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28.えっ!獣人国

ー ドワーフ国 ー


「止まれ!」


ドワーフ国は大岩山に穴を掘り岩山の中で国を築いている。

大穴の入口に私達が近付くと入口を守るドワーフに止められた。


「私達はアメリア国より調査として来ておりますアメリア国皇太子レオナルドと申します。有効を結びにエルフ国に訪れたのですがエルフの王よりドワーフ国との関係の回復について助力を頼まれました。申し訳ないがドワーフ王に会わせて頂けないだろうか」


入口も守るドワーフ達は初めてみたアメリア人にざわめき出したが、ハーミーさんを指差し「お前は?」と尋ねたため、「護衛を頼まれたハーミー・マッケンフィールドと申します」と挨拶すると「王妃に知らせるのだ」と慌てて数名が洞穴に入ると暫くして戻り、中に案内して貰った。


「ね、私がいれば大丈夫でしょ!」


(そのわりには凄く警戒されているような・・・)


洞窟内に入ると大きくくり貫かれた穴に住居の建物が天井まで届くほど高く作られている。天井にも透明な道路が作られており車のような物体が移動している。道の両脇には酒場や武器屋などの店が並んでおりドワーフと獣人により賑わっていたが、私達アメリア人が通ると大海が避けたように人の波が避かれていき視線が私達に集まっていた。

暫く歩くとサークル内に入るよう指示される。

サークル内に入るとサークルを見守っているドワーフがスイッチみたいなモノを押すと凄いスピードでサークルが移動した。

サークルが止まると目の前に大きな城が現れた。


「凄い技術ですね」


「私がいた頃より発展しているわね」


近年のアメリア国はエマによって急発展してきたが、ドワーフの技術と比べると時代錯誤を感じてしまう。

城の中に案内して貰い、謁見室に入るとドワーフの王と王妃が中にいた。

気のせいだろうか王妃が物凄い剣幕で私達を睨んでいるような・・・


「度の者達よ止まれ!ドワルド王の面前である」


「ドワルド王殿、この度は謁見の許可を頂きありがとうございます。私はアメリア国皇太子レオナルドと申します。後ろにいるのは此度の調査を引き受けて頂いた人達です」


「何ようで来られた?」


「エルフ王より友好改善への助力を頼まれました。また、これを機に我が国アメリアとドワーフ王との友好を結びたく参りました」


「アメリア人か・・・」


ドワーフ王が何か考えている。

アメリア国と友好を結びたいのか揺らいでいるようであったが王妃が「ドワルド!」と名前を呼ぶとドワーフ王は王妃に「ああ」と返事をし私達の方へ向き直す。


「時にそこのエルフ、お主の名は?」


「はい。ハーミー・マッケンフィールドと申します。エルフの国を出てアメリア国にて冒険家として活動しております。此度、レオナルド王子の護衛として雇われたところエルフとドワーフの関係を知りました」


「ほう」


「実は私はユワンダ王妃とは親友の仲でして此度久しぶりにお会いする事が出来て嬉しく感じております」


「貴方が!貴方がそれを申しまして!」


ハーミーが喋る度にフルフルと震えていた王妃の扇子がへし曲がり今にも折れようとしていた。

ハーミーの口から『親友』と言う言葉が出たと同時にとうとう扇子が『バキッ!』と音と共に真っ二つに折れてしまった。

そして王妃は立ち上がり叫びだした。


「私が、私が結婚式の案内に貴方を呼んだけど貴方は来なかった。他のエルフも皆が遅れてきたから貴方も遅れて来るのかと思ったけど最後まで来てくれなかった。

貴方に何かあったのかと思ったら貴方はいなくなっていたわ。

何が親友よ!嘘着かないで!」


「えっ!ちょっと待って、私は招待状貰ってないわよ。それに私は冒険に出ると言ったじゃない」


「私は『いつ出るの?』と聞いたら『もうちょっとしたらね。出る時は連絡するわね』と言ったじゃない。なのに結婚式にも出てくれず連絡もくれなかった!」


「それは・・・」


「ちょっと待って下さい。少し整理しませんか?」


レオナルドとドワルド王が共に頷いてくれたので二人に問いかけるように話しかけた。


「ユアンダ王妃は結婚式の招待状を手渡しされたのですか?」


「マッケンフィールド家に送ったわ」


「ハーミーさんはどうして何も言わずに旅に出たのですか?」


「私はマッケンフィールド当主のお手付きで生まれたのよ。普段から迫害されていたけど母がなくなってから余計に酷くなってね。あの日ユアンダと会った後にマッケンフィールドの森に帰ろうとしたけど入れて貰えなった。だから直ぐに旅に出る事になったのよ」


