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吸血鬼の花嫁へ  作者: かまぼっこ
はじまり
5/21

デート?

実際驚いた。けれど知識があるせいで、何故か納得はできる。

吸血鬼かぁー。実感がない。俺は血を飲むのだろうか?

思い出そうとするが、吸血した記憶がない。


『そうだよ、僕はまだ血を吸ったことはない。』


頭の中に声が響き、教えてくれる。


『でも、後1週間もしたら吸うことになるさ。』


「ん?」


「どうしましたか?お兄様?」


心配そうな目で、こちらをエリーが見てくる。

かわいい|(確信)

とりあえず、アルフのことは気にしないでおこう。


「なんでもないよ」


「どうですか?ならいいんですけど……」


「「………」」


二人で沈黙してしまう。


(な、なんかしないと!)


「え、えっと」「あ、あの?」


二人の声が重なってしまう。


「エ、エリーからどうぞ」


何でだろう、気まずい。


「は、はい。今日は天気がいいですね」


「そ、そうだね。」


「「……」」


何だこれ?漫画で見る恋人同士の会話か?女の子との会話なんてレベルが高すぎる。てか無理!あれ女の子会話したのって何年ぶりだ?


「えーと、お兄様?今日はどちらにまいられますか?レブナントの森にでもいかれますか?それとも、町にでもいきまますか?」


エリーが気を使ってくれているのをひしひしと感じる。


「そ、それじゃ森に行こう!」


「わかりました。今日のお兄様は、ちょっと変わっていまね。」


確かに、俺が憑依する前のアルフレッドはもっと活発だった、という知識はある。それに比べて、今のアルフレッドの体にいる俺のことは別人だと感じるだろう。直していかなければいけないのかな?


「久しぶりですね!お兄様とレブナントの森にいくなんて。

おじいさんは元気にしているでしょうか?」


おじいさんというのは、レブナントの森に住んで森を守っている人間のことらしい。8歳のころに森で会った、という知識はあるが………その時どう感じていたか、という記憶は受け継いでいないせいで分からない。

とりあえず話しを合わせておこう。


「そうだね。おじいさんと会った時エリーは6歳だったかな?」


「そうですね。あの時は、お勉強していらしたお兄様に無理言って連れて行ってもらいました。なつかしいですね。」


知識によればあの時エリーは、泣いていたらい。アルフとおじいさんがからっかたのだ。


「そういえば、あの時エリーは泣いていたね。」


「もーー………あれはお兄様が悪いんですよ!!だってお兄様がおじいさんと一緒に私をからかうんだから!トラウマになっちゃってるんですよ!」


プクリと頬をふくらませたエリーは、ひまわりの種を口に詰めたハムスターのようで可愛かった。




そんなこんなで、エリーに手を引かれ玄関を抜ける。

外の風景は、日本とは似つかなかった。

ヨーロッパの田舎のような感じといえばいいのだろうか。道路にはコンクリートはではなく、むき出しの土であった。また屋敷の外に広がる町には瓦屋根などはなく、みんなレンガ作りであった。

屋敷を出て小道に入り進んでいくうちに、道は獣道へと変化していった。そのまま真っすぐに進んで行くと、一軒

の丸太小屋があった。どうやらここがおじいさんの家らしい。知識の中で見た家と同じだ。




コンコン

エリーがドアをノックする。

すると、中から白髪の生えたおじいさんが出てきた。肩幅も広く、筋肉もかなりついているらしい。服の上からでも浮き出て見える。まさに、漢って感じだ。


「おお、若いの!今日は譲ちゃん連れてどうしたんだ?デートか?」


「「ち、違うよ!|(います!)」」


何言ってるんだこのじいさん!

いや?女の子と二人きっりなのだからデートなのか?


「やっぱり、兄妹そろってなかいいな。うらやましぞ!」


ガハハハと豪快におじいさんは笑っている。


「まぁ、わしも若いころは多くの女を侍らせていたんじゃがな!!」


じいさんの自慢話はなんだか、うざかった。





読んでくださりありがとうございます。

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