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天覆記  作者: らんばと
前座
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天地創造

神々が治める楽園と魑魅魍魎が跋扈する獄

保たれている世界の均衡が崩れようとしている。


かつて、この世には天と地という概念がなかったという。

世は尊き大御神たちにより治められ、とても平穏だったとか。

神々の治世は長く続いた。何千何万というだけでは表せないほどに長く。

しかしある時突然、その平和は終わりを迎えなければならなくなった。

一部の神が世の生命に害をなし、あまつさえは他の神に危害を加え出したからである。

世の生命は潰え、神の御代もついぞ終わるかと思われた。

しかしある時、数柱の神々が結託して生み出された、いかなる神より力を剥奪することのできる御技により

叛逆の神々はその力を大方奪われることになった。

御技を生み出した大いなる神々は天上神と呼ばれ、世を地と天に裂いたという。

地には叛逆の神々が落とされ、彼らの罪を戒める獄となり、天は正義の大御神とあらゆる生命の楽園となった。

叛逆の神の中には許しを乞い、楽園の仲間入りをせんとするものもいた。

しかし天上の神々はそれを許すことはなかった。

叛逆の神々は決して天に行くことが許されず、わずかに残された力で天に登ろうとすれば、

例外なく瀕死の状態で地に叩き落とされた。





天上の神々は正義の証として万物から信仰され、その力を強めているが、

叛逆の神々は罪の証として何物からも信仰されず、一層力を弱めることとなった。

楽園では叛逆の神々を信仰は愚か、いたづらに話に持ち出すのでさえ固く禁じられている。

信仰してしまえばまた神としての力を取り戻し、楽園を滅さんとするからである。










大御神によると、実際地にいるのは神とはかけ離れた汚れた存在なんだとか。

楽園にあるものは地に生きるそれらをこう呼んでいる。

「魑魅魍魎」

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