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なにかしら能力をもっているのが当たり前の世界で、能力をもっていない自分が実力主義の学園に通う!?  作者: 宮村田中
第二章 最高峰の学園生活、スタート! season2 「学園のトップ7」
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9. 学園のトップ7 〜第二話〜 昇格試験

今回は比較的平和だぜ

ちょっと長すぎたから、続きはまた次回

 「……あの、夕飯を作りにきたのだけど、入っていいかしら?」


       "バァ゛ァ゛ン゛!!"


 俺は……咄嗟に、ドアを閉めた。


 なんで、なんで……


 お前が来るんだ! よりにもよってお前かよ! 一番来てほしくないやつがきてしまった……!

 これからどうする! 追い返すか!? いやでもどうやって追い返す……こんな事なら、家を訪ねてきた人を追い返す訓練でもしておけば……


 うん? 今夕飯をなんちゃらって……


         "ガチャッ"


 俺は、その扉を開けた。


 「なんで閉めるのよ!!」


 そう言いながら、目の前のそいつは俺の頭をグーでぐりぐりしてきた。


 「ごめんごめんごめん!!!! てっきり、今日のことで俺の部屋に凸ってきたのかと思ったんだよ!」


 「ん? いや? 今日の事で来たのだけど……?」


       "バァ゛ァ゛ン゛!!"


 俺はまた……咄嗟に、ドアを閉めた。


 「違う違う!! たしかに私は今日の事であなたの部屋に来たんだけどね!? 多分だけど、あなたが思っている事で来たんじゃないわ!! だからお願い開けてー!!!!」


 「あ゛ー!!! もーうるさいな!! わかったよ家にあげればいいんだろう!?」


 俺は、仕方なくそいつを家にあげた。


 「……あなたの部屋……」

 「なんだよ」


 「まるで……男の子の部屋じゃないみたいだわ」


 「……は?」


 目の前の美少女は何を言っているのだろうか。


 「え? だって男の子の部屋って、普通あーゆうものがあるんじゃないの?」


 「……」


 いや、間違ってはない。普通の男なら持っているやつも多いだろう。

 しかし、俺は! 持っていない!

 神に誓って! うん!!!!


 「うん? なんかベッドの下になにか……うん? あれは……もしかして、あーゆう本?」


 「ちゃうわ!!」


 「じゃあなんなの? ふふーん。じゃあ、私の能力でっ……!!」


 「おい!! それに触るな!……あっ……」


 その瞬間、まるでテレポートしたかのようにベッドの下にある俺にとって、とってもとっても大事な本が目の前にいる女の手のひらに現れた淡々…


 「こっ……これは……!?」


 「……」


 「料理……本……!?」


 「……くそ!! そういう反応になるから隠してたのに!……よくも見つけやがったな!!!!!!!」


 「違うの! これは違うの!! 私てっきり、そーゆう本なのかと……痛いっ! 痛いっ!! だから、犯罪者を見るような目で私の頭を掴まないで!! お願い!!!」


 俺は、片手で目の前にいる犯罪者の頭を掴み、体を浮かせていた。

 うん? さっきの現象、まるで料理本が瞬間移動したみたいだった。

 ……つまり、こいつの能力は『ものを瞬間移動させる能力』ってことか?

 ……んなわけあるか。この学園に入学し、更にはsランクに属しているやつが、そんな能力なわけがない。


 まあ、これからじっくりと考えていくことにしよう。

 あいにく、これからはこいつと会う回数も増えるだろうし。


 ……しばらくして、俺はその手から力を抜いた。


 「あーもう! 頭、めっちゃ痛いんだけど!?」


 「お前が悪いんだよ! 触るなって言っただろう!?」


 「だって……だって……てっきり、そーゆー本なのかとばかり……うん? というか、なんで料理本なんか……」


 「……え、えーと。そのー……えーと……あれ? 違う!! どんどん論点がずれていっている!! そんなことはどうでも良いんだよ! なぜ、お前は俺の部屋に来た!! 理由を今すぐ言わないのなら、またお前の頭を……!」


