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「おやめください。こいつは国人領主の代官です。今日からここに赴任して来ることになっていた奴です」
「なあ、だろう? 法の下の平等だ……
国人領主さまの家臣はキレねぇよなあ? よかったよ、こんな田舎にも法を理解している奴がいてくれて、危うく冤罪で殺されるところだった……
ああ、あぶねー。アハハッハ!」
馬上でこれ見よがしに大声を上げて、馬鹿笑いを振りまき、
「じゃあ、またな。代官所で会おうぜ!」
「待て!!」
「マタね~よ、田舎もん! そんな暇があるんなら、法の勉強でもその薄らでかい奴に教わるんだな! あ~、なんだっけ……副領主のアンミンちゃん……だっけ? 違かったら、今日から名前変更な!」
そいつは悠然と馬上で薄ら笑い、鐙で一つ馬の腹を蹴り、歩を進め始めた。




