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流れいくひと  作者: 微睡
ひとびと
4/4

しぇ


「やぁだ、アインさん。そういう誘いはお酒の場だけよ。」


「んだよ、せっかくルーペの酒が呑めるっていうのによ」


「女っていうのは、期待させるだけさせるのよ。勉強になったでしょ」


「かーっ、いい勉強になったよ。まぁいいや、モドラの依頼きてんだろ、うちの団が受けるわ」


「あら、いつも通り情報の早いことで。明日らっしゃい、取っといてあげる。」


「おう、んじゃよろしくな。」


そう言って、手を振りながら歩いていく。


一応後ろ姿に手を振っといてあげる。


にしても、相変わらずあそこの団は情報が早いわね、つい一時間程前に来た依頼なのに。


「やぁ、シェリル。」


「どうも、ガルドさん。」


「うちのチームでコレ受けたいんだけど。」


「ゴブリン狩りね。わかったわ、よろしくね。」


いつもゴブリン狩りしてくれてありがたいのよね、下手なオークとかよりよっぽどやっかいな奴らだから。


「ホントありがたいわ、ゴブリン狩りしてくれて。誰もがゴブリン狩り嫌がるもの」


「あいつらは厄介だからねぇ、コボルトは俺達には無理だけど。」


そう言って苦笑いしている。


「でも、よくゴブリン狩りしてくれるけど、割りにあってないんじゃない?稼ぎとして」


「まぁ余り割りには合わないんだけどね、けど誰かがやらなきゃ」


そう言ってまた苦笑いを浮かべる。ホントイケメンよね、この性格。ゴブリン狩りなんてしてなかったら狙うんだけどねぇ。


「ガルド、受けたんだったら俺も受けたいからどいてくれ。」


「おう、わりいな。んじゃ、シェリルさんコレ受けるんでよろしく。」


「はいはい、気をつけていってらっしゃい。」


手を振ってあげる。


「岩場のオーガの番、頼むわ。」


そう言って依頼を伝えてくる巨漢。


「はい、ツェンさん。」


体は大きく、性格もおおらか、大物狙いのツェンさん。稼ぎも良いんだけど、嫁さんいるのよねぇ。


「お嫁さんとは元気にやってる?」


「ニーナか、それはもう仲良くやってるぞ」


あぁ、すっごいデレデレな顔になった。好きなのねぇ。


「最近ニーナは更に可愛くなってな。どうしたんだろうな、ホント。今朝もここに来る前にいってらっしゃいのチューは?って言ってきてな……」


甘い、甘い、甘すぎる。何コレ、そんな顔してゲロ甘なこといわないで。砂糖吐く。


しかもまだ、語るの。ダメだこれ、ゲロ甘。砂糖煮込むくらいゲロ甘。


「わかった、わかったわ。ストップ。仕事の準備しないといけないんじゃないの。」


「おお、そうだな。また、ニーナのことは聞かしてやるからな。」


「そうね、機会があれば聞かしてもらうわ。いってらっしゃい。」


そう言って手を振る。二度と聞かせないで、お願い。


「あのお姉さん。」


「あら、どうしたの。」


「あそこにある、商店街の溝さらいとネズミ退治を受けたいんですけど。」


「あら、その依頼はここに来なくていいわよ。直接商店街の会長さんのところに行けばいいわよ。」


「あ、そうなんですね、ありがとうございます。」


そう言って歩いていく少年。


新しくやってきた子だけど、あの子は冒険者になれるのかもね。


にしても、いい男っていないのかしらねぇ。


「はぁ、結婚したい。」


なによ、みんなして、そっと離れてくのやめてくれない。


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