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AIと戦闘を学ぶ

『ステータスウィンドウを表示します。』


 ポーン と右手前に3本のバーが表示される。


 HP ----- 175/175

 SP ----- 1000

 TG ----- 1873


『HPはヒットポイントです。ダメージを受けるなどで減少し0になると死亡します。

SPはソウルポイントです。敵を倒す、アイテムを売る、クエストをこなすなどで増加しバトルスキルを使用すると減少します。

TGはタイムゲージです。ログイン中はゲーム内時間1分につき1減少します。0になると強制ログアウトされます。ログアウトして16時間経過すると最大値に回復します。』


 HPはいいとして、SPはお金でスキルを使うシステムだとするとスキルの組み合わせで戦闘をするゲームではなさそう。

 TGはログイン制限を可視化したものだろう。たしかこのゲームの連続ログイン時間制限は8時間、時間加速が4倍だから 60分x8時間x4倍 で1920分だ。


「ところで死亡したときのデスペナはどんなもの?」

『デスペナルティですか。全アイテムをロストしてキャラクターの作りなおしです。ステータスレベル、レシピ、SPは持ち越しです。ただしステータス測定障害物走は現実時間で3日に1度ですので短期間に2度死ぬと一時的にステータスがすべて10でプレイすることになります。』


 怖!とんでもなくハードなデスペナだ。安全第一でいこう。


『ここで死ぬことはないので早く戦闘してみましょう。』


 アイのほうが楽しんでいるんじゃないか?プレイしているのは僕なのに。

 まあ、とりあえず動いてみよう。


 かかしの頭上に赤いバーが表示されるようになった。たぶんHPバーだろう。

 僕のHPバーは緑なので赤がモンスターなのだろう。

 かかしのHPバーの上にはチュートリアルターゲットLv1と見える。名前とレベルが見えるようになったわけだ。


 腰の鞘からショートソードを抜いて構えてみる。見た目よりは軽い。

 振ってみるがシステムからの干渉がなかった。システムアシストをオフにされてたりするのかな?


「システムアシスト切った?」

『技能アシストはありません。』

「あ、ないんだ・・・」


 修行しないと駄目らしい。VRMMO初心者はどうするんだろう?

 僕にとっては前に慣れた動きを邪魔されなくてありがたいが。



 かかし、もといチュートリアルターゲットに斬りかかる。

 木を鉄の剣で斬ったような手ごたえはちゃんとあったけど腕が落ちたりはしないようだ。ダメージエフェクトが発生するだけだ。

 かするように斬ったときと全力で振り下ろしたときでHPバーの減り方は違った。当て方も大事、と。

 何度か斬るとチュートリアルターゲットのHPが0になり、弾けるようなライトエフェクトとともに消え、SPが10増えた。


「バトルスキルとやらを使わなくても普通に倒せるんだね。」

『でないとSPが切れたら戦闘できませんし。しかしバトルスキルは重要だとマニュアルにあります。説明を開始します。』



『ではバトルスキルを作成します。スキルメニューを見てください。』


 スキルメニューが開く。空欄のリストの一番上に【スキル作成】項目があった。

 事前に登録されたスキルは一切ないようだ。しかもスキルは自分で作成するのか、これもハードルが高そうだ。

 押してみる。武器の動きを記録してくれるようだ。動きの始まりと終わりは自由か。

 前にやっていたゲームの片手剣基本スキル、スラッシュを再現してみよう。どんな構えからでも撃てるいいスキルで数え切れないほど振って体に染み付いている。

 肩に担ぐように構えてからターゲットに向かって・・・


「スラッシュ!!」


 発声する必要はないけれど、クセで叫ぶ。思う通りの軌道を描きターゲットのHPを削る。

 スキル作成画面で剣の動きのうち半月状に動いた部分を指定する。

 すると設定メニューが現れた。


 スキル名称:_

 使用武器:ショートソード

 使用ステータス:

 適用属性:


 なんとなくはわかるが不親切だな。

「これはどれを選択するのがいいんだろう?」

『スキル名称は自由に設定可能です。ショートカットウィンドウからでも使用可能です。その場合発声の必要はありません。使用ステータス、適用属性は1種ずつ選択してください。あとから変更可能です。属性は火水土風光闇から選択できます。各属性レベルがステータスウィンドウから参照可能になりました。』


 なるほど、わからん。

 とりあえずステータスは一番高い敏捷を選択する。属性は確認してみたらすべてLv1だったので火を選択してみる。燃える剣とかかっこいいよね?

 名称は スラッシュ にしておく。さっそく使ってみよう。


「スラッシュ!!」


 必要はなくても叫んでしまう。気分だね。

 使用自体はショートカットを思考操作する。

 構えた状態から使用すると武器が勝手に動き、握っている手がひっぱられる。

 赤い炎のエフェクトが刀身に発生してターゲットに当たる。

 モーション登録の際に7割ほどになっていたターゲットのHPが一気に0になる。

 SPを見ると10減っていた。ターゲットのドロップSPが10だから消費は20か。

 バトルスキルは強い。しかし連発すると金欠になりそうだ、気をつけよう。


『以上でチュートリアルは終了です、マスター』


 足元にライトエフェクトが現れる。

 ここからがソウル・ディメンション・オンラインの本当に始まりだ。

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