義足の趣味人
三泊四日でしかなかったはずなのに、体感あり得ないくらい濃かった旅行も既に過去。
すっかすかのお財布の中身に苦悩しながら、夏休みという余暇を利用してダンジョン探索へ勤しむ生活に戻り、今日もこうして上層で剣を振ってダンジョンゴブリンをいてこましていた。
「はあ疲れた。今日はもう帰りたいけど、最近金欠だからなぁ」
付着した血を払い、剣を鞘に収めてからどうしようかとため息をついてしまう。
この前火村さんの実家でご馳走になった際、余ったからとクーラーボックスごとくれた食材達も底を突いて久しく。
すっかり肉とは無縁の貧困生活に逆戻りしてそこそこ。いい加減、久しぶりに真っ当なご飯を食べたい所だ。
あー、火村さんに提案したら、またどっか良い店で奢ってもらえるかなぁ。
いやでもあの人またしばらく忙しくなるって言ってたしな……いけないいけない、火村さんとはいえ人に集ろうとするなんてみっともない。一度覚えた贅沢が抜けないらしいな、このいやしんぼめ。
ペシペシと、両頬を何度も叩いて己を律しつつ。
軽く跳び上がって剣を抜き、いつの間にか後ろから迫っていたダンジョンバットを斬り伏せる。
あー駄目、もう疲れた。
夏バテでもしたのかやる気にならんわ。ノルマ分はこなしたし、とっとと切り上げて帰ろっと。
ダンジョン内の方が涼しいのに、それでも自宅でダラダラしたい欲には勝てず。
ダラダラと上層を、そして表層を越えて地上へと帰還し、冷房の効いたダンジョン庁の施設内で涼みながらダンジョン物課の窓口で番号札を受け取るが、残念ながら待ち時間が中々多く。
早く帰りたいのにと項垂れながら、収入ゼロは勘弁だと諦めながら。
項垂れながらも、汗でも流しながら時間を潰そうかと有料のシャワー室へ向かっていたときだった。
ふと目に入ったのは前方を歩いていた、少し違和感のある歩き方をした白髪の男性。
一際視線を奪われてしまったのは彼の右足。一般的なそれではなく、ゴテゴテとした馬脚のようにたくましい真っ黒な一本。
あれってまさか義足、それもダンジョンでも活動出来る基準を満たした魔動義足ってやつか。
物によっては八桁さえ超えるほどお高いらしいし、そもそも探索者資格がないと装着出来ないからと外ではほとんど見ることはないが、ちゃんと使ってる人いるんだなぁ。
周囲と同じように目がいってしまっていると、男の後ろポケットからポトリと何かが落ちてしまう。
何を落としたのかと思って寄ってみれば、ブツは随分と古く傷さえ付いていた黒革の長財布。
超絶金持ちとも超絶貧乏とも取れる、何ともまあ絶妙なくたびれ具合の革財布は、使い手の愛が伝わってくる代物だった。
「すみません。落としましたよ」
拾い上げ、そこまでの重さがないなと思いながら男のそばに駆け寄って肩を叩く。
振り向いた義足の男は、五十代というには少々老け、六十と言うには若い感じのする老紳士。
おっさんというよりはおじさまって感じの人で、ダンジョンなんて場所の似合わない人だなとふと思ってしまった。
面倒だし、別に時間を止めて落としたのをなかったことにしてもいいのだが、それをやるともう一回落としそうだし警鐘の意味を込めて声掛けしておこうとか、ちょっと恩を売ろうかなとか。
そんな頭の切れる賢いマインドがあれば良かったのだが、そんな咄嗟に大層なこと思いつくわけがない。何なら声を掛けた後にそうすれば良かったなと、ちょっとだけ過ぎったくらいだ。
「ん、それは……私の財布じゃないか! ありがとう、この足と同じくらい大切な物なんだ」
声を掛けられて首を傾げる初老の男に財布を差し出すと、彼は本当に大事そうに抱きしめながらお礼を言ってくる。
