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勝手すぎる幼なじみにうってつけの一撃  作者: 山下くりぷうぴ
第四章~「ハッピーエンド」、~
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第五話 マッキーのがんばり物語:新

 12年経って17歳になりました。

 その間、ちょっと鍛えてました。

 握力は目論見通り、2000くらいになりました。

 鍛えた効果がありました。

 これなら……何かできそうです。




 ある日、予想通りリングの前に女神が現れました。


「へへっ! オレがチーターか。悪い気はしねえな!」


 調子こいてます。


 そして偶然にも絶好のタイミングで支配種がこの町に現れました。 (本当に偶然?)

 洗礼の決断を迫る女神。

 アッサリ洗礼を受けたリング。


 おめでとう、チーターリングの誕生です。

 地味に驚いたのが、リングのチーターレベルが75になっていたということです。

 わずかですが、前の人生よりレベルが上がっていました。


 誰かに確かめる方法もないので推測ですが、これは「死んでも守る」という前の人生でリングが持っていたコードが、私の死に戻った後の世界にも影響を与えた……ということでしょうか。

 そう解釈しましょう。


 すごいです。愛ですね。


 だけどそれだけでは前の人生と同じような結果にしかなりません。

 一人でリングを戦わせてはいつかボロボロになって死ぬでしょう。

 レベルが上がってると言ってもたったの5ですしね。

 だから私は動きます。



「リング、私も戦うよ」


 リングは何言ってんの? って顔をしました。

 まあ見てなって、なんて言ってわたしは支配種に飛び掛かります。

 結果、返り討ち。


「ぐえっ!」


 死にはしなかったのですが(もちろんそれだけで十分女神もリングも超ビックリしてます)、

 たかが握力2000程度のパワーじゃダメダメだとわかりました。

 勝つどころか相手にならないようです。


 打った顔を抑えてリングにその場を譲りました。


 この後の人生、わたしは非常に無為にすごし、リングはやはり死にました。

 戦死でした。

 身も心もボロボロでした。

 前と何も変わりません。


「コード発現、イシュタムの灯!」


 死に戻ります。




 次の人生。

 赤ん坊の私のパワーはしっかり引き継がれていました。

 赤ん坊時点で握力は2000キロ相当。


 うん、これは中々やばいです。



 17歳になりました。

 握力は15万くらいありました。


 リングはチーターになりました。

 レベルは85になってました。

 これも読み通りです。


 初日、あのタイミングを見計らったような支配種はまた現れて、一応私は飛び掛かりました。

 まあ、勝てませんでした。

(これでもまだまだパワー不足…)


 しかし、ちょっとは相手になったのです。

 けん制くらいはできると思いました。

 つまり、戦うリングのサポートをすることができるようになりました。


 私たちのコンビはそれなりに順調でした。

 リングの消耗は減り(レベルが上がってることもあって)、命がいくつあっても足りないようなギリギリの戦闘はなくなりました。


 だけど、私が力不足でした。

 うっかり支配種の大技をモロに受けてしまいました。

 しくじった、というやつです。

 体中から血が流れ、意識はもうろうと……。


「マッキィィィ!! クッソォォォ!!」


 リングが叫んでいます。

 大丈夫、私はもう何度も死んでるから、へっちゃらだよ。

 そう言いたいのは山々ですが声を出す体力もないですね。

 このままもう死にます。


 あれ?

 でも、この場合どうなるんだろ。

 コードを使って死ぬわけじゃないから……ただ死ぬだけ?

 戻れない?


 だとしたらそれは非常にマズイです。


 戻れなくなったら完全に終了です。

 ちゃんと自分で、コードを使って死なないと。

 あぶねー、気づけてよかったです。

 薄れゆく意識の中で気づくことができました自分を褒めたいと思います。


「イシュタムの灯……」


 もう眠りたいという欲求に駆られながらも逆らって、コードを発動しました。

 そして引鉄を引こう……とした、その時でした。


 かすんだ視界で捉えたのは禍々しく光るリングの姿でした。


 横にいる女神は、「暴走かしら~」とつぶやいていました。

「暴走する理由はいっぱいあるけど、きっとマッキーさんが大変な目にあって感情が高ぶったんですね~」

 どうやらチーターは感情が高ぶるとコードを暴走させてしまうようです。

 他にも理由はあるそうですが。

 本当かどうかはわかりませんが、女神の独り言は信じましょう。


 輝くリングのコードが暴走し、「私を守る」ために世界を滅ぼしました。

 リングは私を守りながら自分のしでかしたことに絶望していました。

 そして私はリングに守られながら、銃をこめかみに当てて引鉄を引きました。




 次の人生。


 私はもっともっと強くなりました。

 もっともっと強くなったおかげで、私はしくじらなくなりました。

 リングもチーターレベル102になっていた。


 私たちのコンビはまずまずでした。

 というか最強でした。


 だからたくさんの称賛を集めることができました。



 ……集めすぎたんですね。


「なんだこの光……」


「クリア、おめでとうございます!

 さっすがレベル102のチーターさんと無敵の幼なじみコンビ!

 称賛の勢いは無限大ですね!」


 リングはたくさんの称賛を受け、クリアをして、世界を破滅する『異世界』となりました。


 女神はペラペラと話してくれました。

 激しい苛立ちを覚えましたけど、同時にありがたく思いました。

 ようやく確信できたからです。

 チーターになんかなっちゃいけません。


「イシュタム」


 私は引鉄を引きました。

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