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6.えっ!お父様が?

「さて、次は冒険者ギルドね」


「さー行きましょう!」


「マック、今日は登録するだけよ。冒険に行くにはお父様の許可がないと駄目だから」


「解ってます。取り敢えずギルドに言ったらロイと俺は話を聞いて回りますよ」


「宜しくね」


さー冒険者ギルドにと思っていたら直ぐ隣だったのね。

ギルドに入ると私とリナはカウンターに向かい、ロイとマックは冒険者へ聞き込みに向かう。


「冒険者ギルドに何かようかい?」


「私達、冒険者登録したいんだけど」


「ふーん、ソロかい?チームかい?」


「チームでお願いします」


「それじゃ、この紙にチームメンバー全員の名前とチーム名を記入して頂戴。それと代表者の名前に丸で囲んでおいて」


代表者は私で良いとしてもチーム名をどうするか悩んでいたところリナが「良い名があります」というのでリナにペンを渡した。


「チームリーダーはエマ・グレイス様・・・もしかしてグレイス侯爵のご令嬢様?」


「そうです」


「ちょ、ちょっと、待ってて!」


侯爵令嬢が冒険者登録にきたと言うことで受付が驚き、奥の部屋に消えていった。

そりゃ驚くわよね。

暫くしてさっきの受付嬢が戻って来た。


「すみません。ギルド長がお逢いしたいそうなのです」


言葉使いがなんか変わったような。

仕方がない。

マックとロイに伝え奥のギルド長室へと向かった。


「ギルド長のモールスだ」


「エマ・グレイスです」


「こんなとこまで来て貰ってすまないな」


「いえ。驚かせてしまいすみません」


ギルド長にソファーへと誘導され座ると対面にギルド長が座り話し出した。


「それでだな。お嬢さんはグレイス侯爵のご令嬢であっているかな?」


「はい。エマ・グレイスと申します」


「成る程な。単刀直入に聞くがゼニス侯爵の金銭事情はそんなに苦しいのか?」


「えっ?」


どうやらギルド長は侯爵令嬢が冒険者として金稼ぎしなくてはならないほどグレイス侯爵の運営が火の車状態と勘違いさせてしまったらしい。

それよりもギルド長の話し方を考えるとギルド長とお父様は知り合いなのだろうか?


「違います。魔法ギルドに来るようがありましたのでついでに冒険者ギルドにも登録したいと思っただけです。父ゼニスに許可が得られないうちは冒険者活動はしませんので安心して下さい。」


「財政難と言う訳ではないのだな」


「あっ!でも貧乏は貧乏ですよ」


「そ、そうか」


「あの、冒険者登録は大丈夫なのでしょうか?」


「そうだったな。細かい話はまだ聞いてないよな?」


私は頷くとギルド長が先程の受付嬢に説明するよう指示を出した。


「私の方でご説明させて頂きます。まず、登録に必要なモノとして一人につき大銅貨1枚必要となります。

次に冒険者にはAAA ~H迄の10階級に解れており、その階級の依頼しか行うことが出来ません。但し、斥候やヒーラーそしてポーターなどの戦闘とは別の特殊能力者は1つ上の依頼を受ける事が出来ます。

他に階級問わず可能な場合はギルド招集と直接依頼があります。ギルド招集は緊急時に際しギルドから強制招集が掛かる場合がございます。この強制招集はBクラス以上になると正当な理由がない限り従って頂く事になります。次に直接依頼ですが特殊能力者に限り上限関係なく依頼を受ける事が出来ます。此にはチームに特殊能力者がいれば他の者も参加が可能となります。

ここまでで質問等ございますでしょうか?」


特にない。あるとすれば、最初と言葉遣いが違うくらいなので次に進んで貰う事にした。 


「では、エマ様がこのまま冒険者となりますとHランクからスタートとなります。尚、Hランクは1ヶ月以内に冒険者活動が認められなかった場合は冒険者の資格が消失致します。先程、グレイス侯爵の許可ぎあってからと言うお話でしたので許可につきましてはお早めにされた方が良いかと思います。

