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顎の森の魔女と拾われ守護騎士  作者: 沽雨ぴえろ
1/5

魔女と騎士、出会う



いちゃこらしてるやつ書きたかったんです。



顎←アギトって読みます。





空は重ぐるしい灰色をしていて、空気は澱んでいた。

酷い雨の日だった。




「…無様ね」




私は目の前の倒れている人間を見下ろして、なんの感情もこもらない声でそう呟いた。




「…………」




目の前の人間は、カヒュー、カヒューとおかしな呼吸音を立てる。よく見ると、肺のあたりに夥しい血がついている。

肺炎になりかけているのだろうか。

まぁ、そんな事などどうでも良いのだが。




「生きたい?」




我ながら、なんて残酷なことを聞くのかと思った。ココにいる以上、そういう意味なのに。


目の前人間がうっすらと目を開いた。

とても綺麗な、青い目をしていた。

私はその目がとても澄んでいることに気づいて、思わず目を丸くした。

まるで何も恨んでいないかのような目だった。

……こんなにも血だらけで、泥だらけで、死にかけているのは、身内のせいなのに。




「あなた…自分の家族を恨んでないのねぇ…」


「っ…………」




痛みに顔を歪めながらも、私の言葉に反応を示す。その瞳には何故知っているのか、という驚きと…そして、




「…あら、やっぱり、恨んでるのかしら?」




怒りが、チラついていた。

私がニッコリと笑いながら言うと、怒りが困惑に変わっていた。




「すぐに怒りを悟られないようにするなんて、凄いわね」




ちょっと見下す言い方になってしまった。まぁ、彼は気にしないだろう。

私はにっこりと笑いながら、彼の隣にしゃがむ。




「私、あなたの事気に入っちゃった」


「……………っ」


「一緒に来てくれませんか?」




丁寧に丁寧に、優しく包み込むように、死にかけた目の前の人間に手を伸ばす。

目を丸くした彼は、目だけで私と、私の手を見比べた。

暫くして、彼は傷ついたその身体を鞭打って、私の手をとった。











これが、私とマイスとの出会い。














エロなんて入ってきませんよ。多分…。

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