3/86
3
「ランスウッド……
どうして……
二つ返事だ?」
兄の館を出て、俺達は馬の背に揺られながら、広大な黄金色に染まる麦畑をみながら、俺の館へと馬を進めている。
「……若……
困らせないでいただきたい……
このランスウッド……
先祖累代の800年のお付き合い、それを何故だと理由を御問いになりますか?」
あきれ顔のランスウッドが俺に両手を上げて、降参だとばかりだ。
こいつは優秀な男だ。
知っている……
「お前……
とんだ貧乏くじだな……
俺などの下に付けられて、お前の家系は代々領主の補佐をしてきた家系だ。そこの嫡流のお前が、俺などについたのでは……
先が決まったな……」
俺は生まれながら身体が弱かった。
ギリ生きている。
そんなところだ。
この先、いつ倒れても誰も驚かない、そんな具合だ。




