第4話 あの日の彼女は
こんばんは、シラスよいちです。1ヶ月ぶりですね。今回は、前回から1ヶ月以内に投稿出来ました。毎日眠い中、何とか書き上げました。
それでは第4話、お楽しみ下さい。
「うん、私が助けてあげる。」
さっきまで見ず知らずだった彼女はそう答えて笑う。笑う彼女を改めて見る。
白く輝く肌と、対象的に黒く艶めく長い髪。
全てが魅力的で、目を奪われる。
金縛りにあった様にしばらく呆けていると、彼女に声をかけられる。
「そういえば、自己紹介してなかったね。私はコヨリ。よろしくね。」
「あぁ、よろしく頼む。」
さっきから顔が熱い。赤くなっているだろうから、顔を反らして応じる。
「ねぇ、ジン君今から予定ある?」
デートの誘いだろうか?な訳ないだろ?
さらに顔が火照る。
突然の質問に、あれこれ考えてしまう俺に対して畳み掛けてくる彼女は笑いながらどこか真剣な目をしていた。
そこに、何らかの強い意思を感じた俺は真面目に答えた。
「借りてた本を今から返せば予定はない。」
「じゃあ、カフェにでも行こうよ。」
端から見ればリア充にしか見えないことを平気で提案してくる。けど、イライラしている今たまには悪くないかもしれない。
「まぁ、そっちが良いなら良いよ。」
そんな訳で、俺と彼女は駅前のカフェに移動する。カフェに入り、一応俺もバイトしているので、払いは持とうと声を掛ける。
「何飲む?」
「んー、自分で出すよ。」
「そっか、悪い。」
駄目だ。この状況を楽しんでいる自分がいる。
また彼女の微笑を横目に見て、悪くないと思ってしまう。
とりあえず俺の分は注文しようと、出来るだけイケボで店員に注文する。
「アイスコーヒー、ブラックで。」
「じゃあ私、カフェオレMで。」
窓際の席に座ると、数分微妙な沈黙の時間が流れる。
だが、彼女から誘ってきたのだ。俺に用があるなら彼女から話し始めるだろう。
窓の外を通る人々を見ながら、アイスコーヒーを啜る。
すると数分後、彼女がカフェオレに刺したストローを回しながら話しかけてくる。
「じゃあ、今日君をカフェに呼び出した理由を話そうか。」
「あぁ」
どんな話をされるのか、俺は身構える。
「ジン君の異能力を教えてもらおうか。」
「はい?」
すごく意味が解らなかった。異能力?中ニ病なのかな?いや、そんな訳がない。一応聞き間違いだろうと聞き直す。
「ん?今何て言ったの。」
「君の異能力だよ。教えてくれない?」
「いや、2次元じゃあるまいし異能力なんか持ってないんだが!」
すると彼女は、可愛く頭に?を浮かべる。それから、これも可愛く驚く。
「え~~、だって君仮面持ってたじゃん。」
「はい?今仮面って言ったか?」
「うん、言ったけど。」
何故彼女が知ってるんだ?
「何で君が仮面のこと知ってる?」
「覚えてないの?この前ジン君を助けてあげたの私だよ。」
絶句した。あの時の少女は今目の前の彼女なのか。
「……………マジかよ。」
確かに声が似ている。それは解ったが、異能力とは何か聞かなければならない。
お読み頂き、有り難うございました。第4話いかがでしたか?
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そして次回は、7月末の投稿になると思います。それまでに第5話書き終えておきます。
楽しみにして待っていて下さい。
それではまた!