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26.えっ!魔物じゃないの?

ワーモグラ・・・


「あの、もしかして冗談言われてます?」


「何で?本気よ。色々な生き物が進化しているのだからモグラが進化しても可笑しくないでしょ?」


「そうですね。もしかして蝙蝠から進化したバッ○マンとか蜘蛛から進化したス○イダーマンとかもいたりして・・・」


「蝙蝠の獣人は『バンパイア』や『ドラキュラ』よ。蜘蛛の獣人は『アラクネ』ね」


「えっ!魔物じゃないの?」


「因みに豚が『オーク』、魚が『マーメイド』『マーマン』、鳥が『ハーピー』、馬が『ケンタウロス』、牛が『ミノタウロス』、ヘビが『ナーガ』『ラミア』『メデューサ』で皆が獣人で皆が言葉が通じる事が出来るわ」


驚いた。

ハーミーさんが教えてくれた獣人は皆がギルドで魔物として登録されていた。

それどころか子供のお伽噺として殆どが魔物として悪い事をして倒されている。

もしかしたら、お伽噺には何らかの作為がある?


「エルフの国には樹の進化である『マンイーター』や『ドリアード』と一緒に暮らしているわ。因みにマンイーターが雄でドリアードが雌よ」


「なんだが今までの教えを一度考え直した方が良さそうですね」


「そうね。アメリアだって・・・」


「えっ!?」


「何でもないわ。あなた達と聖国は違うから安心して。そうじゃなかったらアメリアで冒険者活動なんて出来てないわよ」


確かにハーミーさんはエルフ。聖国では魔物として討伐対象とされている。聞けば度々、聖国の冒険者に襲われているが全て返り討ちにしているらしい。


「そう言って貰えると嬉しいです」


「ところで彼らはなんて言っているのですか?」


「あら、ご免なさいね。『我々を殺しに来たのか』と言っているから『調査に来ただけで話し合いたい』と伝えてあるわ。『奥の方で倒れている人達も回復する』と言ったら案内してくれるみたいよ」


ワーモグラを見ると何か合図をしているのは解っていたが、ハーミーの説明により『着いてこい』というジェスチャーだった事が解った。


(((そう言う事は早く言って欲しい)))


ワーモグラの案内で倒れているものをムーンとリナで回復しながら奥へと進んだ。ムーンと一緒に回復作業をしていたリナが少し気になった事があったのでムーンに聞いて見ることにした。


「ムーンさんは大丈夫何ですか?」


「えっ!何がです?」


「ムーンさんもアメジア聖国を信仰されているかと思いまして」


「私が?ないない。あんな肩身が狭く偏屈な宗教なんて嫌よ。だいたい今まで魔道具を平気に使っているしリーダーだってエルフじゃない」


「そう言われればそうですね。スミマセン。格好が似てましたので」


「あーこの格好ね。この格好していると誰が回復役か解るでしょ。そうすれば怪我した人は私のところに直ぐに来てくれるわ」


「成る程。そうですね」


ムーンとリナが話ながら回復していくと大きな広間に辿りついた。広間の奥には椅子に座りながらぐったりしているワーモグラがいたので回復魔法を掛けると椅子に座ったワーモグラが話かけて来た。

ハーミーが通訳として互いの言葉を伝えてくれた。


「私はモグラ族の長をしているモーグスだ。お前達は侵略か討伐か?」


「私は地上にあるアメリア国第一王子レオナルドと申します。私達はこの渓谷の調査をしておりましたところ貴殿の住みかと知らず入ってしまい謝罪を申します。出来れば、貴殿と話し合いの場をと思っております」


「アメリアの方か。なら大丈夫であろう。

有効か・・・そなたら攻撃で倒れた者達も手当てして頂いた事ですし先に攻撃を仕掛けたのは我々の方だ。話し合いについて承知した」


「ありがとうございます。感謝の気持ちとして我々が食する食べ物でご馳走したいと思います。お口に合わない場合もありますのでそちらの料理も宜しいでしょうか」


「問題ない。用意しよう」


エマは食事のテーブルの上に『唐揚げ』『カレー』『焼そば』等のエマ商会の代表メニューを用意した。

モグラ族の方で用意されたのがワームのスープであった。


「なんと、地上ではこんな美味しいものを食べているのか?」


有効の証として私達も彼らが用意したものを食べなくては・・・

何でワームのスープなのよ!

