カノジョ(仮)26
人類が人型兵器で戦争をするようになって半世紀。
月の移住者と地球在住者の全面戦争。
月の地下資源をほぼ掘りつくした月国は、地球の土地を奪う作戦に出た。
地球合同軍の少年パイロット・ナナミ君と腹黒ヒロイン・ミナミちゃんはオーストラリア奪回の任務に就いていた・・・
宇宙巡洋艦アレックスコード 女子クルー4人部屋。
「モブ女子どもサヨウナラ」
「腹黒痴女(Gカップでオトコに媚びを売るのが必殺技)ミナミどこ行くの?脱走?」
モブA子に、トランク3つ持ったミナミは、
「4人部屋の2階だてベッドの下のベッドはヤなので、ナナミ―のお部屋にお引越し。パイロットは個室ですから」
モブB子が、
「いけないんだー副長に言ってやるから」
「副長って、12歳の天才副長ってやつ!どっかの提督の娘を蹴落としてアカデミーをトップで出たとかいう・・・」
「ナナミ、こちら副長の」
艦内の格納庫に人型兵器部隊の小隊長が軍の制服姿の女の子を連れてきた。
見た目は少女というより子供の、
「アメリア・ローゼンバーグ大佐です。今度のカンガルー掃討作戦より乗艦します。合同軍で唯一のマイクロ核融合炉搭載のスコルピオンXの活躍期待しています」
「はあ」
としかナナミは言えなかった。
「ナナミさん(戦争に巻き込まれて成り行きでパイロットになったので階級はない)は、わたしに興味ないですよね。胸小さいですから」
「最年少副長らしいですから、そのうち大きくなるかと」
「うちは代々・・・遺伝でしょうか」
「いまは遺伝子操作、はやってるから。大きくなりたい人は」
「遺伝子操作の人は、かわいそうかも。歌がうまくても料理ができても遺伝子いじったからと思われて」
(おわり)