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歪む真実

人間にとって真実とは思ったよりも揺らぎやすい物であり、人間にとって確かな物なんてほとんどない。

真実とは事実でありとても正しい根拠と言えなくもないはずなんだが、人間にとって真実とはその人間が認識できなければまったく意味のないただの情報となり果てる。

正しいこと。つまり正義とかが現実の世界ではものすごい揺らぎやすい物であるのは割と多くの人が感じ取っていることだろう。

正義なんて所詮全員が思い描く正義の集合体であり、絶対的な正しさを象徴する物が正義だというわけではない。

でも真実というものは事象におけるただの事実でありただの答えだ。

人間はそんなものですら不確かなものとして揺るがしてしまう。


例えば真実は人間が正確に覚えていないと真実足りえないことが多いし、人間が真実をうまく伝えられられなければその真実は曲がった真実として誰かに伝わる。

人間はよく真実を捻じ曲げ、そのねじ曲がった真実を真実と言い張り、せっかく真実という確かなものを人間は簡単に歪ませてしまうのだ。

これをもったいないと言わずして何といえようか?

不確かなものが多い人間の世界においてせっかく確かなものである真実を歪めてしまうということがどれだけもったいない行為だという行為だか人間はあまり理解していないように思える。


それでも人間にとって都合の悪い真実は自分の都合のいいように捻じ曲げたくなってしまうし、どうでもいいことだって自分の都合のいいように捻じ曲げたほうが自分にとって良い結果が訪れているように勘違いすることが出来る。

それは人間にとって仮初ではあるが確かに幸せない感覚であり、全く持って真実ではないが人間にとってこれが真実であってほしいという願望となるだろう。


例えば自分に価値や才能があると信じ続けようとも自分に価値や才能が本当にあるかどうか、そんな真実直視できる人間のほうが少ないだろう。

自分に価値や才能があってもその価値や才能が自分の望んだ場所になければその人間にとってあまり価値はないだろう。

そんなことがこの世界には多すぎるがゆえに人々はそんな事実をついつい歪めてしまう。

自分の都合がよくないことを都合がいいように真実を歪める。

そんなみんなが歪めたいと思ってしまうものが真実であり、その真実すらも清く正しい人間として見られるようにするためにそんな真実も歪めてしまうのだろう。


こうして考えてみると真実が揺らぎやすい物であるわけではなく、人間が真実を歪めたがる生き物であるという疑念が浮かぶ。

人間にとって真実が歪みやすいという考えは、人間が真実を歪めているという真実を歪めている結果かもしれない。


著:真実を歪める者


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