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073 我らの目指す、ディテク公国だ!

「しつこいなぁ!! 神聖術階位四・神速!!!」

「あぁ! また神聖術!! ずるいぞ!」


 リメアが超高速でこちらに突撃してくる。

 俺は咄嗟にプロテクトを発動。

 リメアの攻撃を受け流し、横へ回避した。


「また避けたぁ……ぐぬぬぬ……」


 避けられたリメアが歯をギリギリ言わせながらこちらを睨んでくる。

 そう、俺はリメアとの戦闘の最中で、プロテクトを使い捨ての壁として使う事を覚えたのだ!

 俺の魔力では攻撃に耐えられずすぐに割れてしまうが、その僅かな時間の間に回避する事ができる。


「さっきから神聖術連発とかずるいよ!」

「別に良いんだよーだ! 私の技だもん!」


 言いながら、再び神速で迫ってくる。


「うおっ! 危ねっ!」


 間一髪。

 再びプロテクトで時間を稼ぎ、横に回避した。


「もう! さっきからそればっかり!」

「それはこっちのセリフだよ! 他にもまだ神聖術隠し持ってるんじゃないだろうね!」

「あるわよ、あと二個くらい」

「まだあるのかよやっぱり!」


 リメアの神聖術は確か……


 神聖術階位一・言語習得

 神聖術階位二・オールテレポート

 神聖術階位三・グレイス・オブ・ゴッド

 神聖術階位四・神速


 と、蘇生できるやつがあるって言ってたから、それで五つ。

 この女神は、チート級の技をあと二つも持っている訳だ。

 全く、恐ろしいものである。


「神聖術階位四……」

「させるか!」


 俺はリメアが発動するよりも先に、マジックボールを放った。


「痛っ!!」


 俺のマジックボールはリメアの額にぶつかり、大きく仰け反る。

 リメアは何とか体勢を整え、こちらを涙目で睨んできた。


「やったね!?」

「わざと避けるだけにしてたのさ、反撃できないって思い込ませた方が、隙は大きくなるからね」


 俺はドヤ顔で宣言してやる。


「こ、このぅ……」


 と、リメアが再び武器を構えたところで。


「お主ら、何をやっている?」


 ツユに呼びかけられ、お互いに戦闘体勢を解いた。

 ツユの後ろでは、大きな欠伸をしながらカゲトもついてくる。


「おはよう、二人とも」

「私達、修行してたの」

「修行?」

「うん、俺、強くならないとなって思って。リメアに相手してもらってたってわけ」


 ツユは俺達を一人ずつ眺める。


「良いことだが、今日の分の体力と魔力は残しておけよ」

「うん」

「心配しなくても大丈夫だよ、ツユちゃん」


 俺達の会話を聞いていたカゲトが、思い出した様に前に出る。


「そーいや俺、プロテクト? ってやつ、できる様になったぜ」


 カゲトは大袈裟に両腕を突き出すと、魔力を練った。

 カゲトの前方に、プロテクトが展開する。


「いつの間に!」

「俺も見えない所で頑張ってるんだぜ?」


 カゲトが得意げに胸を張る。

 そして、げっそりした顔で


「ただ……これ、やると疲れるんだよな……」


 と続けた。


「お主の魔法持久力では無理もない。使い所は慎重にな」

「おう」


 ツユとカゲトの会話を聞いて、リメアが俺を突く。


「でもまぁ、カゲトの魔力ステータスはミツルより高いから、ミツルのプロテクトよりは役にたつかもね」


 なっ、なんだとぅ!

 リメアの方を見ると、再びニヤニヤしながら俺を突いてくる。


「でもリメア、さっき俺のプロテクトに苦戦してたくせに」

「そ、そんなことないもん!」

「そんなことあるでしょ? ほれほれ」


 今度は俺が突いてやると、グーでポンと殴られた。



 ***



 四日目の旅は、非常に順調に進んだ。

 お昼休憩を挟み、それから体感二時間程。

 お昼とも、夕方ともつかぬ時刻。


「見て見て皆! 見えてきたよ!」


 先頭を歩くリメアが指を指してはしゃぐ。


「おぉぉ! 遂にか!」


 カゲトがリメアの元へ走り出した。


 俺とツユも後に続く。

 俺達のいる丘のふもとに、立派な防壁に囲まれた町が見えた。

 川は、町に向かって延びている。


「あれが…………」


 俺の漏らした声に、ツユが頷いた。


「あぁ、我らの目指す、ディテク公国だ!」

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