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トラウマスイッチON!

半分眠りながら書いた。許してほしい…誤字脱字、その他もろもろ。

 私にしては実にスッキリと目が覚めたものです。


 しかしこれまたどうした事か……目覚めた私の両脇に人影があります。不振人物か!?と、思いましたが動く気配はありません。どうやら寝ている様です。不振人物な事にはかわりありませんが。



 ゴソゴソと私が寝かされていたベッドから這い出ると、薄暗い室内をザッと見回してみる。

 うん。いまいち状況がわからない。何処なのでしょうか?

 現実感がまるで無いのだ。ぼんやりと頭の中を整理してみる。


 私の名前は舞桜村寧々子だという事と……えっと…現在居る場所に心当たりが全く無い事…うーんと…そして、残念な私のスレンダーボディー…。

 無意識に両手で自分のペチャパ…いえ、細やかな胸を触ってしまう。そして力をいれてみる。

 痛いっ!!控えめな大きさの癖に、痛みだけは人一倍か。

 おっふ。間違いねぇ…現実だ。夢では無い事を確認した。


 さっきまで現実感がまるで無かったのに、何でしょうねぇ、この現実感丸出しの感触と痛みは?

 私が無言で自分の切ない胸をふにふにと揉んでいると、聞いたことのない声が掛けられる。


「なぁなぁ、それって人間的には普通の事なのか?人間の女の子って、起きると毎日自分で胸を揉むのが習慣か?すげぇな~」


 好奇心に満ち溢れた声音で、知らない男の声がすぐ近くから聞こえてくる。

 私は咄嗟に自分の胸を掴んだまま、不審者に対して悲鳴でその問いに答えた。


「きっ…きゃ~…っ……もがもが……っ…」


 が、直ぐに口を勢い良く塞がれた。私の口を塞いだのはどうやら大人の男の様で…恐怖と嫌悪感が、ほとばしる。

 止めて止めて止めて……私に触らないでよっ!

 私は全身に鳥肌を立てて居た。


 ジタバタと暴れる私の足が、押さえ付けてくる男の急所にクリティカルヒットしたらしく、男は「ギャワンッ…」と、犬のような悲鳴を上げると私を放してその場でピョンピョンとジャンプしている。

 どこの急所にクリティカルヒットしたかは、ご想像にお任せします。


「だっ…誰なの?ふえぇ~ん嫌だ。嫌だよう…うぇっうぇ~ん……」


 私は部屋の隅に蹲ると、頭を抱えて嫌だ嫌だと言いながら泣き出してしまう。


 私が泣いていると、ゆっくり優しい手付きで頭を撫でられた。


 一瞬ビクッと身体が震えたけれど、その後に続く優しく暖かい声で、「大丈夫だよ……。泣かないで」と言いながらナデナデしてくれる人物に、身体の強張りがゆっくりと弛緩していく。



 暫くして泣き止むと、落ち着いてきて二十一歳になってまでえぐえぐ泣くとか……恥ずかしいぞ、私。

 薄暗がりに目が慣れたらしく、起き抜けよりは辺りが確認できた。

 目を覆っていた自分の手のすき間から、チラッと頭を撫でてくれている人を見ると、見覚えがあった。


 ああっ…。さっきのニャ…ニャンコ少年では?

 えっ?じゃあニャンコ少年に撫で撫でされてるって事ですか!?

 なにそのご褒美!?有り難う御座いますっ!!ハアハア…。


 私が脳内で興奮しながら、プルプル震えていると、まだ怖がっていると勘違いしたのか、慰めるようにニャンコ少年のシッポ…シッポが…私の座り込んだ足首にキュッと巻き付いて来た。


 このキュッ…だけで飯が!白飯が三杯はイケる!!


 神は私に恐怖をあたえたもうた。しかし喜びもまたあたえたもうたのだ!!


 ニャンコ神よ、グッジョブ!!


 居るかは分からないが、ニャンコ神に向かってサムズアップしてやった。



 ぐずっ…と、泣いたせいで出てきた鼻をすすり上げながら、ニャンコ少年に小さい声でお礼を言った。


「っ……あり…がとう……」


 そしてちゃっかりと少年のシッポも、お礼に優しく撫で撫でし返してあげると、少年は「ヒャウッ」と、可愛い悲鳴を上げた。


 痛かったのかな?だったら悪いことをしてしまったな……と、考えつつほんの少しだけ少年の悲鳴が可愛いらしくて悶えそうになったのは、私だけの秘密だ。

(墓まで持ってく。ハアハア…)





こんな主人公です。

ニャンコ狂です。

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