初心な者の優先事項
全ての人は睡魔に勝てず、いつかは眠ってしまうものである。
その睡魔を強化するものがいくつかある。
例えば振動、例えばほんのりとした暖かさ、適度な疲労、それに眠そうな人を見ても眠くなる。
今回取り上げる例は電車内という間の空間の話だ。
電車内は適度な温度に保たれ、いい感じに振動し、適度な疲労感がある。
そして乗る時間も朝早くであったり、帰りの時間であったり、こんな時間は眠くないはずがないだろう。
そんな電車内での一幕。
例えば電車内にて、とても眠そうな人がいて、その人が立っていたら席を譲ってあげたいし、隣の席の人が眠そうなのであれば肩を貸すぐらい構わない。
だって電車内で寝てしまうくらい眠いのだ、グラグラと危うく寝るぐらいだったら私に寄りかかってもいいし、むしろ降りる駅を教えてくれれば起こしてあげるのに。
そんな風に眠そうな人を見かけるたびに私はそう思う。
眠そうな人に貴賎はない。
涎を垂らさないのであればいくらでも寄りかかっても構わないし、それがどんな人であっても構わない。
睡眠欲が強い私としては睡眠を欲している人を邪険にすることはできない。
しかしながら若干の例外もある。
例えば寄りかかってくる人に貴賎はないと言ったが、同性の方が気は楽なのは確かだし、異性でも歳の離れた人ならそこまで気にならない。
でも歳の近い異性はダメだ。
私の心臓がもたない。
例えば仕事帰りのおっちゃんが眠そうにして寄りかかってきたら、お疲れ様と思いながら肩を貸すし、部活帰りっぽい学生がうとうとしていたら頑張っているなぁと思いながら肩を貸すだろう。
小さい子供が遊び疲れて寄りかかってくるのであれば、かわいらしいなぁと思いながら肩を貸すだろう。
疲れているおばちゃんが寄りかかってきたとしても特に気にせず肩を貸すことだろう。
でも年頃の異性はダメだ。
本当に勘弁してほしい。
叶うことならば反対側の人に寄りかかってほしい。
でも、寄りかからないで大きく舟を漕ぐぐらいだったら寄りかかってほしい。
なんで年頃の異性がだめなのか、その答えは簡単である。
いい意味でも悪い意味でも私の心臓が早鐘を打ってしまうのだ。
まずは悪い意味の方からいこうか。
悪い意味で言うと通報されたり冤罪をかぶったりしないかで心臓がバックバクなのだ。
だからこそ私は年頃の異性にもたれかかられると微動だにしなくなる。
動かないことで自分が何かをしたと思わせないように必死になるのだ。
ではいい意味の方にいこうか。
いや別にいい意味であるわけではないか。
ただ私が緊張しているだけなのだから。
私は年頃の異性とのかかわりが薄いため些細な出来事でも緊張してしまう。
免疫がなくてみっともないと言われてしまえばそれまでなのだが、仕方がないことだと目をつぶってほしい。
長々と例外について語ったが、私は睡眠欲の味方である。
だからどんな人にだって電車内では肩を貸す所存である。
そして私も少し目をつぶろうと思う。
とりあえずこの顔の赤みが取れるまで。
著:どこからどう見ても○○




