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感謝の矛先
気持ちというものは言葉に出さないと相手に伝わらないもので、なかなかに難しいものである。
言葉に出すとは言ったが、別に声に出してという意味ではない。
相手が認識できれば気持ちは伝わるのだ。
それが声に出すことであったり、文章に起こすことであったり、態度で示すことであったり様々な方法で示すことができる。
すこし前、私がただの一読者であった時、作家の方のことをよくお礼を言う人であると感じていた。
感想をもらってとてもうれしそうだなと、はたから見ていていつも思っていた。
うれしいことは何よりも素晴らしいと思うが、たまに大げさに言っているのではないかと勘繰ってしまうのが人間の悪い性だろう。
だが、自分で書いてみると全くもって大げさではなかったことが分かる。
たった一人の応援で人は頑張れるし、たった一人の期待に私は答えたいと思えた。
だが感謝が向くのはその一人だけではない。
読んでくれた時点でその人へも全力で感謝しているのだ。
ただ、相手の名前も顔も何もかも分からない。
ただ読んでくれた人がいるという事実だけわかる。
だから感謝はしていても送る先がない。
だからわかる人に全力で感謝したのだと分かる。
何が言いたいかというといつも読んでくださりありがとうございますということだ。




