表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

カモ子のカモ歴

 このお話は、霊感商法や、催眠状態になった人の体験談など、被害者、当事者にとっては、PTSDの症状が出るおそれがある内容を含んでいます。

 もしも上記の症状が出るおそれのある方、または読む事で生きるのに支障が出る方は、読まないでください。よろしくお願いします。

 皆さま、こんにちは。私は、元・霊感商法のカモ、「カモ子」です。今世間を騒がせている旧統一教会の「二世信者」でした。現在は親子共々、旧統一教会とは関わっていません。


 さて今から、どうやったら霊感商法、スピリチュアルビジネス、自己啓発セミナービジネス等、"情報弱者"を狙った商売のカモにならないで生きられるのか、という事を私なりに反省も交えつつ考えて、お話しようかと思います。興味がある方は、お付き合いください。それでは、よろしくお願いします。


***


 まずは、私がどんな「カモ」だったのかを説明させてください。多分、共感できる人は少ないと思いますが……。こんな奴にはなりたくない、と読者の方が思ったら、それは正しい感覚だと思っていただいて大丈夫です。


 私はいわゆる、霊感商法のカモでした。

 どんなモノ(コト)を、どう言われて買ったのか。それは、以下の通りです。


・120万円のネックレス。「天使が入っているから守られる」と、展示会場で一緒にいた知人(統一教会の信者)に言われて購入。

・韓国人絵師が描いた油絵、40万円。「天使が入っているから(同上)」

・印鑑、三本セットで12万円。後に実印を紛失し、実印だけもう一つ購入。「名前の画数が悪いから、印鑑で画数を直せば人生も良くなる」と知人の占い師に言われ、「印鑑を作れば幸せになるんだ!」と思い喜んで購入。結果は、その後200万円以上の借金を背負い、生活苦と将来への悲観から鬱状態に。

・「先祖解怨供養(せんぞかいおんくよう)」のために、韓国に行き儀式を行う。当時は、父方と母方の七代前の先祖を供養するのに、140万円かかった。供養代は母親が払い、私は渡航して儀式を行った。ちなみに儀式とは、細胞全部に詰まった悪霊(あくれい)を体から追い出すために、信者同士で背中を叩き合ったり、自分で自分を叩くというもの。腕や脚に痣が出来た。


 他にも色々カモエピソードはあるのですが、このくらいで勘弁してください。自分で自分の過去がしんどくなってきましたので。ちなみにこれらの体験は全て、十代の終わりから二十代の始め頃に経験した事です。現在は、霊感商法とは無縁の、平穏な毎日を送っています。


***


 ここまでのお話の中で、読者の方は何かお気づきになりましたか。

 例えば……霊感商法は、信者を脅して無理やり買わせるような悪質な商売の事だと思っていたけど、どうやら買う人もおかしいのでは。そう思った方は、おられますか。

 そう、それは正直な感想だと私は思います。そして、事実でもあると私は考えます。


 それでは、なぜ私(カモ子)は「おかしい」状態に仕上がってしまったのか。生まれつきでしょうか。それとも、親が宗教にハマっていたという、環境のせいでしょうか。それとも、おかしくなるような出来事があったのか……


 さてさて。ここからがタイトルにある、「マインド・コントロール」の出番なのです。お待たせいたしました。続きは次回。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 血を吐くような苦しみが伝わってきます。 少なくとも私にあなたを指弾することはできません。 [一言] 辛い記憶を掘り起こし、貴重な体験をシェアしてくださってありがとうございます。大切に読ま…
2023/02/17 02:34 退会済み
管理
[良い点] いやーキツいですね! 身内がこうなったら助けてやりたいとは思いますが、まず無理ですもんねー。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