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踵が振り下ろされるその前に俺は、右手でランスウッドの脚を叩き、横へとその軌道を変え、奴の頭上目掛け蹴りを入れる。
刹那でかわしたランスウッドが素早く立ち上がり、再度、突進してくる。
同じ、動きは通用しない……
右肩を突き出したランスウッドの肩を左手で押さえ、右手と首元を押さえ地面へと叩き伏せた。
「ランスウッド! すまなかった! 俺は、君を信用していなかった!」
低く身体の中で呻くような声を上げるだけのランスウッドの右腕を逆へと曲げて動きを制しているのだが……
歴戦の猛者、ランスウッドの前では、それすら、無い事にされてしまうのだろうか。
俺を右手に纏わせながら、ランスウッドは立ち上がり、左手で俺になぐり掛かる。薄く軽い鎧をまとうだけの俺のわき腹に、重い一撃を入れられ、俺は後方へと弾き飛ばされる。
「ァァァァ……」
動物じみた低い轟を口から吐いたランスウッドは、背中に負う巨大な両手剣の太い柄に手を掛けると、腰を捻りながら刀身を頭上で数度回し……
やがて、その動きをぴたりと止め巨大な刀身の鋭利な先端を俺の身体に向け、微動だにしなくなった。
ランスウッド……
本気になったんだね……




