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やっとキラを捕まえて、自分のものにした眩い日の午後、キラの兄ロイドが凄い剣幕で学園に乗り込んできた。


ロイドは国王の命で派遣されていた隣町の大物魔物の討伐をようやく終えて、そのまま学園に直行してきたらしい。

僕の部屋に乗り込んで来るなり、

「アレン、貴様っ!よくも、キラを...お前を信用して託したのに!」

怒鳴りながら僕の胸ぐらを掴んできた。


----ああ、これは...もうバレてるな..でもなんで?早すぎる...キラの剣か!?このシスコン野郎、キラの剣にまだ何か仕込んでるな.....


僕は、胸ぐらを掴まれたまま、丁重に答えた。

「キラを切りつけ傷を残したことは、本当に申し訳ない。きっちり責任を取らせて貰うつもりだ。」


「そうじゃないだろっ!お前、まだ婚約もしていないのにキラを...」

「大きな声を出さない方がいい..。隣の部屋にキラがいる。」


ロイドは憎たらしそうに僕を睨んで、キラの居る部屋に繋がるドアに防音の魔法をかけた。

僕は、わざとらしい笑顔を作って反論してやった。


「キラから正式な婚約の承諾を貰った。キラが欲しければ自分で落とせと言ってきたのは、そっちだろう?

婚約者同士が婚姻前に関係を持つなんて、今はもう普通の時代だし..。」


「お前...恋愛に疎い純朴なキラを襲っておいて...開き直るのか...!」


「別に。義兄上のやり方を見習っただけだよ。義兄上が、婚約者のルイーゼ嬢を体で落としたってのは、ある筋では有名な話だからね。

キラの前では清廉潔白なふりをして..。お前が、今まで数々の女性を食い散らかしてきたのを僕が知らないと思ってるのか!?」


「っ!!...なんでそれを....。いや、俺の場合は、大人同士の割り切った関係だ。お前みたいに、無垢な女性を泣かせたりしてない!それに、勝手に義兄上と呼ぶな!」


「へぇ..。それを、キラが知ったらどう思うか..。」


ロイドにだけは、文句を言われる筋合いはない。あまり知られていないが、ロイドは、ルイーゼ嬢と婚約するまでは、見境なく幅広い年齢の女性達と遊んでいた。

そのくせ、立ち回りが上手く、キラの前では、真面目な優しい兄を気取っている。

昔から僕がキラだけを思っていることを知っていながら、都合のいい時だけ利用して...。

僕がキラから避けられてた2年間は、嬉しそうに僕がキラに会おうとするのを邪魔していたのだ。


「...脅すつもりか?.......何が言いたい!」


ロイドは憎々しげに僕を睨み付ける。

こういう時のために、ロイドの身辺を調べて、切り札に取っておいて良かった。


「まさか、脅すだなんて!ただ、僕の邪魔をしてほしくないだけだよ。」


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