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レコンキスタ 旅立ちの再会  作者: 樹本茂
第二章 アンケリッツ・ミル・エリミタージュ
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「ああ、若……見違えましたぞ……一体、どんな魔法を……使ったというのですか? このランスウッド、あまりの驚きに、生き帰り申した!

ダハハハ!」


俺の拳をデカイ手のひらで受け止めると、森中に響くデカイ声で笑っている。


「若……

真に申し訳ございませんでした。

このランスウッド……


二心がございました。


一つは若のお供をする事で、我が知行地の安寧……


そして、もう一つ……


若のお力……

魔法の力の謎を解いて、出来る事なら……可能ならば……我が力に……より、強力な力を己がものとしたいと……


心中で……思っておりました。


しかしながら、若……


死の闇を彷徨う私が理解したのは、強大な力を執行するには、それに見合う業を背負わなけらばならないという事でした」


何を訳の分からない事を……


「若……

あなた様が向かう道は、酷く険しい道……

その道の先に見えるのは、永遠の安寧……


私では成すことのできない世界……

理解したのです。


分をわきまえよ……


そう、啓示が有ったのでしょうな……

そう理解しております。


若、お手間を取らせました。

この、若の前に立つランスウッドは、以前の約束の、永遠の友でございます。


まわり道をしましたが、今一度……

若に……

永遠の忠誠を誓いまする……」



腕をガッチリつかんでいたランスウッドが、俺を立たせると、ひざ元で傅いている。


「ランスウッド……済まない。謝らなければならないのは俺のほうだ。


当家に使える身分である以上、俺の意志はお前の意志でもあったのだが、それはあの時までであった……


本来なら、友としてランスウッドと共に旅に出たのだから……あの時に、お前の意思を聞くべきであったが……」


「ああ、その事でございますか……

まあ、私も延々、城勤めに飽き飽きしていたのは確かで、ございました。幸い、我が知行地を収めるには問題ない、跡継ぎ、家臣共がおりますれば……それは、それほどの問題では……」


「では、何故、その身体に己が魂を戻らずにおったのだ?」


「はい、一つは、この森に巣くう魑魅魍魎の類と、小競り合いをして、なかなにして、身体に戻ることが、かないませんでした……


戻ったら、戻ったで、若が別人のようにお強くなっておりましたので、このまま、悪鬼のふりをして……


若の力を見て見たかった。


さすれば……


今後の旅の面白さもある程度は見えるものかと思いまして……」


「くっ!!」


したり顔のランスウッドを睨んで、分厚い甲冑を叩くと、鈍い金属音が暗い針葉樹林の中にコダマした。


それが、小賢しいというのだ!





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