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天覆記  作者: らんばと
前座
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アマデウス

『楽園の民の幸福を保ち、神に奉公する機関”アマデウス”

いくつかのエリアに分かれている楽園の中央にあるエリア・グラエキアに本部を置いている。

グラエキアは神の集会場であると同時に、大御神ゼウスとその血縁の神の神殿でもある。

(中略)

アマデウスは楽園に在ることを許された民の幸福の保持と大御神への奉公をするための機関である…。』

(ユース・エデンの書より抜粋)


「アリエス」はこのグラエキアにおいてかなり高位の存在である。

このグラエキアの統治神のゼウス直々に任命される12人の「デウス・ステラ」が一人なのだ。

神でもピンからキリまでいるエデンにおいて、統治神のゼウスから直接寵愛を受けることは民にとってこの上ない喜びと言われる。

「この試験は諸君らを本殿で勤務するのに相応しいかどうか、また、諸君らがアマデウスで働くに相応しいかを選別するためのものだ。この試験で職務適性も見ている。大御神の選別であるから、決して嘘をつかぬように。虚偽は神への背叛とみなす。試験は特殊技能の記録とエデンについての初歩的な筆記試験だ。まずは筆記試験から始める。全員解答終了した時点で試験終了とする。また、開始と共に諸君らの目の前にある電子板が起動し、問題を表示する。使用方法はこれから解説映像を流すのできちんと確認しておくように。」

そう言い、中央に四面に置かれたディスプレイに解説動画を表示させる。

解説動画は3分にも満たない短いものだった。

「質問等はないな?それでは筆記試験を開始する。」

部屋は静寂に包まれ、電子板を操作する音のみが響く。

ローレンはついに始まってしまった試験に緊張しながらも電子板を操作した。

試験開始よりかなりの時間が経った。ほとんどの受験者が解答を終えたようで手を止めている。

そしてとうとう最後の一人の回答が終わった。

「全員の回答が完了した。これより次の試験に移行する。諸君、中庭に出たまえ。」


「諸君には今から特殊技能を披露してもらう。各自必要なものは持ってくるように事前に連絡をしていると思うが、忘れた者はいないな?いないのであれば早速一人ずつ特殊技能を披露しろ。」

特殊技能、つまるところ特技だ。ここで各々特技を披露し、その特技に合わせて職務の適正を見られる。

受験者たちはそれぞれ準備を始めていた。アクロバティックな動きをするものから本を読んでいるものまで様々なことをしている。

ローレンも自分の特技の披露のために準備を始めた。

ローレンの特技は応急処置だ。誰よりも早くかつ正確に応急処置を施すことができる。

「そろそろ特技を見て回るので準備を終えていない者は早急に終わらせるように。」

「アリエス」の声が響く。

第二試験の開始だ。







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