そんなに大事な物なら、もっと落としにくい場所でもいれておけよと。
そんなことをつい口に出しそうになったが、まあ落とすときはなにやったって落とすものだし仕方ないし、喜んでいる所に水を差すのもあれだと思って口を噤むことにした。
「なら良かったです。それじゃ、俺はこれで」
「待ってくれ。君、もし時間があるようだったら、少しお礼をさせてもらえないだろうか。近場にコーヒーとカレーの美味い喫茶店を知っているんだ」
それよりシャワーの方が優先だと、断ろうとしたとき男の言葉に足は止まってしまう。
コーヒーはともかくカレーか。……お腹減ったし、カレーと言われたらカレーが食べたくなっちゃうのが人間味ってやつよ。
ま、誘ってもらえるというのなら仕方ないね。別に俺が卑しいわけじゃあないよ、うん。
最近金欠の俺には渡りに船だと。
義足の男に誘われるがままほいほい付いていくと、案内されたのはレトロでステレオタイプな、ある種お約束とも言っていいコッテコテの喫茶店。
涼しい店内で優しい音楽と雰囲気が身も心を癒やしてくれる、ダンジョン庁からそう離れていない場所にある、自分じゃあまり入ろうとは思わない趣ある店だった。
「誰にだって自分だけの趣向がある。私の場合はこの店で最初の一杯を待つ僅かな合間、この隙間のような一時がそれに当たる。それを誰かに言ってみれば、ちょうど今の君のように首を傾げるがね」
席に着き、店主らしい男にコーヒーを頼んだ義足の男は、唐突にそんなことを語ってくる。
まったく意味が分からなかったが、せっかく奢ってもらえるのだしとりあえず頷いておこうと。
そう思いながら首を振ろうとして、その前に指摘されてしまったのでカチコチな苦笑いを返す他なかった。
「ところで君、少しさっぱりしたような気がするのだが……気のせいか?」
「気のせいですよ。はははっ」
嘘です。本当はさっきお腹痛いとトイレに行った後、サクッとシャワー浴びに行ってました。
シャワー浴びたいなら断れよと思われるかもだが、奢ってくれるというのなら断る理由は何処にもない。
まあ止まった時間の中だとシャワーから水が出てこないから数分は要したし、ドライヤーも付かないから乾くまであっちでゴロゴロしてたけどね。あー、喉渇いたしお腹減った。
「お待たせしました。こちらコーヒー二つ、ホットとアイスです」
「ああ、ありがとう。店主、最近はどうだい?」
「おかげさまでだ。どっかの老骨が、こうしてたまに客を連れてきてくれるからな。ではお客様、どうぞごゆっくり」
エプロンの似合う、白髪の交じった店長が気さくにウィンクしながら去っていく。
からんと、氷の動く音の鳴るアイスコーヒー。
良い感じに冷えていそうな真っ黒な液体に期待しつつ、グラスにストローを刺して喉へと長死んでみれば案の定脳には絶妙な苦みが、そして全身にひんやりとした心地良さが奔ってくれる。
あーいい、悪くない。
アイスとはいえ、流石は喫茶店のコーヒー。やっぱりゴロゴロしてる間に適当なドリンク飲まなかったのは正解だわ。
「どうやらお気に召してくれたようだね。このまま常連になってくれると、私としても嬉しいのだが」
「店主とは親しげでしたけど、お知り合いなんですか?」
「ここの店主は昔からのお世話になっていてね。たまにこうして縁の出来た者を招待して宣伝に協力しているというわけだ」
どうやら悪くないと思っていたのが顔に出てしまっていたらしく、優しげに微笑む義足の老紳士。
まるで孫を見るみたいな目がちょっと照れくさく、つい誤魔化すついでに尋ねてみると、親指で店主を差しながら話してくれる。
なるほど。つまり俺は、この老紳士の華麗な客引きに捕まってしまったわけだ。
