9/86
9
俺は左の腰の片手剣、我が家の宝剣、ドラゴンナイツの銀色に輝く柄に右手を……そっとかけた。
「若!」
「お! どうした?
俺を殺すのか?
殺人は重罪だぞ!
それとも刑執行かなんかのつもりか!!
なら、執行の前に!
該当する罪状を言わなければなるまい!
はーはははは!
そんな事も知らん、田舎ものが!」
「罪状は殺人、法王、ランページ15世の名の下、このレオン領、副領主アーミテージが、ウヌに対し斬首の刑を宣告。即時、執行いたす。おとなしく、馬上から降り、そこに跪け!
末尾を汚すな!!」
「はっ! 何の罪かと思えば……
俺の犯した罪は、王の麦畑を土足で踏み荒らした事のみよ!
この事をほざいているのなら、見当違い、こいつは人にあらず、動物……
そうそう、俺は少しばかり性癖が曲がりくねっていてな……
獣姦が趣味なのだ。
まあ、その田舎頭で理解出来たら、もうよかろう、このキャンキャンうるさい犬猫をどかしてくれ」
背中に視線をイヤらしく向けたそいつは向き直り、俺にニタリとうすら笑いを浮かべ、勝ち誇っていた。




