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オタフクソースの決断
一瞬だった。一閃だった。
視界が真っ白になった。
それは覚えていた。いや、それしか覚えていなかった。それほどに圧倒的であった。
オタフクソースが目を覚ますのは3ヶ月後であった。
現実とは時に残酷である。
彼が目覚めるときには部下は一人もいない。
再び、オタフクソースは決断しなくてはならなくなる。
それは決して間違えてはいけないが、一調味料として引き下がれないものでもある。
3ヶ月後、オタフクソースは…
その頃、ケチャップの支配する都市の一つで反乱が起こった。
紅の戦士たち、そうラー油である。
当主が老いつつあり滅亡の危機かと思われたが、嫡子の食べられるラー油が頭角を現し勢力を盛り返してきたのである。
彼らの軍旗にはこう書かれてある。
『紅の勇この世に二つと要らず』