ま、今のところ俺に損はないし、最悪時間を止めて逃げればいいので構わない。流石に財布を落としたのはわざとではないと信じたいね。
「そういえばまだ名乗ってなかったね。私は稲葉、君と同じ探索者のはしくれさ」
「時田とめる、大学生です。よろしくお願いします」
今更ながらの自己紹介を交わし、老紳士もとい稲葉さんと握手を交わす。
ごつごつとした手は、長いこと何かしらの得物を握り続けてきた職人の手。
大きさとか硬さに特別なものはなくとも、どこから強いと思わせてくれる年長者の手であった。
「大学生か。ふふっ、若い者が好んで探索者をやっている姿は中々言葉に出来ないものがある。二十年以上やっているが、時代は随分と変わったものだ」
「二十年……それはまた、随分ベテランですね」
「ふふっ、継続年数は私の数少ない自慢だ。もっとも四十の頃に始めたからか、二級に上がれるほどの芽が出ることさえなかったがね」
軽く笑いながら、何てことのないことのように言ってのける稲葉さん。
……いや、実際本当にすごいと思う。
だってダンジョンがこの世に出現したのは、今より約三十年前。
世代的には既に亡くなったあの日本最初の特級探索者と同じはずで、現行の探索者の中では黎明期から活動しているでえベテランということになる。
この人の世代だとダンジョンに否定的な思想を持つ人の方が多いだろうし、義足だとしてもその歳でちゃんと活動出来ている人なんて限りなく少ないはず。
ひょっとしたら日本の現役探索者の中だったら最高齢だったりするかもしれない。まさしくダンジョンという歴史の生き証人、目の前の老紳士はそういう人なのだから。
「お待たせしました。こちら当店自慢の自家製カレーです。どうぞごゆっくり」
目の前のでえベテランに感心していると、運ばれてきたカレーが目の前へと置かれる。
鼻を擽るのは、カレー特有のスパイスの香り。
脳の食欲を刺激され、お腹の虫を鳴らしながら、銀のスプーンを手に取って食べ始めていく。
──美味い。何これ、超美味いんだけど。
スパイスが抜群に効いていながら、決してクドくなくコクのある味わいをしている自家製カレー。
まともな料理への感動と美味しさが合わさり、思わず会話も忘れてがつがつと食べ進めてしまい、気付けばあっという間に完食してしまった。
「ふう、ご馳走様でした。ここのカレー、本当に美味しかったです」
「だろう? ……実はここだけの話、このカレーは店主が一番自信を持っているメニューなんだよ。彼の奥さんが大のコーヒー好きだったことから、仕方なくカレー屋ではなく喫茶店になったくらいにはね」
稲葉さんはまるで自分で作ったみたいに嬉しそうに頷いてから、ひそひそ声でそんなことを話してくれる。
こんな美味しいカレーがあるならもっと早く入っておけばよかったな。やっぱり店ってのは開拓してなんぼなのかもな。
例えこの後ぼったくられたとしても、カレーだけでお釣りが来そうだと思ってしまいながら。
その後は最初は硬かった空気もほぐれ、最近発見された隠し部屋についてや昔のダンジョンについての思い出話を和気藹々と会話に花を咲かせていく。
「おや、時間が気になるのか?」
「ああはい。実はダンジョン物課の順番待ちをしてて、あと十分くらいかなって」
「それはいけないな。ああいうのに間に合わなかったときの落胆は筆舌に尽くしがたいものだからね」
やがて会話が一段落ついた頃、思い出したようにスマホの画面を確認してみると、時間は既に良い頃合いを示しており。
どうしたのかと尋ねてきた稲葉さんへ正直に答えると、納得したように小さく微笑んでから、淀みない所作でコーヒーに口を付けた。
「中々に楽しい時間だった。息子とも久しく話していないからか、つい重ねてしまったよ」
