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終焉世界の永遠語《レコーズブレイブ》  作者: 蜻蛉切
第1章 〈光鬼の組〉の試験
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〈光鬼の組〉の試験3

いよいよ戦闘シーンです!読み終わった後、修正点やアドバイスなどがあれば書いていただけると嬉しいです!ではスタート

『コンタクトキャプチャー』それは滅殺士に与えられる機械だ。主にシードの討伐時に使われ、機械からは討伐時の周辺の地図が見られる『マップ探索』仲間との会話に使う『コンタクト』ほかにも仲間の現在状況が知れたり、現在時刻などを調べることができる優れものである。

「あと四時間か」

 実戦が始まってから約二時間、裕也は自分の手につけてある腕時計型情報伝達機『コンタクトキャプチャー』を見てため息をつこうとした・・が

「んっ」

 裕也はでかけたため息を押し殺した。それもそのはずである、なぜなら裕也のの位置から約二十メートル先に『敵』すなわち、現役の滅殺士がいたのである。幸い敵はこちらに気づいていないようだが、気は抜けない。裕也は足音を出さずに隠れる。

「よっ!」

 裕也はもう一度コンタクトキャプチャーの画面を見て『マップ探索』のボタンを押す。その瞬間裕也の周りの空間に映像が現れ、残っている生徒の位置と滅殺士の位置が表示される。

「周りにいる滅殺士はあの人だけか」

 裕也は確認すると、すぐに映像を消す。なぜならこの試験において使用できる時間は十分までと決められていたからである。その瞬間

ズドーン

 急な音に反応してしまい、ついついのぞいてしまう。そこには先ほどの滅殺士と生徒が戦っていたのである。

「今のうちに逃げるか」

 裕也は近くの建物から逃げようと、姿勢を作る・・が

「えっ」

 そう、滅殺士と戦っていたのは、太一と洸希だったのである。

「太一、洸希!」

「えっ!裕也、てうわっ」

 太一が裕也に気付いた途端、太一の体は宙を舞った。すぐに滅殺士が攻撃をする。

「くっ」

 滅殺士がその雷刀で太一へ攻撃が届く瞬間、滅殺士の体がはじかれる。

「裕也!」

滅殺士は裕也を見るとにこっと笑い、戦闘の姿勢に入る。

「君ー、その距離から仲間に当てずに、打つなんてやるね~」

「あなたこそ、おれの殺気に気付いてよけるなんてさすが現役滅殺士ですね」

「助かったよ、裕也!」

 太一は空中から大勢を崩しながらも、着地し、裕也に声をかける。

「お前らなぁ~。何でこんな戦闘になってるんだよ!」

裕也が呆れたように、二人に言う。

「適当に歩いていたら、鉢合わせしてしまったんだよ」

 洸希は落ち着いた様子で答える

「にしても君たち生徒にしては強いねぇ~。大方、今回の入学候補ってところかな?」

「へっ、楽しくなってきたな~。」

 そんな太一の声とは裏腹に洸希は裕也へ敵の情報を教えていた。

「まず、相手はマテーリエを使ってくる。そのため相手自体の攻撃力はないが、こっちの攻撃に合わせてくるため攻撃が届いていない」

「なるほど」

「だから防御される前にと思って、太一がシュヴェーアトで切り込んでいるが、相手まで届いていないのが現状だ」

「じゃあ、俺のゲヴェ―アで探りを入れてみる、洸希はマテーリエで俺と太一の援護を頼む!」

「了解」

『シュヴェーアト』それは剣や槍、刀などのことをいい近接戦で使われる、殺傷能力の高い武器である。

『ゲヴェーア』銃や弓などのことを言い、中遠距離からの攻撃に適している。攻撃力は高くないが場合によっては生物を死に至らしめる。

『マテーリエ』体内の『気』を炎や電気などの自然物質に変えることができる能力である。

使いようによっては攻撃や防御に使えるが、それ自体の攻撃力は少ない。

「そろそろいいかな~」

「ああ、こい!」

「じゃあ行くよ!」

 滅殺士が言葉を発した瞬間、太一が滅殺士に向かって走っていく。

「アアアアーー」

次の瞬間、滅殺士は体に電気をまとった。それ見て洸希がすぐに太一に『地』属性の『マテーリエ』を使う。

「もらった!」

『電気』属性は『地』属性に弱いため太一は勝ったと言わんばかりに『シュヴェアート』を振りかざす。

「甘いよ」

太一の攻撃が当たる瞬間、滅殺士が消えたのである

「何!」

「どこだ」

太一と裕也は焦ったように言う。

「違う。狙いはこっちだ」

 洸希は気付いたように、かまえる。

「ご名答」

「やっぱり!」

 滅殺士が現れると今度は炎で攻撃してくる。それに合わせるようにして洸希が『水』属性で防御する。

「へぇ~、って、おっと危ない、危ない」

 すぐに察した裕也は自分の『ゲヴェーア』で攻撃した。滅殺士はこれをなんなくかわし距離を取る。

「やっぱり反応早いね~」

 滅殺士が攻撃をし洸希がそれを防ぎ、裕也が銃で動きを止め太一が刀で隙を狙い攻撃をする。そんなことが約一時間続く、そして

「これはやばいな、もう次で決めるしかないな」

「きめる?」

 滅殺士は呆れたように言った。

「今までのでわからないのかな?ここまで君達がかなり攻撃したのに対し、私が君たちに攻撃したのは四回、なのに今は君たちの方が手負いだ。これがどういうことかわかるよね?」