ハーミーさんだって手をつけてないわ。

どうしましょ?


「エマ様」


「どうした・・・」


「このスープ、独特な味がしますよ」


「「「・・・」」」


「リナ、部屋に戻ったら歯磨きしましょ」


食事後、モグラ族の方達の文化を教えて貰った。

住民は300人も満たない。彼らはここに住み着いて500年程経ちワームを狩猟しながら生活していたがスライムが天敵で繁殖が困難であったらしい。

スライム・・・

沢山、討伐してしまったが生態系を崩してしまっただろうか。


どの種族とも交流がないのか質問したところエルフ国と交流がおると言う。案内を頼んだところ更なる地下に通じる隠し穴に案内された。

エルフ族・・・

ここを通ればエルフの国に行ける?


私達はエルフ国に向かっている。

どれくらい歩いたろうか。


「なぜ、更に深く穴を掘られたのですの?」


「あそこから先は水溜りで通れん」


「アメージアの涙辺りね」


「聖国側は何言われるか解らんしアメリア側を掘り進んでも聖域の下を通る訳にはいかん」


「地下にも聖域があるのですね」


「ど、どうなんです?ハーミーさん?」


「えっ!わたし!?ちょっと難しいわね」


「レオナルドはどう思う?」


「そうだね。森林や自然を破壊させない事が聖域を守る事とされているみたいだから此だけ地下なら問題ないのではないかな。ただ、聖国はうるさいだろうね」


「どちらにしても聖国が五月蝿いなら地下深く掘る方が正解ね」


暫くエマの浮遊で進むと洞穴は行き止まりとなった。


「どういう事だ?行き止まりだぞ」


「ふっふっふっ」


「モーグスさん・・・」


「ここを押すと隠し道が現れる。凄いだろ」


「・・・」


「そういえば、ハーミーさんはエルフ国出身何ですか?」


「ええそうよ。あそこに戻るのも60年ぶりになるわね」


「60年も・・・」


「皆、凄く楽しみにしているようだけど、あの国って何もないわよ。というか何もしようと思わないのよ」


「どうしてですか?」


「長い寿命が災いしているからかしら。だから面倒な事を嫌がるから他国から来た人達を歓迎するなんて面倒な事はしないと思うわよ」


「面倒だから閉鎖的なのですか?」


「そうよ」


「友好を結ぶのは難しそうですね」


「あら嫌われはしないと思うわよ」


しばらくすると洞窟は急傾斜を昇るように掘られている。急斜面を進むと明かりが見えてきた。


「ここを出るとエルフ国の領地内だ」


「ハーミーさん、エルフ国はどんなところですか?」


「そうね。アメリアの1/3程の面積で全て森に覆われているわ。平均寿命は2000歳程だから私はいつも子供扱いされるの。ただ、寿命が長い弊害なのか繁殖力が低くて人口は200万人程度しかいないわ。交流がないから特産というのがないのよ。それでも森で取れる様々な果実やそれで作るお酒などを獣人族と取引しているらしいわ」


地上に出るとハーミーさんが森に向かってしゃべり出す。


「私は東の森のハーミー・マッケンフィールドよ。

客人を王に案内したいのだけど」


誰もいないと思っていたところ、森の奥から一人のエルフが姿を現した。


「マッケンフィールド家の娘か。王のところまで1週間程歩くが大丈夫か?」


「あら、そんなにかからないわよ。エマさんお願い」


「はい」

【エマ・グレイス】

12歳 女性 Lv72

職業 〖男爵〗 適応魔法 闇

体力 470 魔力 365


力 200 守  85 速 100 知  350

火 Lv0 水 Lv0 風 Lv0 土 Lv0 光 Lv0 闇 Lv0

剣 Lv5 槍 Lv1 斧 Lv1 弓Lv10 鞭 Lv1 拳Lv10 弓豪 Lv3 拳豪Lv10 拳神Lv1

スキル 〖浮遊 Lv17〗〖収納 Lv17〗〖空間移動Lv7〗

称号 〖アメージアの祝福〗〖皇太子の婚約者候補〗

   〖エマ商会の会長〗〖遠島の開拓者Lv3〗

魔法ギルド  ゴールドランク

商業ギルド  Aランク

冒険者ギルド Bランク

エマ商会 25店舗

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