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国交

「ここを・・・こうすると・・・こうなって・・・契約の指輪も・・・こうなると思うのですが、どうでしょうか?」


エマはアルルカン帝国から譲って貰った魔道具〔翻訳機〕を元に魔道具開発部門総責任者のホーミン先生に相談していた。


数日後、ホーミンとエマによって魔道具〔翻訳機・改〕を開発。魔道具〔翻訳機・改〕はブレスレットとなっており、腕に装着するだけで、翻訳機能が働くように改良した。また、この魔道具〔翻訳機・改〕には魔道具〔契約の指輪の〕の効果も加えてある。


実は、この魔道具〔翻訳機・改〕には、もう1つの機能が付いてある。島には通貨はない。そのため、買い物等はこの魔道具をとある装置に当てると、自動で精算出来るようになっている。


「漸く、完成しましたわ。それではホーミン先生、このブレスレットを大量生産して下さい。そうですね、取りあえず1万個は欲しいかもしれません」


「・・・」


ホーミン先生から返事が頂けなかったけど大丈夫でしょう。これからエマ達がアメージアの爪痕の調査員として召集せれるかもしれないので、期限は設けないことにした。


エマ達はアルルカン帝国との国交が無事に結ばれると、互いが行き来出来るよう準備が進められていた。

アルルカン帝国に置く転移門の場所は王宮敷地内に魔道具〔コテージ(中)〕を置かせて貰う。このコテージ(中)は特別製で広さは3LDKが十世帯ほど暮らせるアパートほどであった。あまりにも大きい建物であるため、置場所を何処にしようかと悩んでいたところ、アルルカン帝国より王宮の門前に広がる庭を提供して頂いた。


場所的に最高であった。

王宮の者も一般人も行き来しやすく、王宮の庭であるため、警備的な安全面も確保されている。これで設置場所は決まった。次はコテージの内装であった。


コテージ(中)の内装は改良され、簡易的な検問所となっていた。この検問所では、怪しい人物の行き来を防ぐだけではなく、誓約書にサインをした者に魔道具〔翻訳機・改〕を腕に着けて貰う。

この魔道具には翻訳だけではなく、契約の指輪の効果もあり、島での通貨代わりと一石三鳥の魔道具である。


この検問所は島側にもある。島側の魔道具〔翻訳機・改〕は青色で装飾されており、でアルルカン帝国側は赤色となっている。これにより、どちらの住人であるか解るようにした。


この検問所内には幾つかの商業店舗が設けられている。エマ商店が手掛ける飲食店や観光案内所や土産物店があるなかで、もう1つ重要な店がある。

両替所である。島ではブレスレットで買い物出来るがアルルカン帝国では、何の価値もなくなってしまう。それはアルルカン帝国の通貨も同じことである。そのため、転移門を通る者が両替出来るようにした。


行き来出来る準備は順調に進んでいる。

だけど、行き来出来るようになるのは、まだまだ先である。おそらくであるが、実現する前にエマはアメージアの爪痕の調査に向かう事になる。


そのため、アルルカン帝国との国交に向けた責任者をゼクト叔父様にお願いすることにした。

最初は、ゼクト叔父様も戸惑っていたが、マリアお母様も後押しして下さり、承諾の返事を貰った。


月日は流れ、街の開拓やアルルカン帝国との国交も順調に進んでいるなかで、エマに王命の以来が来た。

アメージアの爪痕の調査であった。


「やはり来ましたね」


「ええ。だけど、これは予測通りだわ。この調査を逆に利用して、この島にも何らかに活かせるものはないかと探してみるわ」


「私も尽力を尽くします」


「ありがとう。極力、この島に戻れるようにしたいと思いますが、冒険は旅行とは違い自由行動が難しいので、なかなか来れないかもしれません。アルルカン帝国との国交の件ですがゼクト叔父様、後は宜しくお願いします」


「大丈夫よエマちゃん、私も着いてるから」


マリアお母様がゼクト叔父様のサポートをしてくれるらしい。アルルカン帝国との国交も心配する必要はなさそうである。

エマ達は調査員が集まる場所に向かう事にした。

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