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裏切られたオタフクソース
『…屈辱だ。』
誰も返事は出来ない。しかしオタフクソースは続ける。
『あの日ケチャップが裏切らねば…』
オタフクソースはつい3ヶ月前、ケチャップに裏切られ命からがら逃げていた。
本来ならオタフクソースは中濃ソースと世界の覇権を争うはずだった。が、中濃ソースはまさかの敗戦。今やケチャップとマヨネーズが覇権を争っている。
『世も末だな…』
オタフクソースの言葉は儚く虚しく消える。
と、その時、前方に白い影が現れた。
『お、お前は…っ!』
『ククク、敗者のオタフクさん。こんにちは。早速本題に入りますよ。』
沈黙は一瞬。そして…
『オイ、お前、俺の部下になれ。』
『…』
オタフクソースは予想していたが、沈黙しかできなかった。
今までは各下だった者に部下になれと言われたのだ。
なんら不思議なことではない。
オタフクソースの決断はいかに…