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以心伝心  作者: うみかぜ
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第九話 小学生は純粋

「あれ、仁人は?」

そう言って、家から出てきたのは間違いなく直也だった。

身長はなんと、今の仁人を超えている。髪はスポーツ刈り。少し、日に焼けた肌。小学校の時に着ていた服。話し方。間違いなく直也だと思った。

「な、直也……?」

「はい?」

そう戸惑いながら、返事をする直也。

「落ち着いて聞いて欲しい。俺は……、俺は……、いや、俺が仁人だ。」

「は?」

素朴な疑問を浮かべた顔だ。小学生らしい真っ直ぐな顔だ。

「実は俺、未来から来たんだ。」

「言っている事が分かりません。」

それはそうだ。これだけで分かったら、将来ノーベル賞受賞者になれるレベル。

「仁人が落ち着いて!散々流れは練習したでしょ?」

「でも、ここに直也がいる事の実感が、まだ……。」

また、目をうるうるさせている仁人。

これは無理だな。と踏んだのか、由美が話し始める。


「ここにいるのは高校生の仁人なんだ。友達の仁人が大きくなった姿。仁人はどうしても過去に戻られないといけなくて、今ここにいるんだ。」

ひとまず、冷静に由美が対処した。しかし、

「仁人は仁人だ。二人いるわけない。」

曇りのない小学生の目でそう言われてしまうと困ってしまう。

「ご飯よー。」と部屋の中から聞こえて「はーい。」と答えて部屋に戻ってしまった直也。

「あーあ。失敗だねー。これは。」

「……ごめん。」

仁人と由美は家に帰った。

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