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&ファイト  作者: もみじ
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プロローグ

幸せな時間って、なんでこんなにあっという間に

終わるのだろう・・・


「んじゃな。」

「おう、また明日な。」

教室で友人と別れ、急ぎ足で門に向かう。

未だ信じられない。たぶん俺にとって一生分の幸せを

費やしたのかも・・・

校門で待つその人は、綺麗な長い黒髪を風に絡ませ

立っていた。

「お待たせ、待った?」

「今来たとこだよ」

友人に散々、なぜお前?と言われ続けたが、現に今

俺だけが見れる、特別なかわいい笑顔。

彼女は理子。俺の彼女。2ヶ月前に告白し、こうして

毎日一緒に帰っている。

理子の笑顔を見るのがとても好きだ。

何度、そう思いながら一緒に歩いているだろう。

今日も、理子と幸せな時間を送って

終わるつもりだったのに・・・


「また明日ね。」

今日はなんだか離れたくない・・・心の奥であふれた

言葉を言いかけて

「ん、またな。」

毎日この理子の家の近くの曲がり角で、この想いを

押さえ家路につく。はずが、帰ろうと後ろを向いた

俺のシャツを引っ張り、背中に柔らかいものが

とん

と、ぶつかる。・・・硬直・・・

これって、先に進めのサイン??

バクバクに鼓動し始めた心臓に気づかれないよう

ゆっくり振り返えった俺からぱっと離れ

白い頬を真っ赤に染めて

「またね。」

と走って曲がり角を曲がっていった・・・

声をかける間も無く走り去る彼女に、気合いが

空回りした俺は、追いかけようと曲がり角を

曲がろうとした刹那

バチン!

音?感触?

と共に、目の前が真っ暗になった。


何が起きている?

感じるのは、身体の浮遊感?落下?

さっきの音、雷に打たれたか何か?

え、まさか死んだの?しかもなぜ今は落ちてる?

暗い空間の中、妙に長く落ち続けている感覚に

走馬灯を浮かばせながら

意識を失っていった・・・


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