グルメ! グルメ! グルメ!
ポーン!
はーい、今晩も始まりました! 世界の珍品グルメをご紹介するこの番組『グルメ! グルメ! グルメ!』! パーソナリティは『バンドウイルカも恋をする』超ベリベリスイートボイスなこの私、セッツァン☆☆がお送りするぜ! いえい! あ! ダブルスターは五芒星二つ書いてね! 間違ってもカタカナで書いちゃ、ダ・メ・ダ・ゾ!
さぁ尺が2分と30秒しかないから、さっそくグルメといこうか☆ 今回紹介するのはぁ……ジャン! 『ボルサルバ』! おっ、今スマホでウィキろうとしたなぁ? 未知を味わうってのはイマジネーションが大事。なんでもかんでも答えを先に知ろうとするの、感心しないぜ!
ほら、スマホを置いて……目を閉じて……僕の声だけに集中して……
赤道直下、太平洋のど真ん中にある陽気な島『ラピス・リッツ』。ここには原住民『ネハリア族』に伝わる伝統の珍品グルメが存在する。『ボルサルバ』。現地の言葉で『大地の恵み』を意味するこの料理。さぁ、海風と太陽を浴びて、陽気な原住民のみんなと一緒に作っていこう。
まずは島に群生するイネ科の植物『イホイホノイロク』。大きいものは3メートルを超える孔明の羽毛扇のようなこの植物。この茎を刈り取るところから始まる。するとどうだ……茎の断面からなんとも甘い香り。それもそのはず、これはサトウキビの仲間なのだ。舐めるとフレッシュな甘さが口いっぱいに広がる島のオヤツ……だが、ボルサルバはこれを使うのではない。
このイホイホノイロクの茎の皮を剥いて網を乱暴にぐるぐると巻く。それをラピス・リッツの森の中心に仕掛けるのだ。
すると翌日にはこのイホイホノイロクの甘い匂いに誘われて、大量の羽根蟻が、蠢く、通称…………ゲテモノじゃねぇか!!!
おい! スタッフゥ! 俺、虫系は駄目って言ったよなぁ! 三回、さんか
…………
音声に乱れが出ちゃった。ごめんネ! でももう時間も無いから今日のグルメ紹介はこれでおしまいだよ☆ 最後に貴重なリスナーさんからの曲のリクエストにお応えしてお別れだ。ハンドルネーム『オパーイパイパイパイーン』さんからで『BAN! プオン』の『その七面鳥に尻尾はあるか』。
もうこの仕事やめたい☆ セッツァン☆☆がお送りしました。それでは、シーユー! バイバイ!
ジャカジャン! ジャン! ジャン!
♪ゴリゴリの
ポーン!
『経済日報ニュース』。18時をお送りします。それでは……
【終わり】