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勝手すぎる幼なじみにうってつけの一撃  作者: 山下くりぷうぴ
第四章~「ハッピーエンド」、~
30/34

第七話 幸福に生きよと投げ捨てられて

「そうよ。アタシはチーター。

 コード能力も死に戻り。

 これは何度も繰り返してきた人生の一つ」


 マッキーは答えた。

 女神の言葉を認めた。


 あ、視点。オレね。


「やっぱりそうでしたか~。

 死に戻り、う~んやっかいな力ですね~。

 隠しごとするには」


 その割には楽しそうだ。

 理由は。


「ま、もう遅いんですけどね。

 それにチーターはコード使用時に称賛を受けることで力を得ます。

 死に戻りはその特性上、直接的に称賛を受けることはありませんから……。


 もう限界じゃないですか?

 その異常なパワーとリングさんのチーターレベルも死に戻りの影響なんでしょう?

 そう仮定すると、やはり相当繰り返してますよね?」


 ということだった。

 オレのチーターレベルが異様に高いのはマッキーのおかげだった。

 オレの才能ではない。

 まあそこはどうだっていい。


 大事なのは、マッキーがそれだけ何度も死んできたという話で。

 オレなんかのために何度も死んだという事実で。

 だけどマッキーは、


「しまった!

 リング! 大丈夫!?

 死にたくなってない!?

 ……うん、……うん……。

 そっか……、よかったぁ~~」


 まだオレのことを一番に心配している。


 かつての繰り返した世界の中では、どうやら真実を知ったオレは死んでいたらしい。

 だけど今のオレは生きてる。

 実際、死にたいとも思っていない。

 それは与えられた情報が小出しだったからなのかもしれないが、だいたいはマッキーのおかげだと思ってる。


 子どもの頃からオレを徹底的に甘やかして腑抜けにさせてきた。


 その影響でオレは腐りきって、自分に価値を見出せなくなった。

 だから何を知ってもショックでもなんでもないんだ。

 マッキーの入念な洗脳(教育)は成功していた。


 イエー、腐り、サイコー。

 マッキーの作戦は大成功でオレは心の底から感謝する。

 称賛を贈る。


 だけど多分、失敗。

 マッキーの目的としては、失敗。


 そしてその失敗はオレがもたらす。


 オレはマッキーがこれからやろうとしてることがわかる。

 マッキーは無理を言って、できもしないことを言って、なんとしてでも洗礼をさせないだろう。


「リング、安心して。

 洗礼なんて受けなくていいから。

 アタシが支配種は全部倒すから、ね?」


 ほら。

 予想通り。

 それをオレは失敗させる。


「リングさん、マッキーさんはウソをついてます。

 無理なことを言っています。

 今までずっと支配種を産みだしていた異世界はまだ活動中。

 そこにアルシーヴさんの異世界も加わるんです。

 マッキーさん一人ではどうにもなりません。

 マッキーさんはおろかチーターにも無理です。

 今この世界にいるチーターだけではとても追いつけません。

 リングさん、アナタのような規格外のチーターが必要なのです」


「そんなことない! 大丈夫だから!」


 クソほど憎たらしい女神の言うことと、愛すべき幼なじみのマッキーの言うこと、どっちを取るか。


 そんなの決まってる。

 正しいことを言ってる方だ。


「よく頑張ったね、マッキー。

 オレ、決めたよ」


「リング……?」


「それはもしかしたら、一見、これまでマッキーが努力してきたことを踏みにじる行為かもしれない。


 だけど勘違いしないで。

 今はとても最高の状態で、

 最高の結末を迎えるチャンスで、

 それはマッキーがもたらした事なんだから」


「リング……」


「女神、決めたよ。

 散々待たせた。


 ……オレは洗礼を受ける」


「リングっ!!」


「はぁい♪

 理想のチーター像は決まってますか?

 もちろんリングさんのレベルなら、ナシでもかまいません」


「いや、決める。

 今決める。

 絶対に幸せになるために」

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