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「あれはどうした事だ?」
「見てまいります。若はここで……ヤッ!!」
ランスウッドが早駆けの馬上から鞭をいれる。
農夫が馬上の男を取り囲んで一触即発の状態になっていた。
「あれは……」
見たところ……国人領主の家臣……のようだが……
ランスウッドが近づいて話しているのを遠目に見ていたが……
『愛する我が君……さあ……君の正義を……示すがいい……』
……誰だ!
周りは広大な黄金の麦畑、そこの曲がりくねった細い道に馬の背に跨り、ランスウッドの残した砂ぼこりを眺めていた俺の頭の中に直接声が……女の声が聞こえてきた……
周囲には誰もいない……
そんな……馬鹿な……
気のせい……
だろうな……
遠く見えている、馬にまたがる農夫に囲まれている男とランスウッドが激しく口論をしているのが見えている。
ここで待つ理由など無い。
俺が行かずしてどうするか。
「如何した!」
「……若」
ランスウッドが何故来たんだと、あからさまな視線を俺に向ける。
「アーミテージ様! こいつを! 法の下に裁いてください!!」
農夫の……
ランダが俺の馬の下に来て縋り付いた。




