サブストーリー 【浦○太郎④ 告白】
この日は開国記念日と言う事で城で宴が開かれるらしい。その宴に男も招待された。男は宴に来ていく服がないと断りを入れると、宴の衣服は心配する必要はないと言われた。
このような良い待遇に更に衣服等を用意して貰うなど申し訳ないため、男は断りをいれようと思うが、タイコの「参加されないのですか?」と言う寂しそうな顔に、思わず「参加します」と答えてしまった。
宴会の時間となり、男はタイコと共に宴会の会場に向かう。しかし、男はまだ衣装に着替えていない。
男は『更衣室』と書かれた場所まで連れてこられると、タイコより1つの袋を手渡される。
タイコは1つ隣の更衣室に向かい「それでは向こうでお待ちしております」と言って更衣室の中に入って行った。
男もタイコが入って行った更衣室に入りたいが、何か入っては行けないようなオーラを感じ取り、別の更衣室内に入る事にした。更衣室内に入ると男ばかりであった。もしかしたら、もう1つの更衣室は女性専用だったのではと、男は気付き自身が命拾いしたことにホッと胸を撫で下ろした。
タイコから手渡された袋を開けると中にはパンツ1枚しか入っていない。
衣装をいれ忘れたのかと思うが、周辺の男達もパンツ1枚であった。男も見よう見まねで用意されたパンツに着替えると皆が向かう方向が宴の会場なのかと思い、皆と同じ方向に向かう。
男が更衣室室から出ると大きい池が広がっており、池の中には蓮の葉のようなものの上に沢山の料理が盛られていた。
「お待たせして申し訳御座いません」
タイコの声がしたので振り替えるとタイコが下着(水着)姿であったため、体全体を使って他の男達から彼女の体を隠すようにした。
「た、タイコさん、上を気忘れてますよ!」
「ふふ、此は水着と言うもので大丈夫ですよ!」
タイコはそう言いながら男の手を引き宴の席へと向かう。目の前に下着(水着)姿のタイコがいるため、男は目のやり場に困り目を閉ざしながらタイコに誘導されるがままに向かった。
宴が始まるも男はそれどころではない。
皆が下着(水着)姿で池に入って遊んでいる。奥にはオト姫様も下着(水着)姿であった。
男が住む国では、素足を見せる事ですら破廉恥とされていたため、目の前の光景が信じられない。
そして、隣にいるタイコの事が気になり、男は宴どころではなかった。出された料理は無味無臭のように何を食べているか分からない。
酒を進められるがこの場で酔う訳には行かないと拒否をする。
目の前に出された料理が空になっていることさえ気付かず、何も摘まめていない箸を口元に持って行くと何も口に入れていないのに男は噛みだす。
男は真っ赤な顔をして真っ直ぐ目の前に目線を向けて座っていると、タイコが男の取り皿が空になっていることに気付き、男の視線にタイコの顔がヒョコっと入ってきた。突然に視線の中に入ってきたタイコによって男の頭の中はタイコ一色になる。
「太郎様、何か欲しいもの(食べたいもの)は御座いますか?」
(欲しいもの!?私が一番欲しいものは・・・)
「わ、私はタイコさんが欲しいです!」
男は思わず大声で叫んでしまったため、宴で賑わっていた者達が突然の告白に静まる。男は何故皆が静かになったのか理解出来ない。タイコは突然の告白によって一気に顔が赤くなるも早く返事をしなくてはと慌てている。
「は、はい喜んでお願いします」
タイコの返事に皆が再び盛り上がる。オト姫様が見守る中での告白であったため、男はこの日にタイコと婚姻を結ぶ事となった。




