表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『屁理屈ばかりの勇者は、世界を口論で救う』  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/62

3. 王国・教会・魔王領の同時進行的描写

王国では、統治は滞りなく続いている。

国王は定期的に会議を開き、国境の状況と軍備の状態を確認する。議題は毎回ほとんど変わらない。「現状維持が保たれていること」そのものが、安定の証拠として扱われる。備えがある限り、危機は到来していないと見なされる。決断は先送りされ、だがそれを問題視する者はいない。


教会でも、日々の務めは変わらない。

司祭たちは使命を疑ってはいない。祈りは正しく、教義も揺らいでいない。だが、信徒から「では、何から救われるのですか」と問われると、言葉が詰まる。奇跡は起きていないが、祈りが無意味だと証明されたわけでもない。沈黙の時間が増え、説教は抽象的になっていく。


魔王領では、軍が整然と保たれている。

武器は点検され、城塞は補修され、将たちは配置を確認し続けている。だが、侵攻命令は出ない。理由を問う者もいない。問うための前提が存在しないからだ。準備は目的を失ったまま、慣習として維持されている。


三つの領域は、それぞれに動いている。

だが同時に、何も始めていない。

世界は静かに噛み合い、止まったまま、進行している。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