「わからないね!」

 太一が鋭いまなざしで答える。

それに対して滅殺士は笑いながら口を開いた。

「いいねぇ~。そういうの嫌いじゃないよ!でもこの状況ではただの負け惜しみにしか聞こえないよ。

そこまで言うなら次の攻撃で見せてもらおうか、君たちの本気をね!」

「言われるまでもない」

両者は話を終えるとすぐさま臨戦態勢に入る。

「太一。俺たちもあいつを倒すつもりでやる。でもたぶん俺と洸希では倒せない、だからここは・・・」

「わかってる!」

 太一は裕也の言葉が言い終わる前に声を出した。時間にして数秒もない一言だがこの一言には太一のこの試験に対する想いが込められていた。

 一瞬のうちに訪れた静寂。

だがこの静寂を消したのは小さな小石が落ちる音だった。

 カタ

「オオオオーーー」

「ハァァァーーー」

 滅殺士と太一は小石が落ちた瞬間に走り出す。

そして太一の目には滅殺士をとらえていた。

「もらったーー!」

「やっぱり甘いよ、君」

 次の瞬間太一の体に電気で作った剣が太一の『シュベーアト』と激突する。

「甘いのはどっちだ!俺の刀の方が強度は・・・」

「それが甘いのだ、少年」

「バキィン」

「何!」

 太一の『シュベーアト』は音を立てて形をなくした、・・がその瞬間、裕也が銃を向け走ってくる。

「なんだぁ~、お仲間さんのお助けかぁ~?」

 バン!バン!

 裕也は笑ったように銃から弾丸を発射する。

「ふっ、そんなもん何万発撃とうが俺には当たらないよ!」

 滅殺士は軽々しく弾丸をよける。

「これでお前らの負けだ!」

 滅殺士の言葉とは裏腹に裕也はまだ不敵な笑みをうかべている。そして次の瞬間。

「いいんだよ!ここまで全部狙いどおりだから!」

 滅殺士は不思議な顔をうかべる。だが、それもそのはずなのである。今の言葉を発したのは裕也ではなく太一の声だったのだから。

「何だとぉ~」

 滅殺士は空中にいながらも後ろに視線を向ける。

「なっ」

 そこには先ほど刀を折られたはずの太一が滅殺士に向かい刀を構えていたのである。

「ハァァァーーー、ハァー」

 その瞬間、空中にいた滅殺士の体は方向を変え飛んでいく。

 ドシャッ

 滅殺士はよろけながらもその場に立ち上がる。

「どういうことだ!確かにお前の刀は・・・」

「違うよ!」

 滅殺士の言葉をさえぎるように声を発する。そこには太一の姿があった。しかしその手に持っている刀は傷一つ、ついていなかった。太一はつづけるように口を開く。

「最初にお前が斬ったのは俺の刀ではなく洸希の幻術によって変えられた、ただの鉄パイプだ。

それに気付かなかったお前は油断をし、裕也の銃に気を取られた。

だがそれも、お前を空中に跳ばせる罠だ。あとは空中で身動きの取れないお前の体を俺が攻撃した。それだけだ!」

「なるほど。最初にその洸希とやらが能力を切れたように見せたのは、その幻術を気付かせないためだったってことか」

「そうだ!」

「ふっ、はっはっはは~。やっぱお前ら最高だ!今回はお前らの勝ちだ。お前らのことは俺からも推薦しておこう。待ってるぞ、〈光鬼の組〉で」

「はい!」

 滅殺士が言うと三人は返事をし、去って行った。

「はぁ~、にしてもやっぱ疲れたな!」

「当たり前だ。仮にこれが本当の戦場だったら俺らも、あの世行きだった」

 そんな太一と洸希の話を苦笑いしながら、裕也は『コンタクトキャプチャー』を出す。

「んっ、どうしたんだ?」

 太一が聞いてくる。

「いやっあと何人残ってるのかなぁ~ってさ」

 裕也は人数を確認すると驚いたような表情を見せる。それに気付いたのか太一が恐る恐る裕也に声をかける。

「あの、あと何人何だ?」

「太一、洸希!実は」

「何だよ!」

 太一と洸希は、覚悟はできた!と言わんばかりの顔をしている。

「実はもう試験時間過ぎてた」

「へっ?」

 そう、実は三人が滅殺士を倒した頃に試験は終わりを迎えていたのである。

「残ったものは一八時三十分までに試験会場に、ってあと五分しかないじゃん。急

がないと」

 三人はあわてた様子で試験会場に向かっていった。


第3話いかがだったでしょうか?今回は戦闘シーンで初めてだったのですが、とりあえず書けて良かったなぁ~、と思いますwこれからどんどん増えていくと思うので、これからもよろしくお願いします!

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