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第32話 海×戦闘力

夏休み。

学生にとって待ち望んだ時期であり高校に入学したばかりの一年生にとって初めてのバイトに緊張したり、中学からのメンバーで楽しく青春するもあり。

夏ならではの行事をするのもよし、夏に出た新作のゲームを徹夜でするのもありだろう。


雅人としては夏に出た新作をやるつもりで予約して家にもう届いている。

だが2.3日は帰れない覚悟をしていた。



夏休み始め、海に行くために準備をしていざ海へ。

茜の運転で車で行くことが出来た。


「こんな美少女達と海に行けるとは思わなかったなー」

「そうか。よかったな」

「相変わらずテンション低いなー。上げてこうぜ!海に行くんだからよ!」

「今何時だと思ってんだ。朝の3時だぞ」


いつもなら起きてる時間なので徹夜した雅人だが車の揺れで眠くなっていた。


「赤嶺くんは泳げますか?」

「ああ、遠泳くらいなら出来る」

「頼もしいです。私は泳げないので...」

「雅人、頼んだぞー。うちの妹を助けられるのはお前だけだ」

「え、茜さん。泳げないんですか?」

「いや泳げるけど着いたらすぐ酒飲むから多分泳げない。帰るころにはアルコールも抜けるだろうから大丈夫。心配すんな」


雅人が心配してるのは帰りのことではない。茜の絡みに耐えられる人物がいるかということ。

酒を飲むと豹変というか素が出る人なのだ。


「葵に泳ぎを教えてもいいぞー。ただし邪なこと考えたら海の藻屑になってもらうけどな」


「お姉さんと初めて話したけど結構豪快な人だな」

「あの豪快さが茜さんの武器だからな」


揺られる車で眠さマックスだった雅人は車の後部座席で寝てしまった。


次に雅人が起きた時には日が高く上り、太陽が地球を焼こうとしていた。


「あっつ...」

「夏だなー!日差しもカンカン照りだし雲もないし!最高に海日和だな!」

「予報とか見てセッティング古賀に礼言っとけよ」

「古賀!ありがと!」

「え?」「お?」

「あ、いや。妹の方」


今この場には古賀という苗字の人物が2人いる。

梓と詩音は名前呼びだが雅人と仁は苗字呼びのため紛らわしい。


「この際だ。名前で呼んだらどうだ?アタシは茜で構わないぞ」

「んじゃあ、葵と茜さんで」

「アタシだけさん付けかよ」

「目上には敬語を使えってそこで車酔いしてる副会長に言われましたー」

「まあ、いきなり茜って呼ばれたら殴りそうだからさん付けでもいいや」


それはシャレになってないのではないかと考えた雅人だが本当に拳が飛んできそうで言えなかった。

梓が出すものを全て出し終わったところで雅人達はビーチへと移動した。


「この辺でいいだろ。波もこないし風はあるし。うむ、最高の酒飲み場だな」

「お姉ちゃん、お酒はいいけどご近所さんに迷惑かけないでよ」

「大丈夫だ。絡んで来たら殴るから」

「それがダメなんだってば...」

「葵。更衣室で着替えるよ」


1人酒を飲みだす姉を後ろ目に見なが更衣室で水着に着替えた。


「男子ども水着大丈夫かな...」

「なにを心配してるの?そんな変な水着は買ってこないと思うけど...」

「赤嶺くんはともかく豹堂君は...心配です」

「あー。たしかに」


お調子者の仁が変な水着で来ないか女子達は心配のようだ。


「心配で言うなら赤嶺の傷も大概だけどね」

「そんなに酷いの?」

「細かい傷なら数えるのも嫌になるほど、背中には一本のミミズ腫れ。見ていて痛々しいものでしたよ」

「どうやったらあれだけの傷を放置出来るんでしょうね」

「それに関しては想像できるわね...服の血見れば傷も大体想像つくわ。それはそうと...二人とも凄くない?」

「?なにがですか?」


3人の戦闘力を音で表すとこんな感じ。

葵ーバァアン!

詩音ーバン

梓ーチーン...


梓だけ致命的に戦闘力が低い結果となった。

制服の上から見て薄々気づいていたが見て見ぬふりをしてきたが水着という薄着になってしまえば現実を見るほかない。


「先輩もこれからですよ」

「大きくてもあまりいい事ないですから...」


後輩からの慰めが塩水のように感じられた梓だった。


大股にビーチへと戻ると雅人と仁が戻ってきていた。


「おー!ビーナス!海の!海の女神が降臨なされたぞー!」

「茜さん...こいつ埋めてもいいですか」

「スコップならアタシの車にあるぞ」

「ちょいと待たれよお2人さんよ!この3人の水着を見て盛り上がるなという方が無理な話!ご覧あれ!」


葵は控えめな色合いの水で全体的にヒラヒラしたものがついていて体型を隠そうとしているがその凶悪な胸は水着のヒラヒラで隠しきれるものではなかった。


詩音は己の全てをさらけ出すかのような挑戦的な水着。挑戦的と言っても派手というわけではなく、ただ黒い水着に谷間を強調するかのようなサイズなだけである。種が分かれば無駄な抵抗だと一蹴されるだろう。


最後に目からハイライトが消え絶望した顔をしている梓だ。

梓もビキニではあるが2人に比べ胸はなくほぼ真っ平と言っても差し支えないほど。頑張って腕を内側に寄せれば谷間は出来るものの止めればすとーんとした大平原が広がるばかりとなる。


「....くっふ....」

「貴方ね...笑うなら遠く言って大笑いしなさいよ!その情けをかけられた我慢された笑いじゃこっちがきつくなるのよ!」

「水着はゆるゆるなのにな」

「本気で殺意が湧いた」


「まさとー。葵の水着どうなんらよー!感想くらい言えよー!」


酔っ払いに絡まれた雅人は顔を赤くして俯く葵を見た。


「似合ってると思うぞ」「俺としてはヒラヒラがない方がボディラインが見えていいけどな」

「勝手にアフレコすんのやめようね?」

「あい...分かりました...」

「え...そうでしょうか...あまり見せられるものでもないので...」

「見せるものがない人だっているんだからそういうこと言うもんじゃないぞ」


雅人は後ろからの奇襲をしゃがんで回避すると次に振り下ろされた手首を掴んで止めた。


「誰もお前のことだなんて言ってないだろ。自意識過剰か」

「そう。でもアタシが殴りたくなったから殴るだけだし大人しく瓶で殴られなさい」

「断る。お前も豹堂の横に埋めてやろうか」


足元には首まで埋められた仁が埋まっていた。


「それより水入らない?暑いんだけど」

「っしゃ!水入ろうぜ!」

「俺はいいや。しみる」

「え?なに言ってるの?貴方も来るのよ?葵に泳ぎ教えるんでしょ?」

「それは別に口頭でも...」

「まさとー。泳がないならアタシに付き合えー」


「んじゃ。とっとと準備運動して水入るぞー」

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