狼男
彼の名は河合・武市・壮太。親高校に通う高校二年生。
父親は龍馬かぶれの宇宙人
母親は幽霊のおりょう
兄は人斬りだった剣死朗
そして居候には作者の生時がいた。
またペットにビッグ・フッドのドラニャンがいた。
そんな武市たちの前に幽霊が現れた。
この幽霊20世紀末に八十斎に殺されたのだ。
「こ、この人本当に人を殺したんだ」
と、武市が言うと、幽霊はこう言った。
「俺は生前、狼男だったんだよ。真面目に人を食い殺していたのに」
「(真面目に人を食い殺したってなんだよ。殺されて当たり前だな)」
と武市は思った。
「おかげで狼男から幽霊に転職だぜ!」
「(転職じゃね~だろう)」
と武市は心の中でツッコンだ。
「しょうがね~から、大神漢という暴走族を作るハメになったぜ!!喧嘩上等だぞ!コラッ!」
「(何で幽霊になって、暴走族作っているんだ?)」
と、また心の中でツッコンだ。
「俺は貴様を許さね~ぞ!コラッ!」
「オラを怨むなら好きなだけ怨め!」
「(この人意外と男らしいな~)」
「だが、呪い殺したりしないでね><死にたくないから」
「(前言撤回……)」
「そうだ!変わりにこの武市殿を呪い殺してくれ」
「ちょっと!何で僕が!(最低だよこの人)」
「いいだろう」
「い、いや、良くないです」
「待ちや~!」
と、龍馬が言った。
「龍馬さん、俺を助けてくれるのか?」
「武市さん。武市さんの最後は三文字切腹じゃ」
「い、いや、それやったのは本物の武市半平太なんだけど」
「さあ、武市さん。武士らしく切腹するぜよ」
すると八十斎やおりょう、ドラニャン、さらには狼男の幽霊までもがこう言った。
「切腹!切腹!!」
「音頭とってもやらないから」
「武市さん。武士として自分の不祥事は自分で何とかするぜよ」
「いや、俺の不祥事じゃね~よ」
俺は生時だ!
と作者は訳の分からん事を呟いた。
「困ったでござるな~武市殿が臆病者のため、オラが何とかするしかないでござるな」
「いや、あんたの方が臆病者だし、元々アンタと狼男の問題だから」
「狼男殿、お主は生前罪の無い者たちを殺してきた。だからオラはお主を斬った。ここでお主が罪の無い武市殿を呪い殺したら、何のために幽霊になったんでござるか!」
「(成仏できないから幽霊になったんじゃないか。あと、お前が呪い殺すなら武市殿を呪い殺せって言ったんだろうが……つ~か、アンタも確か善悪関係なく人を殺したんだろう。てか、何故そんな人を警察は野放しにしているんだ)」
と、作者の生時は思った。
「武市じゃなく、お前が思っていたことかよ」
「ああ~!!俺は死んでからも人を殺そうとしていたのか~!武市とやらスマン」
「いや~、元々僕は無関係なんですけど」
「良かったでござるな武市殿」
「お前は黙ってろ!」
「これからは真面目な幽霊になるよ」
「(真面目な幽霊ってなんだよ)」
「暴走族もやめる」
「(てか、何で暴走族をしているんだ)」
と、武市は思った。
「あと、シンナーや覚せい剤、それから……」
「(幽霊になって、なにしてんだこの人は)」
と、武市は思った。
こうして新たな仲間が、また一人増えたのであった。