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大食の侵襲 -異世界からの肉食獣-  作者: 林海
第四章 星波、日本にて

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第48話 作戦会議……目的


「星波さん、その前に、1つだけ教えておいて欲しいことがある」

 そう聞いたのは瑠奈だ。

「なんでしょう?」


「戦いで魔法で敵を燃やそうとするとき、相手に襲いかかるのは火?

 それとも、魔素が先で、相手の体に触れたときに火になるの?」

 その場にいる全員が、瑠奈の質問の意義と、その重要性に気がついていた。


「両方です。説明させてもらいます。

 魔素の流れだけでは魔法の効果が発動しません。治癒魔法もそうですが、相手の体内に魔素を送り込んでも、魔術師じゃない人はそのまま流れ去ってしまいますし、魔素を体内に貯められる魔術師もその貯蔵量が増えるだけです。

 かといって、当たり前の話ですが、『治癒』という概念だけを相手に送ることもできません。治癒というイメージ、火炎というイメージ、それとともに魔素を送り込む必要があるのです。なので、魔素を身体から放出する際に、魔素はそのイメージの影響を受けます。

 治癒魔法ならば温かく輝きますし、対象を燃やすなら火も出ます。でも、その輝きや火が魔法の本体じゃないのです」

「……じゃあ、蒼貂熊(アオクズリ)に魔法を掛ける実験の意味がありますね」

 悠の言葉に、その場の全員がうなずいた。


 そこで、再び美岬が口を開いた。

「整理しましょう。

 まず蒼貂熊(アオクズリ)に魔法を掛ける目的です。

 とりあえず、魔法はなんでもいいでしょう。蒼貂熊(アオクズリ)が魔素を集めているのだとしたら、その魔法に伴う魔素を吸収するはず。

 それで、まずはその仮説が正しいかどうかがわかる。

 次に、生気(プネウマ)と魔素が同じものであるなら、蒼貂熊(アオクズリ)は同じように吸収するでしょう。これで、生気(プネウマ)と魔素が同じなのか、違うのかもわかる。

 次に、さまざまの魔法をかけたときに、蒼貂熊(アオクズリ)がどう反応するか、よ。イメージを無効化して魔素だけを吸うかもしれない。こうなると、蒼貂熊(アオクズリ)に魔法攻撃は一切通じないということになる。この確認は絶対に必要よ。

 最後に、魔素を吸収した蒼貂熊(アオクズリ)が、その魔素をどのように体内に溜め込んでおくのかがわかれば、コンデンサ以外の魔素の保存方法がわかるかもしれない。

 あ、それから、貯めた魔素をどうやって蒼貂熊(アオクズリ)の身体から取り出すのか、その視点も忘れちゃいけないかな。それによって、保存だけでなく、利用に至るまで新しい知識が得られるかもしれない」

 話を聞いていた全員がうなずいた。


「もう1つ思いついたことがあります。

 本当に蒼貂熊(アオクズリ)が魔素を溜め込める身体を持っているとしたら、それなのに魔法が使えないこと。これは蒼貂熊(アオクズリ)が人造生命であることの補強証拠となりますよね」

「そこまで言い切れますか?」

 瑠奈の言葉に、悠が聞く。


「ええ、言い切っていいと思う。

 想像してみて。

 口から肛門に至るまでの消化器官、それからそこから得た養分を処理する肝臓、そういった機能のすべてが食事からの栄養吸収と魔素の吸収との二重になっているのに、その片方は吸収後の利用もなにもできないってことでしょ。こうなると魔素が利用できなかったら、食事が取れないとき、純粋に魔素の吸収機構はカロリー消費するだけのやっかい者の器官になる。

 つまり、飢えたらすぐに淘汰されちゃうのよ」

 瑠奈の言葉に、悠は納得の表情になった。


次話は、作戦会議……計画

に続くんじゃないかなw


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