「息子さんがいるんですか?」
「ああ。随分と前に息を引き取った妻と、もう立派に自立している一人息子がね」
俺の疑問へ答えた稲葉さんの顔からほんの一瞬、老紳士というには歳を感じる憂いを帯びており。
訊いちゃいけない質問だったかと、思わず後悔してしまったほどだった。
……にしても、最近は妙に重ねられることが多いな。そういうフェロモン出ちゃってんのかな。
「……あの、最後に一つだけ、失礼を承知で訊いてもいいですか?」
「ああ、構わないよ。遺書の中身や銀行口座の番号でもなければ、好きなことを尋ねるといい」
「ありがとうございます。……では、どうしてそんな足で、探索者を続けているんですか?」
だがそれでも、湧いてきてしまった疑問を抑えきれず。
冗談混じりに許可してくれた稲葉さんに一度顔を下げ、意を決してから失礼を承知で尋ねてみる。
ダンジョン庁が掲げる、探索者が厳守すべき探索者規則。
その中には基本的に体のどこかが欠けていたり、身体障害者同士でパーティを組むことは認められておらず、更にパーティ内には一人以上在籍させてはいけないといった内容の項目がある。
俺みたいに一人でもやれるほどの魔法を持つならともかく、そんな絶対的不利を背負い、わざわざ戦闘可能な義足まで買ってダンジョンに潜ろうという人はほとんどいない。だからつい気になってしまったのだ。
「そうだな、答える前に問いたい。時田君はどうして探索者を始めたんだ?」
「……何となくですかね。あとはまあ、バイトよりは向いてるかなって」
「なるほど、現代らしく正直だな。……私は単純に趣味であり夢、それだけだよ」
俺の答えに稲葉さんは小さく頷き、少しの沈黙を経てからゆっくりと口を開いた。
「……私は幼い頃、遺跡発掘に憧れていてね。考古学者になりたいというのが初めて抱いた夢だった」
遠い昔を懐かしむような目で天井を見上げながら、稲葉さんはゆっくりと話し始める。
「何故ダンジョンだったのかと問われれば、はっきりと答えることは出来ない。登山家が山へ登るように、サーファーが海に波を求めるように、そこにダンジョンがあったからとしか言い様がない。歳を取り、家族を持ち、夢さえ忘れた私の心にかっちりと嵌まってくれたのがダンジョンだった。言葉にするならば、やはりそれだけの話だ」
稲葉さんが静かに語る思いの一言一句からは、確かに時代を歩いてきた重みを感じてしまう。
ダンジョン黎明期、か。
まだダンジョンがこの世に現れてすぐ。日本で一人目の特級探索者が現れるまで、現在の探索者制度が安定する前の激動。歴史の中でもっとも新しく大きな転換点として、日本史の教科書や一般常識として取り上げられるほどの時代。
その苛烈さと不安定さはテレビのドキュメントや学校の授業で聞くくらいだけど、どんな雰囲気だったんだろうな。
「異常者と、かつてはよく誹られたものだよ。ダンジョン黎明期と呼ばれる最初の十年ほど、最初の特級探索者が出る前の探索者という職は、それこそヤクザや犯罪者と同じような扱いを受けることも少なくなくてね。父にも母にも妹にも、周囲からも随分と非難され疎まれたものだ。……我ながら愚か極まりないが、それでもやめようとは思えなかった。……或いは妻が帰らぬ人となった日に、タガが外れてしまったのかもしれないな」
寂しげに、自嘲するように鼻で笑った稲葉さんは、コーヒーを勢いよく呷る。
今までは違う品のない、まるで今浮かんでしまった思いを苦さで流してしまおうと。そんな風に。
