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七話 こいや熊公!

なんか案外早くできました。


お気に入り登録が十一件に!ありがとう!


PVも3000超えたよ!うれしいぃぃぃぃ!

「グルルルル・・・」


「・・・・・・」


 俺の名前は朝葉竜地!

 頭のおかしい女神にハメられて異世界に飛ばされてしまったかわいそうな十七歳だ。

 

 今、俺は猛烈に叫びたいことがある。


 まあ、転送の欠陥魔法だがなんだかをかけられて、しばらく次元の狭間らしき場所で放置された事に対してアテネに怒鳴り散らしたいということもある。

 だがアテネが一緒に異世界についてくるってことで決着がついたのでそちらはもういいだろう。

 過去より現在、現在より未来だ。

 つまり、俺が言いたい事は・・・

 

「ガァァァァアアアアアアアアッッッ!!!」


「・・・なにこの無理ゲー」


 だめだ、あまりの馬鹿さ加減に叫ぶことすらできない。

 考えてみてくれ、レベル1の勇者の前に明らかにレベル二十以上の中ボスが遭遇(エンカウント)っておかしいだろう。

 あきらかにゲームのプログラミングを失敗してる。

 現実世界だったらもう、コントローラーを叩きつけてるね。

 今やったら速攻で死ぬけど。


「しっかし、なんでこいつは俺を狙ってるんだ?」


 さっきからこの熊らしきもの(姿形は似てるが全長で四メートルぐらいありそうなので熊じゃないだろう)は俺にばっかり視線をよこしてくる。

 もしかして・・・惚れた?


『勇者、気持ち悪い妄想はいいので、ナックルベアの左手を見てください』


「勇者呼ぶな!」


 このまま喧嘩を始めても確実に俺が死ぬだけなので渋々アテネの提案に乗る。

 熊(アテネ曰くナックルベア)の左手は・・・中心から真っ二つに切られていた。

 自分の右手にくっついている魔剣を見る。


 刃の部分にべったり血がついてた・・・。


「・・・・・・」


 ナックルベアの左手を見る。


 真っ二つ。


 自分の魔剣を見る。


 血がべったり。


 そういえば、次元の狭間らしき場所脱出する時に空間を魔剣で切ったら妙にてごたえがあったな・・・。

 

  

「えっと・・・・・・ゴメン♪」


「ガァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」



 ダメみたい。




■□■□■□■□■□■□■□




「グォォォッッ!!」


「おっと―――ってやべッ!」


 ナックルベアが無事な方の右手で殴りかかってきたので避けようと思い、慌てて魔剣防御した。


 何故か、後ろに女の子が倒れてる。


 ガンッ!と魔剣を伝い振動が響く。

 しびれるぜ!主に手が。


 とりあえず、逃げようにも逃げれない。

 俺は小心者なのだ、こんな少女を置いてったら一生後悔するだろう。

 後ろの女神も逃げたらコロスと目が語ってるし。

 今はまず、少女の安全を確保しなくては。


「アテネ!」


『もう出来てますよ!』


 少女を見ると薄らと半透明の膜が覆っている。

 バリアかなにかは知らないが、これで少女の方は大丈夫だ。


 いや~、困った時の神頼みってね。 


「おら!こっちだ熊公!」


 左手の方の脇をすり抜けざまに切りつける。


 ザシュッ!という音と共に左肩を切り落とした。


「ギャァァァァアアアアアアアアッッ!!??」


 ナックルベアから悲鳴と怒りの咆哮が放たれると同時に、右手の拳がとんできた。

 体の回転も加わってるので、当たれば吹き飛ぶどころか跡形もなくなるであろう悪魔の拳が迫る。


 しかし、ナックルベアは知らなかった。


 その常識が通じるのは『この世界の人間』までだと。

 

「出直してこい!隻腕熊!」


 そして竜地は左回し蹴りで、その拳に迎え撃ち―――ナックルベアの拳は、はじけて消滅した。


「ギャァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!???」


 いままでで、一番の悲鳴が響き渡る。

 竜地は、そこへ容赦なく右足でヤクザキックを叩き込む。


 ガシャンッ!バキバキ!と派手に音をたててナックルベアは教会の外に吹き飛ばされた。


 竜地は瓦礫を足場にし、空へと飛ぶ。







 満身創痍のナックルベアが最後に見たのは天高く飛び、己の心臓に魔剣を突き立てる竜地だった。 







■□■□■□■□■□■□■□




「やっと終った・・・」


 それにしてもあまりにも呆気なかった。

 オーラからしてもっと強そうにみえたが見掛け倒しだな。

 

 そんな結論を残し、竜地は魔剣をナックルベアから抜き、アテネと少女がいる方に向かった。


 ・・・それにしても、俺ってこんな動けたっけ?





「おーいアテネ―――ってどうかしたのか?」


 声をかけると何故かアテネは震えていた。

 えっ、もしかして手遅れだったの?もしくは壊れた?アテネが。

 そんな失礼なことを考えているとアテネは叫んだ。


『―――素晴らしいです!』


「・・・はっ?」


『この少女ですよ!名前はミーラというらしいです。記憶を読んだから間違いないです!」


「・・・・・・」


 なにその悪趣味な魔法。てか、なんで使ってるんだよ!

 心の中で叫んでおく。口に出すと死ぬからね!


『こうなった経緯を調べるためです。それにしてもなんと敬遠な信者なんでしょう!感動しました!ということで、そんなあなたにプレゼント!』


 アテネは少女―――ミーラの手を取って、いつの間にか手に持っていた短剣で―――手を刺した。


「っておい!何やっちゃってるの!?」


 折角無傷とはいわなくても軽傷で助けたのに。


『誤解しないでください。私の加護をこの子にあげただけですよ』


「加護?」


『ああ、そういえば知らないんですよね。この世界では、神が直々に能力を渡すことがあるんですよ。大抵は神の持っているものの劣化版ですが、それだけでも人間には充分すぎるほどですけどね』 


 ますますゲームみたいな話だ。

 

「ちなみに俺は?」


『あげようと思ったら魂が壊れそうだったのでやめときました』


 ・・・泣いてなんかいないだからね!


『とりあえず移動しましょう。見つかったら厄介なことになりそうですよ』


「・・・そうだな」


 俺は少し凹みながら・・・教会を離れた。

テストがあるのでしばらくかけないっす。


訂正

・協会の『協』を『教』に修正しました。

・『敬遠』から『敬虔』に変更。



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