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推しに推される気分はどうだ?  作者: ボンホー
アンバサダー1年目
4/4

11月3日②

就任式まで残り10分

社長は出席のため、控え室へ移動

「社長は就任式の他に出番あるんだっけ?」

「ミヤヒコはスケジュール見てなかったの?」

加賀野は僕に呆れ顔だ汗

「今日は就任式とトークショーが社長の出番になってるね。就任式は委嘱状だけ渡して、トークショーでメンバーの自己紹介とかがあるんじゃない?」

倉敷くんが答えてくれた。


11時になり、就任式が始まった。

就任式とトークショーは、展示されている旧北陸線の電車の前に設けられた簡易的なステージ上で行われる。

まずは社長の挨拶から。やはり人生のベテラン、口裁きが違う。

「新潟一のアイドルグループであるJCKさんにご協力いただいて、トキ鉄や沿線を盛り上げてくれたらなと思います。」

うーん…新潟一のアイドルグループと言ってもなぁ…信頼もあまりないアイドルがアンバサダーになっても、盛り上げられるのか…?

やっぱり疑問は残ったままだ。


挨拶が終わり、今回スペシャルアンバサダーになるメンバーがステージ上に上がってくる。

上がってきたのは、五智あずさと、二葉ひなというメンバーだ。

「「よろしくお願いします!」」

2人がそう挨拶をし、深く礼をした。

まず、JCKの2人に委嘱状が社長から渡される。

そしてもう二つ、トキ鉄の制服と名刺きっぷが2人に渡された。

「あのきっぷ、佐賀野くんが持っているのと同じだよね?」

名刺きっぷ 100枚綴り1万円の企画きっぷだ。裏面には名前と企業、団体名を記入でき、それを交換して自己紹介もできる。もちろん使うことも可能。しかし発行から1年以内に使わないと行けないため、後半になってきっぷをばら撒くという人も珍しくない。

「そうだよ。今日も持ってきてるから、貰ってくれよ。」

「えぇ…いいよ」

他の人から何十枚も貰って、処理が追いつかないが、こっちとしては無料で移動できるから、良いものである。


そして記念の等身大パネルに2人がサインをしたら、あずさから挨拶があった。

「今日実際に、"県外から来るね〜"という方や、"地元だから行くね〜"といった声をいただいて、とても嬉しかったです。今後はJCKとして、トキ鉄や上越の魅力を伝えていき、そして多くの方に知ってもらえればと思います。」

続いてひなからも挨拶があった。

「先日私が描いた絵がえちごトキめき鉄道さんの電車に似ていたという理由で、今回アンバサダーに任命してもらえたこと、大変ありがたく思っています。今後、えちごトキめき鉄道さんを盛り上げていくにあたり、あずさと私の2人だけでなく、JCK全体として、何かやっていけたらなと思っています。」

ほぅ、アイドルにしては、口が達者だな。

その後メディアからの質疑応答の後、就任式は終了となった。

さて、ここからお昼だ。昼メシ何を食おかな…?

にしても、あの五智あずさとかいうアイドル、どこかで見たような…?

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