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play17 裏話のサーチ。

「ふぇ? 私ですか?」


 ふぇ子も現実の記憶はあるのだろうか……と気になった私は、それとなく聞いてみた。


「勿論、リアルの記憶はありますよ」


 や、やっぱりそうなのか。


「実際のあんたって、どんなのなの?」


「ふぇ!? そ、そんなの言えるはずないじゃないですかぁ! ゲーム内でリアルの話は御法度ですよ!」


 ……確かにその通りなんだけど……メチャクチャ気になる。


「いやさ、自分のキャラに【ぴー】なんて名前をつけるなんて、一体どんなのが中身なんだろうなって」


「私のリアルは…………そこまで深く考えてなかったみたいですねぇ」


 ん?


「今の言い方だと、リアルの自分は別人みたいな言い方だけど?」


「そうです。リアルの自分と私は別人です」


 は?


「他のゲームでは知りませんけど、ドラゴンズサーチ内では使われないキャラは次第に自我を持って行動するようになります」


 キャラが自我を持つ、か。スゲえな。


「じゃなきゃ、倉庫目的の私みたいなキャラが、こんなに自由にしてる訳無いじゃないですか」


 確かに。


「ていうか、あんたを作った人がログインしてるときはどうするの?」


「ふぇ、ちゃんと会わないように気を付けてますよぅ」


 そんなもんか。



「……で、次は私?」


 傷ついた召還獣の治療に専念していたふぁんてぃに、その正体を聞いてみる。


「ふぇ子は放置されたキャラだって言ってたけど、あんたも?」


「うーん……実際に自我持った放置キャラ以外は、ここには居ないと思うよ」


 つまり、自分もそうだって認めるわけか。


「ふぁんてぃも倉庫?」


「ううん。私はメインだったらしいけど、リアルな私がゲームから撤退したみたいでさ」


 ああ、飽きちゃったパターンか。


「私みたいな元メインはまだマシなんだよね。それなりにきちんとメイキングされてるから」


「ふぇ子みたいな変な名前だったりしないから?」


「そうね。でも名前だけならまだマシよ?」


 そう言って向こうで休んでいる女の子を指差す。


「あの子ね、私より年上だよ」


 …………は?


「めっちゃ幼女じゃん」


「リアルの趣味なんでしょうね。倉庫キャラ作った時に、自分の欲望のままにキャラデザしたんでしょ」


 それが幼女か……確かに引くな、それは。


「もっと酷いのだと、身体の一部を極端にしてあったり、人間の姿してなかったり」


「え? でも、そういうのは見たことがないんだけど?」


「そりゃあね、自我が目覚めたキャラは真っ先に姿を変えるから」


 へ? 姿を変える?


「着替部屋あるでしょ、あそこに」


 あ、はい。キャラの見た目をイジる部屋ね。


「あの前に立ってる子に幾らか払うと、自由に見た目を変えさせてくれるのよ」


「え? キャラが自分で見た目を変えれるの?」


「勿論、元の姿は保存しといて、ね。そうすれば気紛れにログインされても、バレずに済むでしょ?」


 うわあ、自我持ったキャラって逞しい。


「自我持ったキャラが、他の世界から来た精霊族を召還獣として使役する……か」


「ヘンテコな世界だよね」


 全くよ。


「だけどさ、これが私達の生きてる世界なんだから、仕方無いよね」


「ていうかさ、もしドラゴンズサーチがサービス終了したら、この世界って消えちゃうの?」


「消えないよ。と言うより、早く終了してほしい」


 え、何で?


「サ終って事は、向こうの世界と完全に切り離されるって事なの」


「う、うん。つまり?」


「リアルな自分とは完全にサヨナラだから、本当に自由になるのよ。いつログインされるかっていう不安から逃れられるのよ」


「……ふぁんてぃも不安なの?」


「まあ、ね。私のリアルは気紛れにログインしたりするから、気が気じゃなくて」


 ちなみに、ログインされてる時は無我の境地で操られてるんだとか。お疲れ様です。


「それって、バトルしてるときにログインされたらどうするの?」


「その辺りは皆事情は同じだから、協力体制が整えられてるよ」



 例えば、チュートリアルで出てくる中ボスとバトってた場合。


「よし、ここでフェイバリッ…………あ、リアルがゲーム始めやがった」

「あらら。仕方無いね、勝負はまた今度だ」

「うん。次は勝つよ、中ボス君」

「はいはい、いつでもお待ちしてますよ……ほらほら、早くスタート位置に行かないと」

「わかってるわかってる」



 ……ていう感じらしい。


「リアルにバレたら、どんなヘビーユーザーでもやる気失くすだろうね」


 間違いなく。


「でもさぁ、アンチテーゼ先輩がリアルだとは思わなかったよ」


「リアル……なのかな」


 ヴィーの場合はマーシャンにムリヤリ魂だけ引っ張り込まれて、放置されてたキャラに定着させられたんだけど。


「それなら、リアルに分類していいんじゃない?」


「そうなのかな」


「でもさぁ、仮にも陛下を使役できるくらいレベルが高いキャラを放置しちゃうなんて、アンチテーゼ先輩のリアルも勿体ない事するよね」


「そうね。相当時間を費やさないと、あそこまでならないよね」


 ……ていうかアンって、ソース子を目の敵にしたりして、イジメっ子っぽいイメージあったけど、あれ全部ヴィーの演技だったのかしら?



「はい、演技です」


 本人に聞いてみたところ、アッサリ認めた。


「せっかく違う自分になれたんですから、違う自分を演じてみたくなりませんか?」


 そういうもんかねぇ。


「それに、炎の王に怪しまれないようにしなくてはいけませんでしたし」


 ……へ?


「何で炎の王に怪しまれないようにしなくちゃならないの?」


「それはですね……サーチが炎の王と戦わなくてはならないからです」


 は?

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