次に違反行為としまして『法に反する行為』『ギルドからの命令違反』があります。どちらも違反した場合はギルド登録抹消となり再登録不可となります。但し、ギルドの命令違反については『領主または国の命令・指示とギルドの命令が異なる場合はその限りでない』とあり、この場合は処罰対象外となります。

またギルドの対応に不服がある場合は国に訴える事が出来ます。この場合、訴えに掛かる費用は本人負担となりますがギルドに問題ありとなった場合はその費用を支払わないと行けません。

最後に報酬ですが現金払いと口座払いがあります。現金払いは言葉の通りそのままお支払致します。口座払いはグループで達成した依頼を等分配致します。見習いだろうが荷物運びだろうが逆にリーダーだろうが差別なく等分配となります。但し、等分配出来ない端数についてはリーダーに振り込まれます。

ただし、『クラウン』を設立しておりますと報酬はクラウンに振り込まれ『クラウン』独自の分配方法となります。

尚、この口座につきましては商業ギルドで作るとこが出来ますので、口座が出来ましたら冒険者ギルドに登録をお願いします。

説明は以上となりますが宜しいでしょうか?」


「まー簡単に言うと1ヶ月以内にゼニスの許可を得て依頼達成しないと再登録になってしまうって事だ。これでも登録する意思はあるか?」


特に問題がないためギルド長に登録の手続きをお願いすると、先程説明をされた受付嬢がリナから書類を受け取り手続きを行うため部屋を後にした。


「ところで嬢ちゃん、ゼニスは元気か?」


「はい、元気にしております。やはりお父様とお知り合いだったのですね」


「ああ、ゼニスは若い頃グレイス領内を巡るのだからとついでにと言って冒険者ギルドに登録してな、俺はその時に意気投合して仲間になった」


「えっ!お父様が?」


「ああ、それとお宅の騎士団長とその妻も仲間だった」


「ストロング団長もですか。私達のメンバーのマックはご子息ですよ」


「本当か?あいつ妊娠していても冒険者活動辞めなくてな。『俺が担ぐから大丈夫だ』ってカゴに乗せて活動した時は呆れたよ」


「いつ解散したのですか?」


「あいつ等領主になろうが出産しようが冒険者続けるから困ったもんだそ。そんな中俺がギルド長になる事になってな。流石にギルド長になると特殊依頼がない限り皆の依頼を横取りする訳にはいかんといって解散することになった。」


「ギルド長を長くやられてるのですね」


「いや、まだ5年だ」


「「「えっ!」」」


「マックさん、確か16歳でしたよね?」


「は、ははは」


これは流石に引いてしまった。

これは意外とお父様を説得するのは簡単かもしれない。

それにギルド長が書状を書いてくれるらしい。

「お前らも無茶したのだから子も無茶しても仕方がない」的な事が書かれているらしい。

そんな話をしていると受付嬢が戻ってきた。


「ギルドカードをお作り致しました。チームリーダーがエマ・グレイス様でチーム名が『グレイスの女神』ですね」


「「「!!」」」


「はい。合ってます」


「リナ!?」


リナに任せた私のミスだ。仕方がなく諦めるしかない。

諦めるしかないがギルド長に「こいつ痛いな」的な視線が恥ずかしい。

私はギルドカードを受け取るとそそくさとギルド長室を後にした。


「エマ様、少々お時間が掛かりましたね。大丈夫でしたか?」


「ええ。大丈夫よ。ほら」


エマはロイとマックの分のギルドカードを渡した。


「なんだー『グレイスの女神』って、意外もお嬢は痛いな」


「・・・」


マックよ。

そのチーム名を考えたのはリナよ。その言葉が天罰となるからね。


「この後、商業ギルドに行きたいのだけどその前にお昼にしましょ」

【ロイ】

9歳 男性 Lv5 

職業 〖従者〗 適応魔法 土

体力 75  魔力 55

力  25  守  10  速  8  知  35

火 Lv1 水 Lv1 風 Lv1 土 Lv1 光 Lv1 闇 Lv1

剣 Lv5 槍 Lv2 斧 Lv2 弓 Lv2 鞭 Lv1 拳Lv3

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