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世界樹  作者: bon
25/26

25

久しぶりの投稿

~~~~~side レム~~~~~~


ビルツが門番らしき2人と話しているのを見て、俺は悪いと思いながらその2人鑑定をさせてもらうことにした。


“鑑定”


ステータス

名前 ハンガー

種族 人族(男) 年齢 45歳 LV 20

HP 680

MP  45

STR 150

DEX 122

VIT 130

AGI 145

INT 0

MND 65

スキル

 短槍術 剣術

称号

 元冒険者


ステータス

名前 ドード

種族 人族(男) 年齢 22歳 LV 18

HP 546

MP  24

STR 135

DEX 112

VIT 110

AGI 132

INT 0

MND 55

スキル

 短槍術

称号

 なし


人族ってこんなに弱いのか?まぁいいか

鑑定を終えたのでそろそろ後ろの2人をおこした方がいいと思い後ろの荷台に声をかけた


「そろそろ起きてくれ2人とも、村に着いたよ」

「お~~い お2人さん 起きてくれ」


何回か呼びかけるとやっと2人は起きだしてきた


「どうしたんじゃ、レムよ」


「ふぁ~~~ ぬししゃま なんでしゅか」


「2人ともよく寝てたね、村に着いたぞ」


2人が起きてから少したって、ビルツの話が終わったのかこちらに歩いてきた


「レム、あそこの2人が話を聞きたいそうなんだ、移動しようか」


そういいながら、御者台に乗り込み手綱を手に取り馬車を走らせる準備をしだした。

俺が返事をしようとしたらレジィーが割り込んできた


「なんじゃ 移動するのか?」


「あっ起きたんだね。おはよう それにしてもよく寝てたね」


ビルツは後ろを振り向き2人が起きているのを確認すると、馬車を走らせた

村まで10mほどの距離に馬車を止めていたのですぐに村につくことができた

村につくと同時に俺は御者台から飛び降り、荷台に向かい2人にも降りてもらうことにした。

乗せるときには活躍できなかったので今回はと思い急いで降りたのだ。そのかいあってかジアやレジィーが降りる前に降りるのを手伝うことができた。


「なんじゃレムよ わざわざこんなことをしに急いできたのか」


俺がレジィーに手を差し出したらこんなことを言うがしっかり手を取ってくれレジィーは荷台からゆっくり降りてきた。

次にジアが降りやすいように手を差し出すと


「主様 ありがとうごじゃいましゅじょ」


ああなんてかわいいのだろう、癒されるな


「うん! ジアはいい子だな それと違いレジィーときたらはぁ~~~っ」


「ほ~~~なんじゃ、文句でもあるのか」


おっとついつい本音が駄々洩れだったようでレジィーがかなりご立腹の様だ

レジィーの顔は笑っているように見えるが目が笑っていないし、額には怒りのマークまである


「いやなんでもないよ 早く村に行こう ビルツも待ってる」


“ヤバイ”と思いレジィーの話は打ち切り、急いでビルツの方に駆け出した。「おい」という声が聞こえてきたが無視だ無視、決して振り向いてはいけない、振り向いてしまっては何をされるかわからないからな。


「主様 待ってくだしゃい」


俺が急いでビルツの方に駆け出したもんでジアがほっていかれると思ったのか俺の後に続いて走ってついてきた。

まるでカルガモの子供の様でかわいい、もう何度言ったかわからないが本当にかわいい

ジアが俺の後をついてきたのを見てレジィーがこれ以上何を言っても無駄だと思ったのか“やれやれ”というふうにそのあとをついて歩いてきた。

御者台の横ではビルツが待っていて。俺とレジィー、ジアがそばに着くと


「ジアちゃんにレジィーさん こっちだよ 少しあっちの2人が話を聞きたいそうなんだがいいかい」


俺以外にも要件を伝えてくれた。


「べつにいいぞ」


「はい わかりましたじょ」


「俺も別に構わない」


各々返事をしたことで、門番の方へと移動開始した。

門番のところに行くと


「ようこそ ドランの村へ」


オヤジさんからまるでRPGの村に到着した時に聞くような言葉を言ってきたのでつい“クスクス”笑いそうになっっていた時に。

ビルツが門番の2人に俺たちのことを紹介してくれた


「右から レムにジアちゃんとレジィーさんだよ」


「はじめまして」「はじめましてなのじゃ」「はじめましてなにょじゃ」


俺、レジィー、ジアという順に挨拶をした。

門番の2人も


「はじめまして 私はハンガーだ。この村の門番兼自警団団長をしている」「はじめまして 俺はドードです よろしく」


ドードってポケ〇ンかよ

お互いの挨拶を終えたところで、ハンガーが


「挨拶も済ませたことで、すまないが質問させてもらっていいか?」


質問されても困るのだが仕方ないか。

俺はどんな質問が来るか内心“ヒヤヒヤ”しながら出るはずのない汗が止まらなくなるのを感じた


「ハンガーさん大丈夫ですよ」


