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091 事件の匂いがするぞ!!

 俺は探偵社のドアを押し開けた。


「ごめんくださ〜……」

「おっはようございまーーす!! どのようなご依頼でしょうか!?」


 顔、近っ!!!

 俺は慌てて後ずさる。

 元気の良い第一声で出迎えてくれたのは、金髪碧眼の美少女だった。


「お、おはようございます……」


 余りの勢いに気圧されてしまった……。


「依頼人の方々ですか。まずは中へどうぞ」


 次に発言したのは、少し後ろで控えた執事のような風貌の美青年だ。

 俺達は、促されるがままに中へ入った。

 中は意外にも整っている。


「そこへお掛けになってください」


 部屋の中央に鎮座する向かい合わせのソファ。

 その窓側と壁側とが向き合っていて、俺達は壁側のソファに腰を下ろす。

 探偵金髪美少女と、茶髪美青年はもう片方のソファに腰掛けた。


「まずは自己紹介からですね!!」


 金髪美少女が勢いよく立ち上がる。


「私の名前はアイラ=グロー……」

「ん゛ん゛ん゛ん゛!!」

「……じゃあ無くて、アイラ・レートルです!」


 今アイラさん、執事の咳払いに気付いて言い直したな。


「私、助手のオーヴィム・ライトです。以後、お見知り置きを」


 助手か。執事では無いのね。

 俺達四人も二人に続けて軽く自己紹介をした。


「…………それで皆さん! 今回は我が探偵社に、どのようなご依頼をしに来たのでしょうか!?」


 目をキラキラと輝かせて返答を待っている。

 ……アイラさん、何歳くらいなんだろう。

 見た目的には俺と同じくらいに見える。

 でもカゲトも大学生くらいに見えるし、見かけじゃ分からないなぁ。

 でもまぁ、俺の前後くらいだろう歳で探偵やっているんだから、俺より頭が良いのは確かだ。


「実は、我らはある人物を追っていて……」

「わーー!! オーヴィム、聞いた!? 事件だ! 事件の匂いがするぞ!!」

「失礼ですよアイラさん。いつも依頼が浮気調査ばかりだからって、事件っぽいなと思った瞬間はしゃぐのはやめて下さい」


 おい、耳に手ぇ当ててヒソヒソ話してるつもりかも知れないがな、全部聞こえてるぞ。

 …………この人、大丈夫だよな? 俺より頭良いんだよな?


「コホン! し、失礼。続きをどうぞ」

「…………あぁ。それで、その追っている人物と言うのがな、ベルンで起きたゾンビ襲撃事件の主犯であるクエスタという人物なんだ」

「ふむふむ……」


 俺はツユの説明を聞いて、続けた。


「僕達、ベルンでのゾンビ襲撃と、こちらでの連続転移事件。何か関係があるのでは無いかと疑っていまして……」

「その根拠は?」

「……実はゾンビ襲撃事件、手掛かりが何一つ無いんです。なので、隣国であるディテクで起きた事件と関わりがあるのでは? と、ベルンを飛び出して……」


 ツユと俺の説明を聞き、腕を組んで考えるアイラさん。


「お恥ずかしながら、私はそのゾンビ襲撃事件を知りません」


 マジか。

 ベルンとディテクは人の往来がめっちゃ少ないって事は知ってたけど、まさかここまで情報が遮断されているとは。


「しかしその事件と我が国の転移事件、確かに何か関連性がありそうですね……」

「も、もう何か分かったのですか……!?」


 俺は期待を込めた眼差しでアイラさんを見つめる。


「…………いや、勘です」


 ズコーーー!!

 全員でズッコケたせいでソファが動いてしまった。


「皆様、アイラさんが頼り無いのは確かですが……」

「おいオーヴィム!」

「この人の勘は鋭いです。実力もあります」

「オーヴィム……」


 アイラさん、表情がコロコロ変わるな。

 うちのリメアみたいだ。


「…………なによ」

「いや、なんでも無い」


 リメアに怪訝な目で見られたが、放っておく。


「とにかく、私達への調査依頼はその二つの事件の関連性、ということでしょうか?」


 アイラの質問に、今度はリメアが答えた。


「本当に私達が追っているのはクエスタです。奴に近づくため、私達は二つの事件の調査を行っています」


 リメアは、俺達の調べた情報の数々を説明した。

 助手のオーヴィムさんが、しきりにメモを取っている。


「…………なるほど、理解しました。この一件、私達に任せて下さい! 必ずや、尻尾を掴んで見せます!」


 おぉ……頼もしい!!


「助かる。我らの方でも、引き続き探ってみる。何かあったら、うちのミツルをテレポートでよこす」


 え、俺? まあそうか。テレポート使えて魔法持久力が一番高いの俺だし。


「では、これからよろしくお願いします!」


 俺達と探偵、助手は固く握手を交わした。

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