「ちょうど息子が寮に入ったこともあり、仕事の合間に探索者資格を取り、たくさんのダンジョンを巡った。沖縄、北海道、東京。更には他国の探索者ライセンスでダンジョンへ入れる海外など、たくさんのダンジョンに潜り歩いたとも。目に焼きつけた景色、撮影した写真、出会った友人、そのどれもが褪せることのない思い出だ」
数秒の沈黙の後、一拍呼吸を挟んでから再び話す稲葉さんの目は、まるで少年のように輝いていて。
きっとこの人は、ダンジョン探索というのもがどうしようもなく好きなのだろうと、
……なんか羨ましいな。そんなにも、好きと話せるようなものを持てる稲葉さんが。
「……それでダンジョン通いを続けていたら、足を落としたんですか?」
「ああ、この足はダンジョンとは無関係だよ。事故で子供を庇った際に少しね、所謂名誉の負傷というやつだ」
稲葉さんはゆっくりと右手をテーブル下へ置き、こちらへは見えずとも、バシバシと自慢げに叩いてみせる。
「足を失ったことに後悔はない。過去に戻りやり直せたとしても、何度だって同じように足を失うだろう。何も為せなかった老骨の足一つで未来を繋げるのならば、これ以上の誉れはないとも」
……彼は簡単そうに言うが、きっとそこまで割り切るには多くの苦悩と挫折があったはずだ。
仮に俺がその立場だったら、きっとその子供を恨んでしまうだろうし、この時間停止能力がなかったら人を助ける選択さえ取れないだろう。
だから尊敬してしまうし、彼を見ていると少しだけ悩んでしまう。俺も大学を出て、彼くらいの歳になればそんな風に納得出来るのだろうかと。
「それでもただ一つ、後悔があるとすればもうダンジョンに潜れないことだった。そうなれば生きる気概は失われる。私にとってそれは死ぬのと同義で、到底耐えられるものではなかった。だから思い切って買うことにしたわけだ。茂松制作の最新モデルである魔動式カスタム重義足を。最期に抱いて眠るであろう、三本目の足をね」
まあ、息子には随分ドヤされたがねと。
稲葉さんは少しだけ申し訳なさそうに、けれどもどこか誇らしげな笑みを浮かべながら言ってのける。
「もちろん貯金はほとんど底を突いたが、それでもダンジョンに入れるのなら安い買い物だった。……年金こそもらえるだろうが、何かあっても老人ホームにさえ入れそうにない。何かあったら息子には誹られ、死んだ後に妻に会ったら父親としては最低の部類だと日が暮れるまでお説教されるだろうな」
どうしよう。ハハハッと高らかに笑われてもどう反応していいか分からず、ただ苦笑いを返すしか出来ないや。
「さて、こんな長話が答えになったのならもう行くといい。これ以上この老骨めの話が長引けば、本当に間に合わなくなってしまうぞ?」
「……そうですね。カレーとコーヒー、ごちそうさまでした。それとお話、とっても興味深かったです」
稲葉さんに指摘されて画面を確認すれば、確かに時間は既にギリギリ。
というか普段よりテンポ良く進んでいたらワンチャン手遅れかもしれないと、多少焦りながらお礼を告げて席を立つ。
「あの! 探索者、いつまで続けるんですか?」
「ははっ、言ったろ? 私は遺跡発掘に憧れていたと。その熱も、夢も、青さだって朽ちることはない。ならば自らの手で隠し部屋を見つけるまでは、おちおち引退なんてしていられない。そうだろ?」
急いで店を出ようとして、けれど不意に立ち止まり、振り向きながらつい尋ねてしまう。
稲葉さんは一瞬ポカンと呆けた顔を見せながらも、すぐに今日一番の笑顔を浮かべながら、高らかに言ってのける。
そんな彼の宣言に少しだけ口元が緩んでしまいながら、大きく頭を下げて、店から出てからダンジョン庁へと走り出す。
何かを得たわけではないし、何かを見つけたわけでもないけれど。
あんな生き方もありだなと、今だけは時間を止めずに走りたいなと思ってしまいながら。