我が内なる恋を今放棄する。
人を好きになりやすい僕が僕に対して優しくしてくれる人を好きになるのは自然の摂理だし、それが恋愛対象となり得る人であったのであれば恋に落ちるのは必然であろう。
奥手な僕が誰かに恋に落ちたのだとすれば、世間一般で言う気持ち悪い奴となってしまうのもまた自然の摂理だろう。
例えばその人と恋人関係になっていないのにも関わらず、その人とに幸せな生活を思い描いたり、送る予定のない恋文を仕立てたり、偶然その人に話しかけられでもしたらしどろもどろになること間違えなしだろう。
その人のことをつい目で追ってしまうし、その人が楽しそうにしていたらついにやけてしまうことだろう。
好きな人のことは些細なことでも知りたいし、その人の好みが分かればその人に何を送れば喜ぶか分かるだろうしね。
まあこれは僕からの視点であるから比較的まともなことを言っているように聞こえてしまっているだけだ。
大切なのは僕に想いを伝える勇気がないということだ。
これを加味して先程の発言を振り返ってみよう。
そうすると不思議なことにただのストーカーが浮かび上がってくる。
そしてそのストーカーはどうやら自分らしいのだ。
想いを伝えれば好意を持つ人の行為……
ごめんなさいなんでもないです。
想いを伝えていればただあいつは私のことが好きで関わってこようとしていると相手に伝わるだろう。
でも、それを伝えていない相手にとっては僕という存在は理由もわからずに私のことをつけ回しているなんか怖いやつとなってしまう。
たとえ最初に述べた僕の想いが世間一般程度であっても、相手がどう感じるのかが重要であって、自分がいくら大切に思っていたりしてもそんなことどうでもいいのだ。
僕がもっと社交的であれば比較的早い段階で想いを告げることができたかもしれないし、そうすればめでたく人組のカップルが誕生したかもしれない。
でも、もし僕がもう少し社交的であれば今僕に優しくしてくれた優しさを当然のように受け取ってしまうかもしれないし、その人の優しさに惚れることもなかったかもしれない。
そう思うとやはり今この僕が勇気を出して想いを伝える必要がある。
僕に想いを伝える勇気があったのであればもうすでに10人ぐらいに想いを伝え、そして振られていることだろう。
あ、もちろん同時にではないですよ!
僕は他人に想いを伝えるという恐怖に勝てないからこそ今もこうしてウジウジと考え込んでしまっている訳ですし、こうして相手に伝わらないところに吐き出すことでこの恋を終わらせようとしている。
僕の恋の終幕に付き合っていただきどうもありがとう。
著:今恋を終わらせた一人の人間




