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第3節「試験と狂気」1

「おっつかれさまぁー。どうだった?」


「私はねー、わからなかったところはなかったし全部埋めたよ。凡ミスはあるかもだけど合格はしてるんじゃないかな。」


「俺も同じく。ていうか噂のクソ問題なかったよな?」


「うん。逆にびっくりしちゃった。今回がたまたまなのか、あーいう問題があったのは昔の話なのかどっちなんだろ。」


「まっ何にしろ良かった良かった。」


 やっとのことで試験が終わった。三時間ほど後に結果が張り出されるらしい。


「サロスとフィスィ!どうだった?」


「おっ、アダマスにディプラ、おつかれー。とりあえず全部解けた感じ。」


「こっちもおんなじだ。」


「フィスィちゃん!ちゃんと解けましたか?」


「ちゃんと解けたよ。ディプラは…駄目だったか。」


「駄目じゃないですよ!しっかり受けてきました!まったく人のことをなんだと思ってるんですか。」


「ふふ、ごめんごめん。」


 なんやかんやでアダマスとディプラとはパーティーを組み続けている。気づいたらフィスィとディプラがめっちゃ仲良くなっていた。休みの日にも一緒に出かけているらしい。もうっヤキモチ焼いちゃうんだからっ。


「後は受かってることを祈るだけですね。」


 ディプラの言葉に全員でうなずいた。






_______________________






「あった!」


「俺の番号もある!」


「私もあります!」


「三人とも受かってたんだ。おめでとう。」


「アダマス?ま、まさか…」


 そんな言い方をするなんて、おい嘘だよな?嘘だと言ってくれよ。


「実は…俺も受かってるんだけどね?」


「受かってるんかい!」


 心配して損した。


「まあこんな簡単な問題で不合格になるはずないよな。うんうん。」


「サロス?さっきまで『ちゃんと受かってるかな』って心配になってたの私知ってるんだからね?」


「うるせー、もう受かったから俺はこの試験になんとでも言えるんだよ。」


「うわぁ、無敵の人になってる。」


 自分が安全圏にいるとわかった瞬間騒ぎ立てる人っているよな。つまり俺のことだ。


「はいはい、とりあえず合格者はあっちに集まるみたいですよ。」




 そしてギルドカード発行のための手続きが行われた。一人一人書類を渡されてそこに細かな個人情報を記入する。その書類とマジックナンバーカード(魔導検査でもらった適性の数値が書かれたカード)と持ってる人はFランクギルドカードをまとめて受付の人に渡した。その後に写真撮影をして、発行を待つ。


「写真ちゃんと写れたかな?」


「確かにこういうの結構不安。なんか知らないけど撮影一瞬だったよな。」


「サロスも思った?はいはい撮ってーはいはい次の人ーって感じだったよね。」


「そうそう。変な写り方しててもそのままになってそうだよな。」


「その感覚、わかります!」


「俺も不安でさ。こういう写真でうまく写れてることないんだよな。」


「わかる。」




 写真撮影トークで盛り上がっているうちにギルドカードの準備ができたらしいので受け取りに行く。




「これが私のギルドカード!なんかかっこいい!」


「ランクと名前と顔写真と、それに魔導適正も書かれてるのか。」


 Fランクギルドカードよりも100倍はしっかりしたカードだった。いやほんとに比喩とかじゃなくて100倍あるだろ。


 そしてマジックナンバーカードが回収されたのはこれに統合するためなのか。なるほど。


「これで本格的に冒険者として活動できますね!」


「やっぱり写真写り悪い気がするんだよな。まあ目とかつむってないだけマシか。」


「ちょっと見せて。…うーん、悪くはないと思うよ。」


 アダマスの写真写りを確認したが、なんというか、悪くはないが微妙。こう、言葉にしづらいような微妙さだった。


「つまり良くもないんだな。俺もそう思うけど人に言われると傷つくな。」


「すまんて。」



「っと、そうだ。これで晴れて俺たちもDランク冒険者になったわけだけど、本格的にパーティーを組まないか?」


「私もお二人と一緒にパーティー組みたいです。」


 アダマスとディプラからの提案。確かに今更他のパーティーメンバーを探すのも大変だし、このまま組み続けるのも悪くはない気がする。


 一応フィスィに目をやる。彼女はうなずいた。それで良いらしい。


「うん。そうしよう。」


「これからもよろしくね!」


「ありがとう。よろしく。」


「よろしくお願いします!」


「全員合格したら絶対言おうと思ってたんだよな。そうそう、これから仮じゃなくてちゃんとパーティーを組むわけだから、魔導適性について共有しておかないか?


まずは俺から、赤青緑黃白黒の順に78,5,3,8,0,26だ。ギルドカードにもそう書いてるだろ?」


「黒魔法もちょっとは使えるのか。知らなかった。」


「ちょっとだけ、だけどな。基本的に火で戦うつもり。」


「じゃあ次は私です。同じ順番で、3,51,4,1,58,3。青と白の二色魔導士デュアルマジシャンってやつですね。はい、私のギルドカードです。」


 50を超える数値が2つ以上あれば二色魔導士デュアルマジシャンと呼ばれる。彼女はそれらしい。


「水系の魔法ばっかり使ってたから青魔法の数値が一番高いと思ってた。白もそんなに高いんだ。」


「はい、Fランクで受けられる依頼にバフ魔法も回復魔法もいりませんからね。使うタイミングがなくて使ってなかっただけですよ。」


「なるほど。じゃあ私も。0,2,113,1,4,0だよ。」


「113!?究極魔導士スペシャリストとは知ってたけどそこまで高いとは聞いてない。」


「え、すっご。冒険者になるために生まれてきたみたいなもんじゃないですか。」


「それは言い過ぎよ。でもありがと。」


 フィスィが褒められると謙遜する割にニヤニヤするのが面白い。隠せてないぞ。


「最後は俺か。俺は全部20。」


「全部20?どういうこと?」


「これギルドカード。」


「うわっすげぇほんとに全部20だ。」


「つまり万能魔導士オールラウンダーですか。これまた珍しいですね。」


「…遠回しなの好きじゃないから単刀直入に聞いていいか?なんで冒険者になろうと思ったわけ?」


「シンプルだよ。フィスィが冒険者になりたいっていうから付いてきただけ。」


「やはり二人はお付き合いされているんですか?」


「うん」


「あらあらー、フィスィちゃん愛されてますねー。」


「子どもみたいなノリやめてちょうだいよ…。というかあなたたちも付き合ってるんでしょ。似たようなものじゃないの。」


「ま、まあそうですけど。」


 へー二人も付き合ってるんだ。だからどうしたって話ではあるが。


「そんな話はどうでもいいじゃないですか。」


「どうでもいいってディプラが話広げたんでしょうが。」


「揚げ足取るのやめてくださーい。さささ、これからのことについて話しましょう。」


「それもそうだ。とりあえず明日は休み、明後日から活動を再開ってことでいいか?」


「うん、いいと思う。」


「「いいよ!」」


 試験も終わったし、一度落ち着くための休みかな?特に反対する意味もないしそれでいいだろう。明後日からやっと活動できる。これからが大事だな。

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