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final battle3 逆襲のリーフ。

メンテナンスだったの忘れてました。ようやく投稿できる(笑)

「女の敵があああっ! 覚悟覚悟覚悟ぉぉぉ!」


『ま、待て! これは事故! 事故なの』

 ツルッ

『うおっ』


 言い訳しながら立ち上がろうとした炎の王は、焦ったせいか足を滑らせ。


 ムニッ

 ビリビリィィィ


 おもいっきり胸を掴み、焼けた服を半分以上剥ぎ取っていく。


「きゃ……きゃああああああっ! いやあああああああああ!!」


 うん、傍目で見てたらわかる。あれは事故だね。


「わ、私の目の前でリーフを辱めるかああああっ!」


『いや、だから事故なのだ! 決してわざとでは』


 とにかくリーフから離れようと、更に焦って立ち上がろうとし。


 カクッ

『うがっ』


 またまた滑り、膝がカクリとなる。


 ギュムッ

 ビリビリブチブチィ


 その勢いでリーフのシャツは完全に剥ぎ取られ、ブラまで引き千切られ……あーあ、これは完全にアウトね。


「いやあああああっ! ケモノ! ケダモノ! サーチお姉様、助けてえええっ!」


 あ、サーチさん、完全に目が据わってる。


「……炎の王……もはや言い逃れはできないわね……」


『言い逃れも何も、事故だと言ったら事故なのだ! 周りの者も見ておったであろうが!』


 炎の王の視線が私とヴィーとクラ子に向けられる。


「「「…………」」」


 焦った様子の炎の王、怒り心頭のサーチさん、そして半裸で涙を流すリーフ。うん、こうなった以上、どうでもいい炎の王の命より、仲間や自分を大切にすべきよね。


「「「チカンヘンタイゴーカンマはあいつです」」」

『なっ!?』


「ほらああああああ…………やっぱりそうなんじゃないのおおおお…………」


 か……サーチさんが両手に武器を作り出す。うっわ、ゴッツいハンマー二刀流。


『違う、違うのだ! 葉っぱ娘、貴様からも言ってくれ!』


 葉っぱ娘って言われるの、リーフは嫌がってた気が……。


「グスン…………こ、このケダモノォ!」

『なっ!?』


 あーあ、葉っぱ娘言わなければ、助けてもらえたかもしれないのに。


「全会一致で有罪確定ね」


『だから、我はそのような不名誉な所業には荷担せぬ! 第一……』


 胸を両手で隠すリーフを指差し。


『このような貧相な娘、我が好みには一片も当てはまらぬわ!』



 ぴしぃ



 あ。空気が凍った。


「貧相……ですって?」


 あーあ、か……サーチさんに言ってはならない事を。


「あのね、リーフはナイスバディなの。私より胸もあるの。それを貧相だとか抜かすってことは、私はもっと貧相だって言いたいのかしら」

「……私もディスられたみたいですね?サーチで貧相でしたら、私はどうなるのでしょうか」

「ふぇぇ……ぶっ殺す、ふぇぇ……」


 あーあ、ここに居る女性陣、みーんな敵に回しちゃった。


『あああ、もう何を言っても無駄か! ならば最早どうでもいい!』

「「「どうでもよくない」」」


 私以外の全員の目が据わる。


「……サーチお姉様……」


 あれ? さっきまで半泣きだったリーフが、いつの間にか立ち上がってる。


「……ここはリーフに殺らせてもらえませんか……」


 あ、リーフも目が据わってる。


「リーフ、あんたは休んでなさい。性的な被害者はメンタルケアが大切なのよ」


「いえ、サーチお姉様、自分自身で決着を着ける事が、リーフにとって最高のメンタルケアなんです」


 そう言われたか……サーチさんは両手のハンマーを消す。


「……わかったわ、存分に殺りなさい。ただし、あんたに危険が及ぶようなら、遠慮なく介入させてもらうから、そのつもりで」


 ヴィーもクラ子も頷く。あ、この流れだと私も同意しとくべきかな。


 コクコクッ


 私も同じように頷く。


「皆さん、ありがとうございます。これで遠慮無くヘンタイクソジジィをぶっ殺せます」


 ニョキニョキニョキ


 そう言ってリーフは木を急成長させ。


 バリバリメキメキッ


 幹を削り、一本のハンマーを作り上げる。いや、先が鋭く尖ってるから、ハンマーとも言えないか。


「世界一硬い樹木、金剛樹の幹から削りだした杭です。これならば、ヘンタイクソジジィの鋼鉄の身体だろうが、穴を空けるのは容易い」


 そんな物騒な樹があるの!?


「大人しく貫かれて逝きなさい、このヘンタイクソジジィィィィ!」


 最早半裸でも関係無し、完全にブチキレたリーフがハンマーを振り上げる。


『そのような大振りの攻撃、通用するはずが無かろうが!』


 全身から炎を吹き出し、リーフを飲み込もうとする。

 が。


 ガギィ!

「あ、手が滑って持ってたナイフが飛んでっちゃった」


 か……サーチさんの投げナイフが、炎の王の膝関節に突き刺さる。


 どばしゃあああ!

「あらぁ~、飲もうとしていた水が~」


 ヴィーの持っていたコップの水が、何故か倍以上の量になって炎の王にかかる。


 ぐおおおん!

「ふぇぇ、何故か私の魔力が全てリーフに送られちゃいましたぁ」


 クラ子が全魔力をリーフに流し込む。


「これなら……これならば!」

『待て! 明らかに貴様の仲間が横槍を入れているだろうが! 正式な戦いへの介入はルール違反』

「いえ、違うわ。手が滑っただけだし」

「そうですね、手が滑っただけです」

「私は……ふぇぇ、魔力が滑った?」

『何じゃそりゃああああああ!』


「それが最後の言葉ですか?」


 リーフの言葉に、炎の王が我に返る。


『だ、だから、こんなのは……』

「あの世で閻魔様に言い訳しなさい! チカンヘンタイゴーカンマ退散んんんんんんんんっ!!」



 どっがあああああああああん!

『あべしぃ!』



 ……ハンマーによってぶっ潰された炎の王は……それはそれは無惨な姿でした。


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