「なぜ、ユアンダさんに連絡しなかったのですか?」


「したわよ。結婚式の準備とかで忙しいからご遠慮して頂きたいと入口の兵士に言われたのでその場で手紙を書いて兵士に渡したわ」


「そんなの受け取ってないわ!」


「・・・」


「えっ!?」


「えっ!?」


私はレオナルドに呼び掛けるとレオナルドも理解してくれたようで私の変わりにレオナルドがドワルド王に話掛けてくれた。


「ドワルド王、此度のエルフ国との断絶がユワンダ王妃との結婚式が関係しているのならば、二人の行き違いがあったように思える。なので、二人の関係性を回復するため本日泊めて頂きたい。また、この行き違いには少し悪意が感じられるためエルフ王に知らせ調査して貰いたいと思うのですが宜しいでしょうか?」


「うむ。そなた達を歓迎しよう。大臣、貴賓客に部屋の案内を頼む。また歓迎の宴の準備をするように。レオナルド皇太子殿、エルフ王への連絡を頼む」


ドワーフ王が指示をすると大臣は頭をさげ直ぐに部屋の準備をするため移動した。

レオナルドはエルフ王に連絡するため魔道具〔伝書鳥〕で連絡するとドワーフ王が「ほうー」と呟いていた。


宴の準備が整ったと侍女の方から連絡を受け皆で宴の場に顔を出す。

ハーミーさんとユアンダ王妃の席が隣通しになっているのをみて仲直り出来た事が解った。


「ハーミーさん、冒険者として活動している時に何で会いに行かなかったのですか?」


「どうせ会いに行くならユアンダを驚かせたいじゃない。冒険者としてAAAランクになったからそろそろ会いに行こうと思っていたのよ。まさか60年経っているとは思わなかったわ」


(エルフって・・・)


「今回の王家からの直接依頼は天啓かと思ったわ。アメージアの爪痕はエルフ国まで続いていたから。エルフ国まで行くルートを見つけたら今回の調査から抜けようかと思っていたの。だけど一緒に行く話になって良かったわ」


天帝のリーダーであるハーミーの言葉に天帝のメンバーが絶句していた。

話を変えなくては


「このフルーツ凄く美味しいですねエマ様」


(ナイスよリナ!)


「それは北の洞穴を抜けると獣人国に行けるのだが、その獣人国の特産品だ」


(えっ!獣人国)


ー エルフ国 ー


可笑しな鳥が飛び込んできた。

アメリア人のお嬢さんが紹介した伝書鳥と言う魔道具だ。

伝書鳥の言葉を聞くと早急にマッケンフィールド当主を呼び出す。

マッケンフィールド当主に此度の件を問い掛けるとマッケンフィールド当主は観念したかのように語り出しだ。


マッケンフィールド当主はハーミー令嬢を追い出すことにした中でドワーフ国王女から手紙が届いていた。だがその手紙を無視する事にしたと言う。そしてハーミー令嬢がドワーフ国と親しい仲であることを知っていたためドワーフ国で滞在できないように兵士に賄賂を送った事などを自白した。


マッケンフィールド家には連帯責任として皆を聖国への通報刑とした。また、此度の件がマッケンフィールド家の責任であることが解り、エルフ国の内輪揉めにドワーフ国を巻き込んでしまった事への謝罪の書状を返信した。

そしてドワルド王より「会わないか」と返事が届いた。

【エマ・グレイス】

12歳 女性 Lv72

職業 〖男爵〗 適応魔法 闇

体力 470 魔力 365

力 200 守  85 速 100 知  350

火 Lv0 水 Lv0 風 Lv0 土 Lv0 光 Lv0 闇 Lv0

剣 Lv5 槍 Lv1 斧 Lv1 弓Lv10 鞭 Lv1 拳Lv10 弓豪 Lv3 拳豪Lv10 拳神Lv1

スキル 〖浮遊 Lv17〗〖収納 Lv17〗〖空間移動Lv7〗

称号 〖アメージアの祝福〗〖皇太子の婚約者候補〗

   〖エマ商会の会長〗〖遠島の開拓者Lv3〗

魔法ギルド  ゴールドランク

商業ギルド  Aランク

冒険者ギルド Bランク

エマ商会 25店舗

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