 「わかった! わかったよ!!」


 うむ。わかったのなら良いのだよ。


 「私があなたの部屋に来た理由はね、あなたを、sランクに昇格させるために来たの」


 「……は? 俺はsランクなんかには行かないぞ! ……少なくとも今はな……」


 「なんで今はダメなの?」


 「それはな……って違う!!! また論点をずらされた! でなんだよ!? 俺をsランクに昇格させるためにどうするつもりなんだ?」


 「ふふーん。よくぞ聞いてくれました! それはですねー……ずばり、昇格試験です!! あなたには、sランクになるための昇格試験を受けてもらいます!」


 「嫌だよ?」


 「だよねー。さっき嫌だー言ってたしね」


 俺的には、今sランクに上がるのは避けたい……

 なんせ、相手が油断していたとしても、俺はsランクのトップを倒してしまった訳だ。更に話題になる訳にはいかない! というか、俺話題になりすぎじゃね!? 最初の学園のトップワンパン事件からと言うものの、ここんとこ話題になりすぎだ……ちょっと前の国語のテストの時も、点数が低すぎて話題になってしまったし……これからは頑張らないと。


 「というか、なんでお前は俺にsランクになって欲しいんだ? 普通に意味わからないのだが」


 「……油断していたとはいえ、私を倒した男よ? そんなやつがdランクにいるのは、おかしいと思った。ただそれだけよ」


 「……なんか……かっけえな!」


 「あんた意外とガキっぽいわね」


 自分で言うのもなんだが、たしかに俺ほどの実力があるやつが、dランクにいたら他のdランクのやつらはもうお怒りだろう。


 うーん。予定より早くランクを上げるとするか……

 そろそろcランク……いや、周りから見たら『まぐれだけどsランクに勝ったdランクの謎の男』だ。

 せめて、bランク……なんならaランクあたりの昇格試験を受けるのもありか……?


 「あれ? というかお前、夕飯を作りにきたとか言ってなかったっけ? ……どうした、dランクの俺に負けた事実を認められなくて、気が狂ってしまったのか?」


 「そんなわけないだろう!! 私は、私とあなたが戦った後、今話した、昇格試験についての話しをするために、あなたの部屋に行こうと決めていたの。けど私は、あなたは私を部屋に入れてくれないだろーなーと考えていたの」


 はえー。随分と俺のことを理解しているようで。


 「そこで、私はあなたがいつも話しているあの女の子、たしか、梨沙っていう子だったかしら? その子に聞いてみたのよ。『どうしたら、あの男は私を家に入れさせてくれるかしら?』と。そしたらその子は、私に

 『夕飯を作りに来たよーとか言えば入れてくれるんじゃないかしら。あいつ、食べるのめっちゃ好きな草に、料理の一つも作れないの。本当になんか……バカだよね』

とめっちゃ嫌そうな顔をしながらも言ってくれたの。本当に、優しい子だったわー!!」


 バカにしてんのか!? してるよな! ばっちり『バカだよね』言うとるし!!


 いや、そんなことより……


 「……えーと……」


 「え? どうかしたかしら?」


 ……申し訳ないが多分、あいつお前のことめっちゃ嫌いだぞ。


 うん??? 違うな。あいつは、いくら嫌いなやつだとしても、めっちゃ嫌そうな顔はしないはずだ。あいつは、嫌いなやつに対してはめっちゃ笑顔で

『今お前とは話したくない。 ここから去れ。 今すぐに。ほら。早く去れ』とか言う、そんな、やばいやつだ。

 だとしたらなぜ……あいつは嫌そうな顔をしていたんだ?

 まあ、いっか。


 「……うん? もしかして、あなたが料理本を持っていたのって……料理を作れるようになりたかったから……?」


 「……」


 「痛い゛! 痛い゛!! やめて!! あたまをぐりぐりするのはやめて!!!! それ、結構痛いんだからね!!!」


 「どの口が言っているんだ!? お前、俺の頭をぐりぐりしただろう!? さっき、玄関で!!!」


 「いや、あれはあなたが全然部屋に入れてくれないせいで、私が不快に感じたからであって……」


 「だとしたら、今回の俺の頭ぐりぐりも許されるな。俺は、お前に尊厳を破壊されて、今現在めっちゃ不快だ!!!!!」


 「痛い゛!!!! まじやめて!!!!!!!! 割れちゃう!! 頭が割れちゃう!!!!」


 俺は、梨沙以外に初めて、この秘密がバレてしまった。

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