三話 だが拒否する!
感想ありがとうございました!
あまりの嬉しさに画面の前で少し踊ってました。
今回はちょっと長いと思います。
あくまでも前とくらべてですけど。
「うるさいですよ!」
「・・・すんません」
そして、暴走は止まった。
それにしても・・・『謎の異空間』に『リアル天使』か・・・。
ここまで材料が揃ってしまったら、もう俺の思い違いは無いだろう。
つまり!今こんなことになっている原因は・・・
「――俺の現実逃避だ!」
「だ・か・ら!違うって言ってんでしょうが!」
「いいんですよ。俺の妄想の中の天使さん。
もうわかってるんですから。これは俺の夢の中であなたも俺の夢なんでしょう?
じゃあもう充分満足しましたから。お引き取りください」
「何言っちゃってるんですか?!それに妄想でもありませんし、私は天使でもありません!」
「えっ?じゃあ・・・悪魔?」
「誰が悪魔か!私は【正義】と【審判】を司る”断罪の女神”のアテネですよ!」
なんだろう・・・あのめっちゃ心に突き刺さる言葉の羅列は・・・。
たぶん昔、そんなことを喜んで言ってた頃のトラウマだろうか。
・・・思い出してはいけない思い出だった・・・。
「はあ、それでそんな厨二病全開女神が俺に何の用だ?」
「・・・色々と言いたい事は山ほどありますが、このままでは、話が進まないので見逃してあげます。
私があなたをここに連れてきた理由は、あなたに私たちが管理する世界に来てもr――」
「だが拒否する!」
「ここにいる時点で、あなたの存在は既に世界から消えてますよ。レンタルビデオ店の会員証から戸籍まで」
「・・・・・・」
え、なにイッテルノコノ人。
「聞こえませんでしたか?いないんですよ、世界にあなたの存在は」
違うよ、こいつ絶対女神じゃなくて悪魔だよ。
「違いますよ!私は女神だって言ってるでしょうが!」
「・・・なんで心読めてるのか果てしなく気になるが見逃してやる。
どうして俺が選ばれたんだよ」
「そりゃ、もちろん世界から消してもあまり問題なさそうな人をえら―――世界を救える可能性を一番秘めている人間ということで選ばれたんですよ」
「ダウト!聞こえてる!本音の部分が、まるで隠せてねえんだよ!駄女神!」
「だ、駄女神?!なんて失礼なこと言ってるんですか!仮にも神に向かって!今すぐ訂正しなさい!」
「うるせえっ!至極当然のことを言ったまでだ!どうしても謝罪させたければ力ずくでやってみろ!」
プツンッ。と、なにか切れてはいけないものが切れてしまった音がする。
「……………」
アテネは、無言で腰をおとし、構えをとる。
片や争い無き平和な国の学生。
片やあらゆる魔を断罪してきた女神。
戦力差は、あまりにも圧倒的。
しかし、竜地は蛮勇にも、ただただ、拳をにぎりしめ、神へと挑戦する。
この戦いで、己が運命が決まると、本能に近い部分で、理解していたから。
―――戦いが始まる。
―――世界初の神と人との戦いが・・・
ちなみにアテネは少し怒りっぽい性格です。
まだ異世界に入れない・・・(汗)