カモ子のカモ歴
このお話は、霊感商法や、催眠状態になった人の体験談など、被害者、当事者にとっては、PTSDの症状が出るおそれがある内容を含んでいます。
もしも上記の症状が出るおそれのある方、または読む事で生きるのに支障が出る方は、読まないでください。よろしくお願いします。
皆さま、こんにちは。私は、元・霊感商法のカモ、「カモ子」です。今世間を騒がせている旧統一教会の「二世信者」でした。現在は親子共々、旧統一教会とは関わっていません。
さて今から、どうやったら霊感商法、スピリチュアルビジネス、自己啓発セミナービジネス等、"情報弱者"を狙った商売のカモにならないで生きられるのか、という事を私なりに反省も交えつつ考えて、お話しようかと思います。興味がある方は、お付き合いください。それでは、よろしくお願いします。
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まずは、私がどんな「カモ」だったのかを説明させてください。多分、共感できる人は少ないと思いますが……。こんな奴にはなりたくない、と読者の方が思ったら、それは正しい感覚だと思っていただいて大丈夫です。
私はいわゆる、霊感商法のカモでした。
どんなモノ(コト)を、どう言われて買ったのか。それは、以下の通りです。
・120万円のネックレス。「天使が入っているから守られる」と、展示会場で一緒にいた知人(統一教会の信者)に言われて購入。
・韓国人絵師が描いた油絵、40万円。「天使が入っているから(同上)」
・印鑑、三本セットで12万円。後に実印を紛失し、実印だけもう一つ購入。「名前の画数が悪いから、印鑑で画数を直せば人生も良くなる」と知人の占い師に言われ、「印鑑を作れば幸せになるんだ!」と思い喜んで購入。結果は、その後200万円以上の借金を背負い、生活苦と将来への悲観から鬱状態に。
・「先祖解怨供養」のために、韓国に行き儀式を行う。当時は、父方と母方の七代前の先祖を供養するのに、140万円かかった。供養代は母親が払い、私は渡航して儀式を行った。ちなみに儀式とは、細胞全部に詰まった悪霊を体から追い出すために、信者同士で背中を叩き合ったり、自分で自分を叩くというもの。腕や脚に痣が出来た。
他にも色々カモエピソードはあるのですが、このくらいで勘弁してください。自分で自分の過去がしんどくなってきましたので。ちなみにこれらの体験は全て、十代の終わりから二十代の始め頃に経験した事です。現在は、霊感商法とは無縁の、平穏な毎日を送っています。
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ここまでのお話の中で、読者の方は何かお気づきになりましたか。
例えば……霊感商法は、信者を脅して無理やり買わせるような悪質な商売の事だと思っていたけど、どうやら買う人もおかしいのでは。そう思った方は、おられますか。
そう、それは正直な感想だと私は思います。そして、事実でもあると私は考えます。
それでは、なぜ私(カモ子)は「おかしい」状態に仕上がってしまったのか。生まれつきでしょうか。それとも、親が宗教にハマっていたという、環境のせいでしょうか。それとも、おかしくなるような出来事があったのか……
さてさて。ここからがタイトルにある、「マインド・コントロール」の出番なのです。お待たせいたしました。続きは次回。