「君たちのことは少しだけビルツ君から聞いたが、君たちからも聞いておきたいことがあるんだ」


ハンガーさんはさっきまでの柔和な雰囲気から真剣な雰囲気に変わり、その雰囲気の変わりようがとてもさっきまでと同一人物かと疑うほどの変化だ

その変化に俺も覚悟を決め


「ええ!どうぞ」


まず君たちはどこで知り合ったのかね?」


「幻惑の森からドランの村に向かって一日行ったあたりの所で出会ったんです」


ハンガーさんはビルツの方に目を配らせて、あっているどうかを確認をしている。

ビルツが“コクリ”と頷くのを確認したハンガーさんは、その反応から間違いないと思い次の質問をしてきた。


「そのようだね 次に君たちはどこから来たんだい」


「俺らは幻惑の森からきたんだ」


「幻惑の森?なんでそんなところから?」


そう聞かれたので数時間前にビルツに話した内容と同じことをハンガーさんにも聞いてもらった。

それを聞いたハンガーさんは目をつぶり顎髭の無精髭を撫でながらさっきの話の審議を考えているようだ。

しばらくしてハンガーさんの目が開き撫でていた手を止め俺の目を見て一言


「それは本当だね」


俺はその目をまっすぐに見つめながら


「はい 本当です 証拠はないのですが・・・・・」


嘘なんだがばれたらどうしようと“ヒヤヒア”しながら、しばらくハンガーさんの目を見据えていると、ハンガーさんはさらに質問をしてきた


「レジィーさんは本当に魔法を使えるのかい?」


「本当ですよ 何なら見てみますか?」


人族は才能がないと魔法は使えないからな、今のレジィーは人族に見えるから使えるか疑っているのだろうな


「そうだね できれば見せてもらえるかな」


「レジィーいいかな?」


俺はレジィーの方に顔を向け、魔法を使ってもらえるか確認をしてみた


「なんじゃ 話は聞いていたが、なぜ吾の魔法が見たいのじゃ」


レジィーは面倒くさそうな顔をしながら、もっともな質問をした。


「そうだね 危険度を図りたいっていうのと私が魔法を見たいからかな、私にはこの村を守る義務があるし守りたいからね」


ハンガーさんは初め方は少しおちゃらけた言い方をしていたが村を守るあたりから真面目な言い方に変わった。

その言い方からこの村を本当に守りたいというに気持が“ヒシヒシ”と伝わってきた。

その気持ちがレジィーに伝わったのかレジィーからも面倒くさそうな顔から真剣とまでとはいかないがしっかりとその気持ちを汲み取ったようだ。


「そうか わかったのじゃ、魔法を見せてやろう。どんな魔法が見たいのじゃ」


そう聞かれたハンガーさんはまた顎の髭をなでながら


「そうだね、レジィーちゃんは何の属性が使えるだい?」


レジィーにはスキル始原魔法がある、固有魔法以外の属性魔法なら何でも使える。

でもさすがに始原魔法が使えるっていうのはまずい…気がする。たのむぞ、レジィー適当に答えてくれよと思っていたら


「そうじゃの吾はしげn」


「あ~~~~そうそう レジィーは火、水、風の3属性が使えますよ なあレジィー」


おいおい、今始原魔法と言いかけたよな。ないにいらん事言おうとしちゃってんのレジィーさん。

レジィーはというと俺が慌てて声を出したもんだから、こちらに顔を向け訝しげな眼を向けているし、ハンガーさんも同じような眼で俺を見ている。

やばいレジィーはこの際どうでもいいがハンガーさんが怪しみだしているのはマズイ。

しょうがない誤魔化すためにもこのまま勢いで行くしかないか…


「いや~~気にしないでください。レジィーの使える属性を思い出したもんだからついつい大声をだしてしまったよ」


きつい、この言い訳はきつい俺ならこんなこと言われたら鼻で笑う。冷汗が頬を伝う。でも言ってしまったからにはしかたない。

誤魔化すためにもレジィーに伝わるかわからないが目でファローを頼むと、レジィーがかるくうなずいてくれた。


「そうなのじゃ 吾は確かに火、水、風の3属性の魔法が使えるのじゃ。でどの魔法が見たいのじゃ‼‼‼」


レジィーはその意味を理解してくれたようで、ジィーの声は大きくそして後半の言葉には少し威圧を込めた言い方になっていた。その瞬間、場の空気は重くなった。

一瞬だったもののハンガーさんはレジィーの威圧や空気の重さに当てられたのか額から汗がにじみ出ていた。

気の毒になる、ハンガーさんも普通の人からのプレッシャーになら耐えられるかもしれないが、レジィーは人ではなく竜種さらにいうなら竜種の頂点の一角を担う天竜だ、そのプレッシャーだ。人族のハンガーさんにはい一瞬だとしてもきついだろうな(俺でもきついと思う)本当に気の毒だ。

だがそのおかげで俺のさっきの言葉はあやふやにできたと思う・・・・いやできた。

一方、ハンガーはというと。一瞬だったものの、これが目の前にいる娘から発せられたプレッシャーだと思うことができず“ボー”としていた。

そしてドードはその一瞬のプレッシャーで肩を震わせていた。

やりすぎたと思うがこのプレッシャーのおかげでこの場は何とか誤魔化せそうだ。


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