表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
吸血鬼の花嫁へ  作者: かまぼっこ
はじまり
4/21

真実

「お兄様、起きてください。」


どうやら寝ていたらしい。夢の中でアルフは話しかけてきたのか?

エリーが、また起こしに来てくれたのだろう。

さすがにもう、エリーを見て初対面のように動揺するわけにもいかない。

上半身を起こす。


「お兄様、わ、私のことわかりますか?」


エリーは、心配そうな顔で聞いてくる。

きっと、前に会った時のことで心配しているのだろう。

何故だろうか?なんだか、少し懐かしい気がする。


「ああ、エリーだろ?」


「よかったです。一時はどうなることかと………あの冷静なお母様もあわてていたんですよ!」

家族に心配されるというのは、いいことだと思った。

前の世界では心配されたことなんてあったのだろうか?俺が死んでからどうなっているのだろうか?まぁ別にいいか。きっともう前の世界にはいかないだろう。


「………さま……お兄様?」


「ん?あ、ああ。わるい、少し考え事をしていたんだ。」


前の世界に特に思い入れがあるわけではないのに、エリーの声が聞こえないくらい考え込んでいたらしい。


「お兄様、外にまいりませんか?

ここ最近は何やら、人が変わったかのように喜んでいて、そしたら今度は寝込んでしまって、ろくに外には出ていないでしょう?一度外の空気を吸いに行くべきです!」


「そ、そうだな。」


何だろう?何故こんなに心配してくれるんだ?

アルフがどうしてシスコンになったのか、わかったような気がした。

ん?なんか頭に抗議の声が響いているが気にしないでおこう。


「エリーはやさしいな。」


あ、言葉にするつもりはなかったのだけれど……


「お、お兄様を心配するのは妹の務めです!!」


少し頬を染めながらそんなことを言う。

俺の妹にも見習わせたいものだ!

きっと俺の妹なら…………考えるのはやめておこう。


「ありがとな。」


「はい!」


エリーは軽く微笑みながら答えてくれた。





とりあえず、外に行くのなら着替えをしよう。

頭の中の知識を頼りに箪笥を開けると、ゲームの中でしか見たことのない服が詰まっていた。

手頃な服を見つけ、寝巻を着替えドアを開けるとエリーが待っていた。




手を引かれ廊下を歩く。

やっぱり、ここは大きな屋敷のようだ。玄関着くまでに、多くの部屋を見つけた。また、その道中ではメイド服を着た女の人が頭を下げてくる。どうやらアルフの身分は、高いらしい。

と、考えていると、頭の中に声が響く。


『そうだよ、僕たちシリウスフォード家の位は侯爵さ。吸血鬼の王レンジス・フェリオン様に、御爺様が与えられたんだ。君も知識自体は、持っているんじゃないか?』


知識は意思をもって思い出さないと応えてくれないらしい。


「ん?」


ていうか、あれ?今何て言った?ヴァンパイア?


「どうしましたか?」


エリーが尋ねる。

上目使いで見てくるエリーに、ドキリとする。


「な、なんでもないさ!」


内心動揺している。

知識自体は持っている、確かに持っている。だが、それを思い出すのは、止めておいた方がよかったかもしれない。

結論から言うと、どうやら僕はヴァンパイアらしい!しかも貴族である。驚きが、隠せない。と、言うか真実が受け入れられない!

あれ?ヴァンパイアだから日の光を浴びたりしたら死ぬんじゃないか?いや大丈夫なのか?

本来自分で持っていた記憶と、アルフの持っている知識が混同してものすごく混乱している。


『日の光くらいで、吸血鬼は死なないさ。てか、僕が吸血鬼だってこといってなかったけ?』


言ってねーーーーよ!!!

エリーがいるから叫べないので、内心でアルフレッドにおもいっきり突っ込みを入れる。

どうやら、僕はヴァンパイアになっているらしい………




読んでいただきありがとうございます。

自分で読み返していると、なんだか物足りない気がします。こうすればいいなどアドバイスを頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